【楽しすぎる?それとも大変?】フリーランスの意外と知らない裏側に迫る
更新日:2023.10.2
投稿日:2022.12.12
フリーランスとして活動している人のSNSの投稿を見ると、「毎日が楽しい」「理想の働き方が実現できて最高」などの発信内容が見受けられます。そのように楽しく生きている人生に憧れて、会社員からフリーランスを目指す人もいるのではないでしょうか。
しかし現実はそう甘くありません。フリーランスは確かに楽しい働き方・人生を実現できますが、その裏側には会社員以上に大変なこともあります。
現実的な苦労を知らずにフリーランスになってしまうと、「会社員をやってたほうが良かった」「やっぱり会社員に戻ろうかな」など、かならず後悔します。
本記事では、フリーランスが楽しすぎると言われる理由や楽しめる・楽しめない人の特徴を解説します。
またフリーランスの裏側にあるさまざまな問題も紹介するので、ぜひ今後の活動の役に立ててください。フリーランスとして活躍するためにも、楽しい・苦労するポイントはしっかり把握しておきましょう。
関連記事:30代からフリーランスになるには?稼ぐために必須のスキル4つはこれだ!
目次
「フリーランスは楽しすぎる」は真実と幻想どちらなのか
フリーランスが楽しめるかどうかは、求めるものの大きさとそれが実現できているかによって変わります。
たとえば自由な働き方だけ(就業時間に縛られないなど)を大切にしており、報酬の金額などはあまり気にしていない人であれば、最低限の暮らしが送れる「月15万円程度の収入+自由な生活」でも十分フリーランスを楽しめるでしょう。
自由が手に入っても年収が下がると楽しめない人もいる
一方で会社員時代に一生懸命働いて年収1,000万円に到達し、より高い収入を求めてフリーランスになった人がいるとします。
もしその人がフリーランスになって年収1,000万円を切るようであれば、「会社員のほうがよかったな」と思うでしょう。
フリーランス最大の魅力である自由な働き方が実現できても、収入の面で満足しているとはいえないので決して楽しめているとはいえません。
フリーランスに憧れをもっていても、ハードルを高くしすぎて目標を達成できなければ、楽しいと感じることなく幻想で終わります。
フリーランスを楽しんでいるのは自分の軸がある人
実際にSNS上で「フリーランスは楽しすぎる」と発信しているのは、自分が求めるものを実現してきた人たちです。
他人の価値観に左右されてフリーランスになるのではなく、自分がどうなりたいのかの軸をしっかりもっており、それを実現できているから楽しいと思えているはずです。
心の底からフリーランスの働き方を楽しみたいなら、まずは小さい目標を設定し、徐々に達成していって、最終的に自分が求めるものを実現できるように努力してください。
自分が理想とする価値観を実現できたころには、きっとフリーランスが楽しいと思えているでしょう。
フリーランスの働き方と1日のタイムスケジュール例
世の中のフリーランスがどのように働いているのか気になる人もいるのではないでしょうか。働き方は人それぞれですので、
今回は一例としてあるフリーランスの1日のタイムスケジュールを紹介します。
- 0:00〜7:00
→就寝 - 8:00〜10:00
→散歩・トレーニング - 10:30〜13:30
→案件・クライアント対応 - 14:30〜15:30
→昼食・リラックスタイム - 15:30〜20:30
→案件・クライアント対応 - 21:00〜24:00
→夕食や読書・リラックスタイム
上記のタイムスケジュールは、仕事が中心のフリーランスのケースです。仕事の割合を減らして、旅行や育児などのプライベートを中心に時間を使うフリーランスもいます。
フリーランスは自由が最大のメリットなので、働き方は誰にも縛られません。湘南の近くに住み、午前中はサーフィンを楽しんでから、フリーランスの業務を開始するなどの働き方を叶えることも可能です。
フリーランスとして活動を始めたら、自分が楽しめるようにタイムスケジュールを調整してみてはいかがでしょうか。
フリーランスが楽しすぎと言われる3つの理由
「フリーランスは楽しすぎる」と言われる理由をまとめました。
- 自分で生き方を決められる
- 人生の経験の幅が広がり成長を実感できる
- 頑張るほど稼げる
すべての理由に共通する要素は、フリーランスの「働き方」にあります。会社員のように就業時間がなかったり、働く場所の制約がなかったりなど、働き方の自由度の高さが楽しいと感じる要因です。
それではもう少し具体的な理由を見ていきましょう。
自分で生き方を決められる
会社員は、通勤時間や残業、飲み会などさまざまな制約があります。
飲み会が好きな人であれば問題ないのですが、やっと勤務時間が終わったのに上司や同僚とコミュニケーションを取りたくない人もいます。毎日決まった時間に起きて会社に行くのが辛い人もいるでしょう。
会社に人生を委ねているような気がして、将来の不安や「本当にこのままでいいのか?」とモヤモヤした感情に押しつぶされそうになっている人もいるはずです。
好きな場所・時間に働ける
仕事にもよりますがフリーランスになると、通勤や残業など会社員のような制約がありません。
朝は好きな時間に起きて、自分のタイミングで仕事を始められます。行きたかった外国や好きな温泉地・景勝地などを旅行しながら稼ぐこともできます。
このように自分で生き方や働き方を決められる点が、「フリーランスは楽しい」と感じる大きな理由です。
ただし自由は手に入るが責任は一人で負う
ただしフリーランスになると、すべての行動に責任が伴います。会社員のように何か業務上でトラブルが起きても、会社から守ってもらえません。
フリーランスになるうえで責任からは逃れられませんが、だからこそ、自分で人生の歩む道を選択でき「楽しい」と心の底から感じるのでしょう。
人生の経験の幅が広がり成長を実感できる
フリーランスは業務を外注しない限り、すべての仕事の工程を1人でこなす必要があります。
エンジニアでも事務作業や営業活動を行う
案件を獲得するための営業から制作物の納品、請求書の発行など、会社では分担する業務を1人で担当します。
たとえば、会社員時代にバックエンドエンジニアとして活動していた人であれば、クライアントに営業活動する場面はほとんどありません。基本的には営業を専門に担当する人がいて、自分はサーバー構築や保守運用の業務をします。
しかしフリーランスになると、営業を担当してくれる人はいないので、新規顧客開拓やプレゼンテーション、経理などオフィス周りの作業も自分でやる必要があります。
スキルアップを重視するならフリーランスは最適な選択
1人ですべての工程を担当するのは大変ですが、会社員では経験できないようなことばかりなので、人生の経験の幅が広がるでしょう。
「フリーランスになってスキルアップしたい」「もっとできる業務の幅を広げたい」など、自分のスキルアップを重要視する人にとって、新たな経験から成長を実感できるフリーランスは非常に楽しいと思える理由の1つです。
頑張るほど稼げる
会社員の働ける時間は、1週間40時間、1日8時間と定められています。
これは労働基準法第32条で定められており、決められた時間を超える労働は法定時間外労働、俗に言う「残業」に該当します。
また残業も月45時間、年360時間までと決められているので、稼ぎたいと思っても法律による制限を受けて働けないのが会社員です。
(参考:労働基準法|e-GOV法令検索)
一方でフリーランスには働く時間の制限がありません。
大げさに言うと、1日24時間365日毎日働いても誰からも文句を言われないわけです。フリーランスとして仕事を頑張れば頑張るほど、お金を稼げます。
お金を稼ぐのが大好きな人にとっては、まさにフリーランスは理想的な働き方でしょう。毎月お金が増えていくのは、なんとも言えない楽しさがあります。
フリーランスを楽しめる人の特徴
フリーランスを楽しめる人には、「自分のメンタルが安定している」「自由な働き方にこだわりがある」などの共通点があります。
メンタルが安定しているので、少しトラブルが起きたぐらいではへこたれません。また会社では決して実現できない自由をフリーランスは確立できるので、自由を求める人は心から楽しめるでしょう。
本章ではより具体的にフリーランスを楽しめる人を紹介するのでぜひご覧ください。
メンタルが強い人
フリーランスは自由度の高い働き方が魅力的です。嫌な仕事は断っても問題なく、自分の好きな仕事だけ受注できます。
しかし、クライアントから突然契約を打ち切られるリスクもあります。打ち切られたクライアントからの仕事に依存していれば、収入は限りなく0円の状態になるでしょう。
そのときに「また次頑張ればいい」「なんとかなる」と、気落ちしないメンタルの強い人がフリーランスになっても楽しめる人です。
むしろメンタルの強い人は、収益がない苦しい状況を「成長できる環境」と捉えて、「楽しい」という感情に変えてしまいます。
就業規則に縛られないなど会社員では手に入らない自由を求める人
昨今はフルリモート、スーパーフレックスなど、会社員でも自由な働き方が実現できるようになりましたが、切っても切り離せないのが就業規則や会社のルールなどのしがらみです。
会社員でどれだけ自由な働き方を実現できようとも、定例会議の出席や週に数回の出社を求められるケースもあります。
またスーパーフレックスとは名ばかりで、まったく自由な働き方ができないなどの問題点もあるようです。
フリーランスになればこのようなしがらみが一切ありません。出社する必要がなく、スーパーフレックス制度よりも自由に働く時間を決められます。
たとえば、月の前半にまとめて仕事を終わらせて、残りの後半はリゾートで仕事をせずに遊ぶこともできます。
このように会社員では得られない自由をフリーランスであれば、手に入れられます。自由に対して強いこだわりがある人は、フリーランスを始めても楽しんで仕事ができるでしょう。
フリーランスを楽しめない人の特徴
フリーランスを楽しめる人がいる一方で、楽しめない人もいます。
本章で紹介する特徴に当てはまるなら、フリーランスを実現するのは少し立ち止まったほうがいいかもしれません。
フリーランスになる前に、仕事とプライベートの境目をしっかり決めておく、自分の価値観の軸を明確にするなどの対策をしてから目指しましょう。
責任感が強くプレッシャーを感じやすい人
フリーランスは会社員とは違い、ビジネス上のすべての責任が自分にのしかかります。
請け負っている案件が失敗しても、予測できないトラブルが起きても、すべて自分の責任です。責任感が強い人ほどプレッシャーを感じやすく、プライベートにまで悪い影響を及ぼしてくるでしょう。
友達との楽しいランチの時間や子どもと遊んでいる時間にもかかわらず、頭が仕事のことでいっぱいで心の底から楽しめないなどのケースです。
「このプロジェクト失敗したらどうしよう」「自分休んでいるけど仕事大丈夫かな?」と、休息中でも常に仕事のプレッシャーを感じてしまい精神的に安定しません。
フリーランスとして活動するうえで、強い責任感は必要不可欠です。
ただし、こういったプレッシャーをプライベートにまでもちこむ人は、フリーランスを楽しめない傾向にあるので、仕事とプライベートの境目をつけるなどの対策をしましょう。
他人の価値観に流されやすい人
他人の価値観に流されやすい人は、フリーランスとしてお金を稼いでも決して楽しめません。自分自身が心の底から本質的に望んでいることでないからです。
たとえば家族第一主義の人が、これから家族を養うにはお金が必要などとビジネス系のインフルエンサーに影響されてしまい、「プライペートよりも稼ぐことが大事」という価値観になったとしましょう。
お金を稼げれば一時的に自分の感情を満たせるかもしれませんが、本当にその人が望んでいる未来を手にするのは困難です。
本来の価値観である家族第一主義を叶えてこそ、フリーランスが楽しめるはずです。フリーランスを楽しむなら、他人の価値観に流されるのではなく、自分の価値観の軸をもちましょう。
楽しいだけじゃない!フリーランスの裏側にあるさまざまな問題
楽しいだけじゃないのがフリーランスです。今フリーランスとして楽しめている人たちは、本章で紹介する問題点に向き合ってきた人たちです。
これからフリーランスを目指すなら、楽しさの裏側にある問題点もしっかり把握しておきましょう。
- フリーランスの数が飽和していて案件獲得できない
- 仕事を遂行したにもかかわらず報酬が支払われない
- 多忙すぎて休みがなかなか取れない
3つの問題を解説します。
フリーランスの数が飽和していて案件獲得できない
フリーランスの数は飽和状態が続いています。
1つの案件にたくさんのフリーランスが応募しているケースも多く、自分が想定しているとおりに稼ぐのは難しいのです。
競争が激化する中で案件を獲得できなければ収入は0円で、プライベートも充実できないので楽しむどころではありません。フリーランスを楽しむにしても、最低限生活できるだけの収入が必要です。
SNSなどでは「楽しい」と発信している人がいますが、そのような人たちは少なくともフリーランスという激しい戦争から勝ち抜いた人たちです。
楽しいと感じている人たちの背景には、ほかのフリーランスに負けないよう日々努力していることを覚えておきましょう。
関連記事:なぜフリーランスは増えすぎたのか?5つの理由と競争を生き抜く秘訣
仕事を遂行したにもかかわらず報酬が支払われない
フリーランスの業界にも、まっとうに仕事を遂行し制作物を納品したにもかかわらず、クライアントから報酬が支払われないケースがあります。
一生懸命仕事したのに、いざ支払日になったら報酬が振り込まれず、クライアントからの返信も返ってこないとなると絶望でしかありません。
フリーランスであれば、年金や国民健康保険、そのほか家賃や生活費などの支払いもあるでしょう。案件の報酬が支払われなければ、滞納して手数料が上乗せされるリスクもあります。
自由な働き方など、フリーランスには楽しいポイントはたくさんありますが、報酬が支払われないリスクも少なからずあることを覚えておきましょう。
関連記事:仕事がないフリーランスに共通する6つの特徴|案件の依頼が殺到する仕事術
多忙すぎて休みがなかなか取れない
案件の進捗が遅れていたり、膨大な仕事を抱えていたりして、フリーランスでも仕事の休みがなかなか取れないケースもあります。
中小企業庁の調査によると、約8割のフリーランスが定休日を「不定休」としています。
(参照:フリーランスの実体|中小企業庁)
自由度が高く不定休と設定しているのか、それとも忙しすぎて不定休になっているのかは分かりませんが、忙しいフリーランスであれば休みが取りにくいのは事実です。
ときには仕事が忙しすぎてまったく寝る時間もなく、「会社員として働いていたほうがマシだった」と思うことは誰でもあります。
趣味と同じくらい大好きな仕事であれば、長時間労働でも楽しんで仕事ができるかもしれません。しかし誰もがそう思えるはずもなく、フリーランスとはいえしっかり休みは取りたいと思っているでしょう。
フリーランスという働き方を楽しむには、案件の進捗や数をコントロールする能力も求められます。自分が請け負える仕事の量をしっかり見極めて、フリーランスの活動をするようにしましょう。
関連記事:フリーランスが実体験した12の後悔と自分にあう選択をする方法
フリーランスの楽しさを見いだせないならフランチャイズの選択肢もある
フリーランスの楽しさを見いだせない人におすすめなのが、フランチャイズという働き方の形態です。
安定した収入を期待できることがメリット
フリーランスよりも働き方の自由度は減りますが、安定した収入を実現できたり、フリーランス業界よりもライバルが少なかったりなど、さまざまなメリットがあります。
「どうせコンビニのオーナーとかでしょ?」などのイメージがあるかもしれませんが、フランチャイズにはたくさんの業種・業態があります。
たとえば、1人でも開業できる買取ビジネスなどです。買取ビジネスの市場は年々拡大しているため、今から参入しても高収益が期待でき、安定した収入を確保できる可能性を秘めています。
関連記事:フランチャイズオーナーの年収・仕事内容・向いている人の特徴を徹底解
フリーランス以外でも、自由な働き方はできる
実店舗とオンラインショップを両立させるなど、やり方次第によってはフリーランスよりも自由な働き方を実現し、年収1,000円以上稼ぐこともできるでしょう。
独立の選択肢はフリーランスだけではありません。会社員をやめて独立しても、安定した収入を確保する方法はあります。
少しでもフランチャイズが気になる人は、ぜひ以下の記事をご覧ください。自分がフランチャイズで開業するイメージが湧くはずです。
関連記事:フランチャイズのメリット・デメリット│FC業界のプロが解説
まとめ
本記事では、フリーランスが楽しすぎるのは本当なのか解説しました。
フリーランスが楽しいのは本当でしょう。事実、「フリーランスになって本当によかった」とユーザー自身が心の底から思っている投稿は、SNS上でよく見受けられます。
自分の情報商材を売るため嘘をついている可能性も少なからずありますが、すべての人にそのような目的があるわけではないでしょう。
ただしフリーランスが楽しめるかどうかは、人によって異なります。本記事で解説した楽しめる人・楽しめない人の特徴や、楽しさの裏側にある問題点をしっかり把握したうえで、行動に移しましょう。
当メディアでは、起業や独立したい人に向けて、ビジネスの最新情報をメルマガやLINE公式アカウントでお届けしています。
ほかでは手に入らない情報ばかりですので、独立して人生を生き抜くヒントを得たい人は、ぜひ登録してください。
著者情報
-
独立・起業の最新ニュースや、明日からすぐ使えるテクニックを、分かりやすくご紹介!
フランチャイズ経営者やフリーランス、法人役員など、多種多様なキャリアをもつメンバーでお届けしています。
最新の投稿
- 会員限定記事2023-10-04起業に向けた行動ができない人のよくある特徴と解決法
- 会員限定記事2023-10-03会社を辞めず半年で起業準備!準備終盤に行う集客力を高める取り組み
- 会員限定記事2023-10-03会社を辞めず半年で起業準備!起業の成否をわける初動のコツ
- 独立・開業ノウハウ2023-09-29週末起業の成功例8選!成功しやすい業種と秘訣、事業アイデアの探し方
会員登録(無料)で
お役立ち情報配信中!
会員登録すると
フランチャイズで稼ぐための
お得な配信が受け取れます
1.
業界では珍しい実現可能な確実性のある
情報を厳選
2.
会員限定の深掘り記事が無料で読める
3.
全国で展開旬な情報を発信
会員登録で最新情報をチェック