フランチャイズの失敗事例から学ぶ開業を成功させるコツ
更新日:2023.10.5
投稿日:2023.2.15
「起業に興味はあるが、事業アイデアがあるわけではない」「開業といっても、何を準備すれば良いかわからない」と悩み一歩を踏み出せない人には、やるべき仕事内容が決まっているフランチャイズビジネスがおすすめです。
しかし、事業を始めるとなると「失敗したらどうしよう」と不安がよぎるかもしれません。 『0円で始められる』との謳い文句に「あとから高額な請求が来るのでは」と怪訝に思う、また『未経験でも成功できる』とはいっても「自分は失敗するかもしれない」と心配になる人もいるでしょう。
フランチャイズの失敗は「資金面での準備不足」「経営を本部任せにし努力を怠った」などの結果によるものが多いようです。
反対に考えれば、失敗しやすい原因に対処しておけば失敗リスクは減らせるともいえます。
この記事ではフランチャイズに興味はあるものの、失敗したくない人に向けて、失敗する原因や失敗しやすいタイプを解説します。フランチャイズや開業に関するプロであるDokTech編集部が独自に見い出した「失敗しない重要ポイント」も網羅しました。
最後まで読むと、きっと不安が軽減されます。フランチャイズビジネスへの理解を深めるヒントとして、またあなた自身が一歩踏み出す後押しとしてご活用ください。
関連記事:フランチャイズ店とは?チェーン店や直営店の違いとあわせて解説
目次
フランチャイズで失敗する確率
フランチャイズで失敗する確率は、廃業率で把握できます。廃業率とは、事業者数全体に占める廃業事業者数の割合を示したものです。
一般社団法人日本フランチャイズチェーン協会の調査によると、2021年度のフランチャイズ店舗の廃業率は約1.5%でした。
2019年度は約0.6%だったため、2年間で微増しています。
(参照:「JFAフランチャイズチェーン統計調査」報告|一般社団法人日本フランチャイズチェーン協会)
総務省発表のデータでは、2019年度の国内全体の廃業率は3.4%でした。
(参照:2021年版 小規模企業白書「開廃業の状況」|中小企業庁)
フランチャイズで失敗する確率は、一般的な事業よりも低いことがわかります。
実際にあったフランチャイズの失敗例6つ
裁判の実例や弁護士に相談があった内容から、実際に起きたフランチャイズの失敗・トラブル例を紹介します。
とりわけフランチャイズにはじめて加盟する場合は契約書を見てもわからない点が多く、フランチャイズ本部のいうがままに契約してしまうケースもあるようです。
同じ失敗に遭わないためにも、6つの事例を参考にしてください。
「契約時に伝えられた情報に虚偽があった」(教育関連)
教育関連のフランチャイズと契約した人の事例です。トラブルになった原因は「本部が契約者に伝えた内容に虚偽があった」ためです。
◎本部から伝えられた“事実とは違う内容”
契約前に本部からは「近隣に貴校の開校に協力できる加盟校がある」と聞いていたが、その校舎はすでに閉校していた
本部から聞いた近隣校舎の実績が、実際の数値と乖離があった(実際の業績は聞いたほど良くなかった)
いずれも契約後に真実が発覚したとのことです。開校はしたものの業績が振るわず、オーナーは閉校を検討しているそうです。
「正しい情報を聞いていれば、契約も開校もしなかったかもしれない」との後悔につながった事例でした。
「契約時に聞いていた本部のサポートが実行されない」(ハウスクリーニング)
2例目は令和2年5月、大津地方裁判所で判決が下されたハウスクリーニングのフランチャイズ契約に関する事例です。
このフランチャイズ加盟者は、契約時に聞いた約束と実態が異なるとして裁判を起こしました。
◎契約時に聞いた約束と実態が異なる点
本部は「顧客は本部が紹介するため、加盟店の営業活動は不要」と話していた。しかし開業した後になって「紹介できない」と言われた
約束を反故にされたため、契約時に提示された収益モデルも到底実現しない
加盟者はクーリング・オフによる契約解除を申し出、裁判所はこれを認め契約解除となりました。
<豆知識>
クーリング・オフによる契約解除が可能な日数は、クーリング・オフに関する事項が記載された書面を受け取った日を1日目として8日間(連鎖販売取引・業務提供誘引販売は20日)です。
「ロイヤリティの引き下げに関して加盟店と本部が係争中」(高級食パン)
しばらく前にブームになった高級食パンのチェーンでも、加盟者と本部とのあいだでトラブルが起きています。
高級食パンはブームに乗じて店舗数・売上ともに急拡大しました。しかし、ブームの終焉とともに加盟店の売上が減少します。
フランチャイズの加盟店は本部に一定のロイヤリティを支払わなければなりません。経営が厳しくなった加盟店のなかには、借金をしてまでロイヤリティを支払う人も出始めます。
ついに加盟店側は、ロイヤリティの引き下げを本部に要望します。一方、本部は要望には応じません。
さらに「本部の対応に誠意が感じられない」「実態より良い数字を見せて契約させた」など加盟店側の不満が相次ぎ、裁判にいたるトラブルとなりました。
関連記事:フランチャイズでよくあるトラブル事例|問題点を回避する方法
「近隣に同一の加盟店を出店されて売上が減少した」(コンビニ)
テリトリー権のトラブルを挙げます。
テリトリー権とは、出店した店舗が周囲の商圏を独占する権利です。同一の商圏(テリトリー)内に加盟店が複数出店すると、店舗間で顧客の取り合いになり売上が減少します。
近年では、テリトリー権を保証しているか、オープンテリトリー制(保証なし)としているかが契約書に明記されています。
「テリトリー権の保証範囲が守られていない」と、加盟店が訴えを起こし、裁判に発展した事例がありました。
出店した店舗の500m以内の商圏を保証する契約に対し、フランチャイズ本部が店舗の1km以内に系列店舗を出店したことがトラブルの発端でした。
判決では、テリトリー権条項の契約に違反していないことが認められ、加盟店側の訴えは退けられています。
「フランチャイズ本部による契約更新拒否」(教育関連)
フランチャイズ本部による契約更新拒否がトラブルになった事例もあります。
フランチャイズ契約の更新方法は、最初の加盟店契約を締結する際に双方合意のもとで定められています。一般的には「自動更新」もしくは「合意更新」の2種類です。
フランチャイズ本部に契約更新拒否を受けた事例があります。加盟店は、裁判により賠償を求めました。
「契約期間満了の6か月前までに双方から契約解除・終了の意思表示がなければ、5年間ごとに自動更新する」旨の条項が争点です。
フランチャイズ契約は「やむを得ない事由」や「取引関係の継続を維持し難い重大な事由」がある場合に限り、契約期間途中でも解約できます。
本部は「加盟店の契約違反により取引関係を維持し難いと判断し、更新を拒否した」と主張したものの不当と判断され、加盟店側への賠償が認められました。
「本部の甘い売上予測により借金が膨らんだ」(飲食関連)
本部の売上予測が甘かったことによるトラブルもあります。加盟店の収益が伸びず、借金が膨らむほどの損害を被った事例です。
加盟店3社が裁判を起こした例では「飲食業に精通していなくてもできる」「本部のサポート体制が万全」などと、根拠のない勧誘が欺瞞(ぎまん)勧誘にあたると訴えました。
「合理的根拠のない売上予測や収益を提示した」として、フランチャイズ本部に対して約4,700万円の支払いが命じられています。
フランチャイズで失敗するケースの中には、ここで紹介した事例のようにフランチャイズ本部側に原因があるケースも少なくありません。
フランチャイズ経営を成功させるには、オーナー自ら情報収集や知識を身につける努力が必要です。
フランチャイズで失敗しやすい5つの原因
フランチャイズの失敗とは「開業しても売上があがらない」「お客様が集まらない」、最終的には閉店を意味します。
店舗運営がうまくいくための本部支援や業務マニュアルがフランチャイズにはあるにも関わらず、失敗してしまうのはなぜでしょうか。
フランチャイズで失敗しやすい原因を、5つの観点から分析して解説します。
開業準備金が十分でない
インターネットで少し調べると、各フランチャイズの開業に必要な資金はすぐにわかります。
身近にあるフランチャイズ店の開業に必要な資金は、つぎのとおりです。
- コンビニエンスストア:150~300万円
- 学習塾:500万~800万円
- コーヒーチェーン:600万~1,000万円
上記の金額はいずれも、契約時にフランチャイズ本部に支払うお金です。
店舗の取得・改装費用や広告宣伝費、人件費、さらに当面の運転資金やオーナーの生活費は別に用意しなければなりません。
契約時の支払金ばかりに注意が向き、その他の開業準備資金が不足するとあっという間に操業できなくなり失敗につながります。
何のフランチャイズをやれば成功しますか?どのフランチャイズでも成功するし失敗します。一番、失敗確率が高いフランチャイズの始め方を教えます。手持ち資金がギリギリで運転資金がほとんど無いのにフランチャイズを始める加盟者とこのシビアな所を確認しないで開業させる本部です。#フランチャイズ
— Kobayashi_Yoshihiro_フランチャイズ専門家 (@FCyoshihiro) January 13, 2023
関連記事:フランチャイズの加盟金│相場や経費計上・返済義務を丸ごと解説
オーナーの経験・能力が足りない
会社員として優秀だった人が気をつけなければならないのは、「会社員とビジネスオーナーとでは、必要な能力が異なる」点です。
会社員としての華々しい経歴を活かし事業を始めたいと思っても、経営者やリーダーとしての経験や能力が足りずにうまくいかないケースも多々あるためです。
また「初心者・未経験者歓迎」の謳い文句につられて契約したものの、「実際はスキルや専門知識がある方が断然有利だった」「周りの競合店に勝てない」と運営に行き詰りやすい業種もあります。飲食店やリペア業、健康産業などは代表例でしょう。
飲食業やリペア業は、経験と品質が比例する業種です。長く経験するほど高品質なサービス・商品を提供できるようになるため、経験があるほうが有利になります。
健康産業は専門知識がものをいう業種です。経験者のほうが知識を豊富に持っている点で、有利になります。
オーナーに十分な経営能力や人材育成力、営業力がないケースもうまくいかない原因です。
どんなに充実した本部支援があっても、現場責任者であるオーナーがノウハウを活かしきれなければ事業はうまく回りません。
「フランチャイズに加盟するとはお金でビジネスノウハウを買う活動」だそうです。
— みんなのグラさん|旅するPython講師:藤永端(テックジム創業者) (@ikiben) January 12, 2023
明光義塾のメガフランチャイジーを作り上げた社長が「本部が全部やってくれると思ってる奴は失敗する」と語っていました。
ということは入り口でミスると良くない。エンジニア採用も同じです。
加盟する本部を入念に調べていない
フランチャイズは、どの本部に加盟するかで自分が手掛ける事業内容が決まります。加盟する本部選びは、事業のパートナー選びそのものといえるほど大切なプロセスです。
しかし失敗事例をリサーチすると「加盟先を十分に調べず契約し失敗した」「契約書をよく見ずに契約したら、期待と違った」などの体験談が見つかります。
「知人の紹介だったから深く調べず加盟した」「相手の話を鵜呑みにしてしまった」などの声も見られました。
よく調べていない相手に数百万円、場合によっては1千万円を超えるお金を預けることのないよう、加盟先は十分に調べましょう。
加盟先選びでチェックすべきポイントは、のちほど紹介します。
関連記事:フランチャイズのビジネスモデル・5つのタイプと失敗しない選び方を紹介
世相の変化やトレンドを敏感にキャッチしていない
ブームは周期的にやってきます。一時の爆発的なブームに乗って大きく稼ぐフランチャイズオーナーもいます。
近年だと高級食パンやタピオカ店が大きなブームとなりました。パクチーやアサイーブームを覚えている人も多いでしょう。生チョコや生キャラメル、マカロンも流行りました。一時的に流行った商品を挙げればキリがありません。
しかし、ブームは去るのも一瞬です。撤退時を見極められないと、「ブームに乗り遅れて儲からない」「ブームが去ってから参入して儲からない」などの失敗パターンにはまります。
フランチャイズには「契約期間の縛り」「ロイヤリティ」があります。ブームが去ったあとも契約期間があるために閉店できず、赤字のなか店舗賃料とロイヤリティの支払だけをしなければならないと嘆く失敗談もインターネット上では見られました。
本部の運営サポートに頼りすぎている
フランチャイズ本部は、店舗運営を円滑に進めるためにさまざまなサポートを行います。現場スタッフの研修やノウハウの伝授、さらに集客支援まで手掛けるところがほとんどです。
しかし本部支援に頼りすぎはフランチャイズで失敗する原因です。
「全部本部にやってもらおう」「一から十まで本部の言うとおりにやればいい」との考え方には、成功に対する貪欲さや事業主意識が欠落しています。これでは成功はほど遠いでしょう。
フランチャイズ加盟すれば、
— FUNAさん✂【石神井公園】美容師 (@funa_apol) December 21, 2021
採用も本部がサポートしてくれるらしいです!大丈夫ですよね!?
って、言われても😅💦
そもそも、集客も利益確実に出すのも簡単ではないよ
まして採用なんて。
本部に他力本願過ぎる考えの
加盟者はやめとけw
フランチャイズだろうが
自分で起業しようが
自己責任🙈
フランチャイズで失敗する人に共通する4つのポイント
フランチャイズでの失敗は、前述した「よくある原因」いがいにも起因します。編集部の調査によると、フランチャイズを始めても失敗する人には、共通点があるとわかりました。
フランチャイズで失敗しやすい人によく見られる資質を、4つの点から解説します。
マーケティングスキルがない
マーケティング力とは「自店舗の売上を伸ばす力」です。
現代は競合が多く、商品・サービスが飽和に近い状態になっています。顧客に魅力を訴求し集客するマーケティングスキルは、店舗の安定運営に欠かせない力です。
フランチャイズビジネスでは、出店エリアのリサーチや選定は本部が担うか、サポートが受けられます。成功しやすい立地を本部が選んでくれると考えて構いません。
開店直後は、立地の魅力とブランド名で一定の集客ができるでしょう。しかし、継続的に集客するためには「あの店だから行こう」とお客様に感じてもらえるだけの理由を作る必要があります。
ブランド名や目新しさだけではやがて飽きられ、近隣に新しく出店した店舗に簡単にお客様を奪われてしまうためです。
お客さまに選んでもらう理由を作る方法の一例に「店舗の魅力を発信し続ける」があります。SNSを開設し人気メニューや新商品、スタッフの人柄などを投稿すると考えるとイメージしやすいかもしれません。
「誰に・何を・どのように提供するのか」「自店舗の魅力をどのように伝えていくのか」、これこそがマーケティングの基本で、安定的な店舗運営に欠かせないスキルです。
良い人間関係をつくる力がない
良い人間関係をつくれない人はビジネスでも失敗しやすいようです。お客様、従業員、取引先、商店街、本部など、あらゆるかかわりは人間関係でできています。
良い人間関係がつくれないことはイコール、よいビジネス関係を築けないことにつながるためです。
良好な人間関係をつくる力がないと、どのような困りごとが起きるでしょうか。
- お客様に好いてもらえず、リピーターを獲得できない
- 従業員がすぐ辞める・育たない
- 取引先からお得な情報をもらえない
- 周辺店舗からの評判が起きない
- 本部から貴重な情報がもらえない など
またアドバイスを素直に聞き入れられる信頼関係を築けていないと、せっかくのアドバイスも活きません。その結果、店舗の運営が円滑に進まず失敗につながります。
経営・財務に関心がない
経営は「利益を生み出す活動」、財務は「事業のお金管理」です。経営を進めるにはお金が必要で、お金を生み出すには経営しなければならないため両者は切り離せない関係にあります。
事業主であるにもかかわらず、事業の経営と財務に関心がないと「どんぶり勘定」に陥ります。どんぶり勘定とは、こまかく帳簿をつけずに大雑把にお金の管理をするやり方を揶揄した言葉です。
どんぶり勘定はお金の出入りや手元資金が把握しにくいため、おかしいと気付いた時には資金繰りが悪化している危険性があります。
反対に業績が絶好調でも黒字倒産(売上が良く帳簿上は黒字だが、支払いに必要な資金が不足し倒産すること)になるおそれも考えられます。
経営と財務に無頓着な人は、フランチャイズはもちろんどのような事業を始めても失敗しやすいです。
計画性がない
計画性のなさは事業失敗のもととなります。
あるオーナーが「事業を拡大したい」と考えていたとしましょう。フランチャイズの仕組みを利用すれば、次々に出店でき事業拡大が叶います。
しかし出店したすべての店舗が黒字化できるとは限りません。「市場の波や顧客嗜好をつかみきれなかった」「集客しやすい立地ではなかった」などさまざまな理由で、安定収入を得られない店舗も出てくる可能性があります。
出店で投資した費用を回収できないまま閉店が相次ぎ、経営を圧迫するかもしれません。
フランチャイズはたしかにブランド力や知名度があり、システマチックに運営できる仕組みを持っています。しかし知名度やシステムばかりを頼りきった運営でうまくいくほど、商売は簡単ではありません。
フランチャイズで失敗しないために押さえるべき4つのポイント
フランチャイズでの開業を目指す人なら誰でも「成功したい」と思うはずです。
あるいは大成功までいかずとも「そこそこ成功したい」「失敗だけはしたくない」と考えるのではないでしょうか。
フランチャイズの開業で失敗しないためには、押さえるべき4つのポイントがあります。
フランチャイズで失敗する原因や失敗しやすいタイプを踏まえた上で、「ではフランチャイズで失敗しないためにはどのようにすれば良いのか」見ていきましょう。
関連記事:これから伸びるフランチャイズ7業種!将来性があるおすすめの分野は?
資金は「多すぎるかな?」と感じるくらい用意する
良い立地を確保し入念に開業準備をしても、資金が不足すれば運営は厳しくなります。資金は契約時にフランチャイズ本部に支払う初期費用と、開店後2~3か月分の運営資金および生活費を準備しておきましょう。
フランチャイズ本部の中には、初期費用とそのほかの資金の準備を契約条件とするところもあります。
例、セブンイレブン-ジャパン
「Cタイプ」での契約(店舗の土地と建物を本部で用意)は、本部への支払金のほかに150万円程度(引っ越し代、生活費など)が必要。
参考:Cタイプの加盟条件・契約タイプ・加盟資金について|セブン-イレブン・ジャパン
もし自己資金が不足する場合は、金融機関からの借入も検討する必要があります。ビジネスローン(事業目的の融資)の借入には事前審査を必要とする金融機関が多いため、事前審査だけ通しておくと必要なときにすぐ資金が用意できます。
起業者・新規開業者向けの補助金や助成金も活用しましょう。国や地方自治体が主体となり、さまざまな補助金・助成金が用意されています。
補助金の例、「小規模事業者持続化補助金」経済産業省中小企業庁
「Cタイプ」での契約(店舗の土地と建物を本部で用意)は、本部への支払金のほかに150万円程度(引っ越し代、生活費など)が必要。
多くのフランチャイズ契約は、中途解約すると違約金が発生します。事業がどのような展開になっても備えられるよう、資金は余裕を持って準備しておきましょう。
加盟前にフランチャイズ本部を徹底的にリサーチする
十分にリサーチせずに加盟するフランチャイズ本部を決めるのは、失敗の原因となります。「安心して契約できそうか」「経営は手堅く、安定しているか」など、加盟するフランチャイズ本部は時間をかけ多角的に調べ決定しましょう。
すべての業種に共通するフランチャイズ本部のチェックポイントは、つぎの5つです。
信用度
初期費用
サポート内容の具体例
売上予測の信憑性
契約内容
設立からの年数、実績、事業規模、担当者の対応品質 など
ほかに必要な資金はないか、金銭の取り扱いは明瞭か など
マニュアルの有無、スーパーヴァイザー(巡回専門員)の巡回頻度、開店前~開店後の支援方法 など
理想論ではないか、自店舗と似た規模の実例を見せてもらえるか など
契約解除要件、解約金などネガティブな情報も正直に公開しているか など
可能なら既存の加盟店を見学し、オーナーからリアルな話を聞く機会を設定してもらいましょう。
「本部の話に偽りはないか」「本部とのコミュニケーションは円滑か」など、実際に基づいたリアルな話が聞けるはずです。
また店舗見学をさせてくれるフランチャイズ本部なら、加盟店と良好な関係を築いていると考えられます。
関連記事:フランチャイズ事業加盟の成功例と加盟の注意点、成功ポイントを解説
事業主の自覚を持ち試行錯誤をくりかえす
フランチャイズとは本部が持つブランド力・知名度、再現性の高いノウハウ、サポートなどを利用して、成功へと導くビジネスモデルです。
本部のノウハウやサポートは成功の確率を高めてはくれますが、成功を確約はしません。ビジネスがうまくいくかどうかは、事業主であるあなたの努力と力量にかかっています。
本部のアドバイスをもとに、事業を成功させるべく試行錯誤を続ければ失敗する可能性は低くなります。
「この市場ならもっとこうすれば売上が伸びるかもしれない」「この顧客層に合わせたアレンジを加えた商品を提供してみよう」など、創意工夫も成功に近づく秘訣です。
フランチャイズビジネスで本部はサポーターであり、主役はオーナーであるあなたです。事業主としての自覚を強く持っておきましょう。
過去にフランチャイズ加盟して失敗した事業があるけどなぜ失敗したか振り返ると単純に自分が「そんなにやりたくなかった」からだと思う。なんとなく儲かりそうだな程度の気持ちではその事業に命を賭けてる競合に勝てるわけがない。その事業に誇りを持ち、本気でやれないならスタートさせない方が良い。
— いけだ たくろう|エステサロンFC本部社長 (@takuro__ikeda) December 27, 2022
未経験・スキルなしでも始めやすい業種を選ぶ
初心者には、プロが群雄割拠するジャンルよりもスキルや技術を持たなくても始めやすいフランチャイズを検討しましょう。
運送ドライバーや人材紹介、洗車ビジネスは初期費用も抑えめで一人でも始めやすく、未経験でも開業しやすい業種です。
経験やスキルがなくてもスタートしやすいフランチャイズは、こちらの記事も参考にしてください。
関連記事:初心者でも始めやすいフランチャイズが知りたい!厳選15業種を一挙解説
経験やスキルがない人にこそ、本部が開業から運営までサポートしてくれるフランチャイズがおすすめです。
できるだけ本部のサポートが充実しているフランチャイズを選ぶのも、失敗しないために欠かせないコツです。
本部を選ぶ際は、サポートの充実度も比較しましょう。
◎ フランチャイズ本部のサポート内容
- 開業前から開業後まで定期的に研修がある
- 現場でスタッフにOJTを実施する
- マニュアルがわかりやすく実務を網羅している
- 運営の困りごとを相談できる窓口がある など
関連記事:フランチャイズのメリット・デメリット│FC業界のプロが解説
まとめ
本部が持つノウハウや知名度、商品・サービスなどを利用して開業できるフランチャイズは、開業がはじめての人や未経験から独立したい人の強い味方です。
しかしいくら本部が素晴らしいノウハウを持っていても、オーナー側がなんの努力もせずに成功できるほど事業は簡単ではありません。
フランチャイズで失敗しないコツは「事業主としての自覚を持ち、成功するためにあらゆる手を打つ」に尽きます。本部の支援を上手に利用し、自分の事業成功と拡大に邁進していきましょう。
また失敗を避けるためには、失敗しないための情報収集も大切です。フランチャイズや起業・開業の専門家集団であるDokTech編集部は、定期的にメルマガやLINEで開業に役立つ情報を配信しています。
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著者情報
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