フランチャイズのビジネスモデル・5つのタイプと失敗しない選び方を紹介

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フランチャイズのビジネスモデル・5つのタイプと失敗しない選び方を紹介

更新日更新日:2023.8.9

公開日投稿日:2022.9.5

フランチャイズのビジネスモデル・5つのタイプと失敗しない選び方を紹介

フランチャイズとは、フランチャイザー(事業本部)とフランチャイジ―(加盟店)が契約を結び、加盟金やロイヤリティを支払うことで、商標権やサービスの販売権などを得られる仕組みを指します。基本的に、フランチャイズはこの仕組みをベースに展開されますが、ほかにもさまざまなタイプの「ビジネスモデル」が存在します。

本記事では、「フランチャイズのビジネスモデル」をタイプ別に解説し、それぞれのメリット・デメリットを具体的に見ていきます。そして、フランチャイズへの参入で失敗しないために、自分に合った「ビジネスモデル」を選択する方法を3つの視点から確認していきますので、これからフランチャイズ業界に参入する方はぜひご一読ください。

目次

フランチャイズビジネスとは

フランチャイズビジネスとは

「フランチャイズビジネス」は、フランチャイザー(事業本部)とフランチャイジ―(加盟店)がお互いに利益を得ようと協力し運営していくため、「事業の共同体」といえます。

「事業の共同体」でありながらも、フランチャイズの加盟者は、事業本部との雇用関係はなく完全に独立した経営者として活動しているのが特徴です。

詳細は、以下で解説しておりますので、気になる方はどうぞご覧ください。

関連記事:フランチャイズビジネスとは?ビジネスモデルやメリット・デメリットを解説

フランチャイズのビジネスモデル|代表的な5タイプの紹介

フランチャイズのビジネスモデル|代表的な5タイプの紹介

フランチャイズのビジネスモデルには、代表的なタイプが5つあります。

  • ビジネスフォーマットタイプ 
  • パッケージライセンスビジネスタイプ 
  • のれん分けタイプ 
  • 代理店タイプ 
  • 商材支援タイプ

それぞれのタイプに関して「メリット・デメリット」も交えて具体的に見ていきましょう。

ビジネスフォーマットタイプ

「ビジネスフォーマットタイプ」は、フランチャイズのビジネスモデルにおける典型例です。ビジネスモデルフォーマットとは、主に業務マニュアル(日々の業務を行う手順書)とパッケージ(流通、情報システム、商品など、店舗営業に必要なセット)から構成されています。これらをフランチャイズ本部から提供され、サポートを受けることで加盟店は、経営経験がなくても、スムーズな店舗の開業・運営ができます。事業本部は加盟店の立ち上げの段階から支援し、開始後はサポートの対価として、売り上げの一部からロイヤリティを受け取る仕組みです。

【メリット】失敗する可能性が低い

開業当初から失敗する可能性は少ないのが大きなメリットです。なぜなら、フランチャイズ加盟店が対象となる業種での開業経験や経営知識がなくても、事業本部の手厚いサポートを受けられるからです。また、在庫や会計などを管理する情報システムや商品の開発は事業本部が実施するため、加盟店の経営者は店舗経営に集中できます。

【デメリット】ロイヤリティが高い

事業本部のサポートが手厚い分、ロイヤリティが高くなるのがデメリットといえます。コンビニエンスストアでは、売り上げの半分以上をロイヤリティに設定している場合もあります。また、ビジネスの仕組みは基本的に事業本部が決めるため、経営者の創意工夫を介入させる余地が少なく、独自性をもって事業拡大したい人には不向きです。

☑こんな方にオススメ!

ビジネスフォーマットタイプは、事業本部からの手厚いサポートを受けられます。そのため対象となる業種での経験や経営知識がない方にとっては、小さなリスクで事業を始められ、かつ成功する確率が高いといえます。

パッケージライセンスビジネスタイプ

「パッケージライセンスビジネスタイプ」は、ビジネスの仕組みをパッケージとして加盟店へ販売するタイプです。このタイプでは、事業本部はパッケージ導入と店舗立ち上げのサポートは行いますが、それ以降は、経営者自身の力で事業を拡大していきます。

【メリット】ランニングコストが抑えられる

事業本部が深く介入するのが店舗立ち上げ時のみのため、初期費用以外で必要になるランニングコスト(ロイヤリティや研修費、宣伝広告費など)が、ビジネスフォーマットタイプと比べると安くなるのがメリットです。また、立ち上げ以降は経営者の裁量で売り上げを向上させていく必要があるため、自分の力で事業拡大したい人に向いています。

【デメリット】手厚いサポートが期待できない

事業本部からのコンサルや展開支援などの手厚いサポートが期待できないため、対象となる業種の店舗運営経験や経営知識がない方は、初期の段階で失敗する可能性がビジネスフォーマットタイプより高くなるのがデメリットです。

☑こんな方にオススメ!

「パッケージライセンスビジネスタイプ」は、開業当初のビジネスモデル構築にかかる手間を省き、店舗運営は自走できる人に向いています。

のれん分けタイプ

「のれん分けタイプ」は、長年就業してきた社員が独立開業するときに、譲渡された直営店や新規開業した店舗に対して主家と同じビジネスモデルや屋号の使用を許可するものです。ビジネスフォーマットタイプと似ていますが、のれん分けタイプとの大きな違いは、開業初期の導入やサポートが必要か否かです。

本店・本部での就業経験がある社員は、経験や知識を蓄積しており、その店舗のビジネスモデルを熟知しているため、手取足取り経営ノウハウを教えてもらう必要はありません。したがって、のれん分けタイプではブランドの名前を借りながら、大きな裁量で店舗運営ができます。

【メリット】イニシャルコストが抑えられる

のれん分けタイプのメリットは導入支援や立ち上げサポートが不要で、イニシャルコストが低く抑えられることです。さらに事業拡大を目的とした円満な独立であるため、既存の顧客を引き継いで開業できます。
 また、元々社員として在籍していた経緯を活かし、事業本部とコミュニケーションを密に取ることで、新規商品の開発や宣伝方法の検証など、ビジネスモデルの改善に参画できる場合があります。それによって、経営に自身の創意工夫を反映できるのも魅力の一つです。

【デメリット】ロイヤリティが発生する

開業時には事業本部のビジネスモデルを活用するため、ビジネスフォーマットタイプよりイニシャルコストは抑えられますが、その後ロイヤリティが発生するのはデメリットです。ロイヤリティは、フランチャイズと比べ「低率・減額」となる場合がほとんどですが、業種によって異なるため、事前に事業本部へ確認しておくのがベストです。

☑こんな方にオススメ!

社員などの立場で長年働いてきた人が、知識や経験、形成してきた人脈を活かして独立するときに有効なビジネスモデルといえます。

代理店タイプ

「代理店タイプ」は、加盟店が販売代理店の役割を担うものです。事業本部が開発した商材を代理店という立場で販売し、販売で得た利益を両者で分け合います。販売する範囲を拡大したい事業本部と商材を求める加盟店が、お互いの利害が一致し利益を追従できると判断された場合に用いられるタイプです。

【メリット】既存の販路を活用できる

代理店となる事業者が、元々複数の販路を持っている場合、仕入れた商材の販売先に困ることなく、一定の売り上げを見込めます。事業開始前から業界に顔見知りが多ければ、新規営業もスムーズに進むケースが多いでしょう。また、コストは商材利用にかかる研修費や販売額に応じて発生する販売手数料に限定され、イニシャルコストやロイヤリティが存在しません。さらに商材の開発も事業本部が行なうため、販売に集中できるのも魅力の一つです。

【デメリット】赤字のリスク

商材の売り上げが当初の想定以下だった場合、販売コストが見合わなくなり、赤字となるリスクがあります。また、商材の売れ残りは不動在庫や過剰在庫となり、倉庫や営業拠点で在庫を管理するための賃料や保管料として二重三重にコストが発生するリスクも含んでます。そのため、商材選びは慎重に行わなければなりません。

☑こんな方にオススメ!

代理店は元々販路を持っている企業や人にとって享受できるメリットが多いタイプといえます。

商材支援タイプ

「商材支援タイプ」は、事業本部が加盟店に商材を提供し、加盟店が商材を売り上げた中からその額に応じて成果報酬を事業本部に支払うものです。フランチャイズよりは、業務委託に近いタイプです。

【メリット】商材を売れば売るほど利益になる

加盟店が、事業本部より提供された商材を売れば売るほど利益になるのが最大のメリットです。また、イニシャルコストが発生しないため初期段階におけるリスクは少ないといえます。

【デメリット】商材を見極める目が必要

商材を見極める目がないと、売上高を伸ばせず、報酬なしで仕入れの費用だけが赤字となるリスクがあります。また、その商材だけで生活できるほどの利益を得られるケースは少ないため、本業として考えるにはリスクが高いでしょう。 

☑こんな方にオススメ!

商材支援タイプは、会社員や個人事業主などが副業として取り組むのが適しています。

フランチャイズへの参入で失敗しないために

フランチャイズへの参入で失敗しないために

「フランチャイズへの参入」で失敗しないためには、それぞれのビジネスモデルの特徴を把握し、「自分に合ったビジネスモデル」を選択するのが大切です。身の丈に合わない事業に手を出すと、結果的に失敗する可能性が高まるため、しっかりと確認するようにしましょう。

自分に合ったビジネスモデルを選択する

5種類のビジネスモデルを紹介しましたが、「自分に合ったビジネスモデル」を選択するには、「自身を取り巻く環境」「手持ちの資金」「事業本部に求めるもの」など、たくさんある要素の中から分析をします。開業後に後悔しないよう、経営者として店舗を運営していることを想像した上で、検証するようにしてください。

資金面

開業資金の予算は人それぞれ異なるため、一概にはいえませんが「ビジネスフォーマットタイプ」と「パッケージライセンスビジネスタイプ」は、導入費用が必要なビジネスモデルとされています。

例えば、コンビニエンスストアであれば開業資金として、最低でも200万円から300万円以上を要します。商品仕入れの資金を含めると、さらに多額の資金準備が必要となり、自己資金が少ない人にとっては不向きです。開業資金は、借り入れなどでまかなうこともできますが、可能であれば控えたほうがいいでしょう。開業後に経営が成功するとは限りません。

借入金の返済が延滞すると、遅延損害金の発生や信用情報に傷がつくなどのリスクが付きまといます。したがって、考えうるリスクを避けるためにも、自分の希望する業種で必要な資金を事前に調査し、資金不足にならない環境を整えてからフランチャイズに参入しましょう。

時間面

時間に余裕のある人とない人とで、向いているビジネスモデルが変わってきます。例えば飲食店であれば、開業当初は従業員が集まらず、経営者が現場に入ることも多々あるため、時間的に余裕のない人には向きません。

特に、「パッケージライセンスビジネスタイプ」は、開業後は事業本部のサポートがなくなるため、人的支援や安定稼働に向けたアドバイスなどを受けられません。したがって、本業とは別の副業程度で考えている人には、「代理店タイプ」や「商材支援タイプ」が向いています。

また、事業本部のフルサポートを受けられる「ビジネスフォーマットタイプ」や独立開業時の工数が比較的少ない「のれん分けタイプ」でも、業種によっては時間的制限が大きいため、現場での就業時間や事務作業に要する時間などを調査してからフランチャイズに参入しましょう。

サポート面

事業本部のサポートを受けながら、低リスクで事業展開したい人には、「ビジネスフォーマットタイプ」がおすすめです。ビジネスの仕組みを事業本部が決めるため、店舗運営で失敗する可能性が低いでしょう。経営者は、自身の意見や創意工夫を事業に介入できる余地は少ないのですが、その分店舗経営に集中できます。

経営の知識や対象となる業種の経験がある人には「パッケージライセンスビジネスタイプ」がおすすめです。事業本部のサポートを必要としない経営者に該当します。しかし、運営が悪化したときでもサポートを受けられないため赤字経営を強いられるリスクがあります。フランチャイズ加盟者は、目先の利益やコストだけに振り回されr図身の丈に合ったタイプを選択してください。

また、「のれん分けタイプ」は、社員として働いてきた中で築いてきた人脈がすべてです。したがって、サポートを受けられるかどうかは、事業本部との元々の関係性が重要となるため、独立時は円満退社を心がけましょう。

フランチャイズのビジネスモデルに関する問い合わせ

フランチャイズのビジネスモデルに関する問い合わせ

フランチャイズのビジネスモデルを構築したいフランチャイザー(事業本部)、フランチャイズに加入したいフランチャイジー(加盟店)への参入を検討している企業・人は、ぜひこちらのサイトをご覧ください。フランチャイズのビジネスモデルに関する各種問い合わせ、資料請求などに対応いたします。

まとめ

「フランチャイズのビジネスモデル」は、タイプ別に特徴が異なります。自分のライフスタイルや予算規模などに合ったビジネスモデルを選択することが失敗しないための条件です。

そのためには、「フランチャイズのビジネスモデル」のメリット・デメリットを把握した上で、自己分析結果とマッチングしましょう。また、不明点などがある場合は、当サイトへお問い合わせください。

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