会社を辞めず半年で起業準備!起業の成否をわける初動のコツ

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会社を辞めず半年で起業準備!起業の成否をわける初動のコツ

更新日更新日:2023.10.4

公開日投稿日:2023.10.3

会社を辞めず半年で起業準備!起業の成否をわける初動のコツ

これから起業をしたい現役の会社員に向けて、前編・後編にわけ、起業準備の進め方をお伝えします。

スモールビジネスやひとり起業の準備をするなら、会社を辞める必要はありません。休日や空いた時間を有効活用すれば、起業できる状態まで事業計画をつくり上げられます。

事業計画の組み立てにかかる目安は、半年です。前半で紹介するのは、起業準備の開始〜4ヶ月目までにおこなう準備です。

最初の2ヶ月で事業内容を具体化させます。次の2カ月で商品力・発信力を高め、集客を始めます。

会社員として日々の仕事をしながら、起業準備を進められるよう、最低限実施すべき内容をわかりやすくまとめました。起業に向けた心の持ちかたや、物事の捉えかたも理解できるでしょう。

目次

最初の2ヶ月で「なにで起業するか」確定させる

最初の2ヶ月で「なにで起業するか」確定させる

起業準備の最初の2ヶ月は、事業内容を具体化させます。

「〇〇で起業したい」と漠然とした目標を持つ人もいるかもしれません。目標をできる限り具体化し、実現可能な形に変えていきます。

ポイントは、次の5つを順番におこなうことです。

  1. 自分の強みを分析し、強みを中心に事業内容を組み立てる
  2. 消費者のニーズを研究し、ニーズのある方向へ事業内容を寄せていく
  3. 具体的な顧客を絞り込む
  4. ターゲットへの効果的なアピール方法を考える
  5. 必要資金の見積もりを出す

いずれも事業の成功には必須の要素です。

一つでもなおざりにすると、思うように売上があがらないかもしれません。事業の見直しを迫られることもあるでしょう。

会社員を続けながらでも挫折せず取り組めるポイントも説明します。初動の大切さを認識し、しっかり取り組んでください。

保有するスキルやリソースを分析し、事業の強みを見つけ出す

保有するスキルやリソースを分析し、事業の強みを見つけ出す

あなた自身を冷静に分析します。現在あなたが保有するスキル、リソースを一つひとつ紙に書き出しましょう。

今まで会社で培ってきた技術や、会社での成功実績、失敗から学んだ経験などを書き出します。思いつく範囲で、以下の内容も挙げると良いでしょう。

  • これまでに培った人脈(例:仕入れに顔が利くAさん、税理士のBさん)
  • 受けてきた教育(例:大学での研究内容)
  • 自ら勉強したこと(例:簿記、経営学)
  • 他人に褒められること(例:人当たりがよい、器用)
  • 誇れること(例:すぐに他人と友達になれる)

不要と思えることでも、直接的・間接的に事業に影響する可能性があります。できるだけ多く挙げると良いでしょう。

事業内容を決めている人にも必要な作業

「〇〇で起業したい」と早くから決めている人は、スキルやリソースの列挙を不要に感じるかもしれません。しかし事業内容の細部は、細かな分析なしには構築できません。

たとえば「洋服のセレクトショップを開きたい」と大まかに決めても、事業の細部を決定するには、リソースの分析が必要です。

アメカジに深い造詣があり、販売実績も豊富なら、周辺店舗とは一味違う、オリジナリティのある店舗をつくれるでしょう。

高い縫製の技術があるなら、手直しやリメイクも請け負えます。事業の細部は、あなたの持つスキルやリソースを活かせば、決定しやすくなります。

強みを中心に事業内容を組み立てる方法

スキルやリソースを列挙したら、事業の強みにできそうな要素を複数見つけましょう。ポイントは、強みをかけあわせることです。

一つの強みだけでは、「誰でもやっている」「もっと得意な人がいる」と感じるかもしれません。

複数の要素をかけあわせれば、あなたが誇れる点や、他社と差別化できるポイントを、判断しやすくなります。

セレクトショプの例で考えてみましょう。

<強みをかけあわせる例>

  • 「アメカジに深い造詣があり販売実績が豊富」×「不動産会社に顔が利き、若者が多いエリアに出店できる」⇒「洋服が好きな若者にターゲットを絞った、アメカジ専門店をつくれる」
  • 「ヴィンテージ物の服に深い造詣があり販売実績が豊富」×「縫製の技術がある」×「人当たりがよい」⇒「修理やリメイクサービスも展開でき、ヴィンテージ服を長く大切に着たい人と、太いつながりを構築できる」

いくつかの強みを組みあわせれば、あなただからこそできる事業内容が、具体的に見えてきます。

リソースがないからと時間がかかるインプットをおこなわない

強みにできるリソースがないからと、スキルアップ講座の受講や、資格取得などのインプットに励む人がいます。

時間がかかるインプットばかりしていたら、いつまでも起業準備を進められません。自分が起業したい分野の専門書籍を、数冊読みこめば、当面の知識は得られます。

時間をかければ、起業の自信になるスキルや資格を得られるかもしれません。

しかし起業に向かって走り出す意欲を、自部自身で削ぐことになります。「起業する」と口先だけで、いつまでも行動できないことになりかねません。

知識の習得は、書籍や動画などで時間をかけずにおこなえます。会社員でも無理なくできることが重要です。

仕事の人間関係を可視化する

会社員は、日々たくさんの人と名刺交換をします。会社を辞めた後も付きあえる人を確認するため、業種や年齢で知りあいを整理すると良いでしょう。

紙に書いて整理することで、さまざまな顔が浮かんできます。あなたが「起業する上で関係を断ちたくない人」がいたら、ピックアップしてください。

関係を断ちたくない人とは、会社にいる間に積極的な交流を心がけましょう。

消費者のニーズを研究し事業内容を寄せていく

強みを分析し事業内容を組み立てたら、消費者のニーズを慎重に見極めなければなりません。ニーズがなければ、ビジネスにはなり得ないからです。

実店舗を構えるときにおこなうこと

実店舗を構えるときに必要なのは、商圏リサーチと競合リサーチです。世界的に流行している商品(サービス)でも、出店する地域でニーズがなければ儲かりません。

商圏リサーチでは、地域に住む消費者の行動や、消費動向、特性などを見極めます。競合他社の運営状況もリサーチすれば、下記を分析できるでしょう。

  • 地域で受け入れられる商品(サービス)の傾向
  • 他社の商品(サービス)に欠けている部分
  • 自社が強みにできる部分
  • 事業展開の将来性(官報やWebで公表している決算書から、客足の変化を把握し分析)

地域でのニーズが見込めない場合は、ネット出店をメインに切り替え、事業展開の方法を変更します。

リサーチの詳しい手法は、<a>『開業前に行うリサーチが開業後の経営の成否をわける』をご覧ください。

世の中の流れからニーズを探る

世の中の流れからニーズを探る

どこに出店する場合にも必要なのが、世の中の流れの分析です。情報番組やネットニュースを、普段から細かくチェックする癖をつけましょう。

注視すべきは、以下の点です。

  • 技術の進化
  • 流行
  • 大企業の動向
  • 国民生活に影響が出る変化(法律や規制、戦争、疾病)

近い未来の変化から、あなたの事業のニーズを予測します。

社会が変化すれば、人々のニーズも変化します。たとえば、コロナ禍には、外出に制限がかかっていたため、オンラインで商品を注文・購入する人が増加しました。

総務省によると、自社ホームページ上で商品の販売を開始し、新たな顧客をつかんだ事業者も多かったようです。

とくに地方の個人や小規模商店へのオンライン取引のニーズが、都市部にすむ消費者を中心に高まりました。商売は、多かれ少なかれ、世の中の流れに引きずられます。

(参照:令和3年版地方財政白書 | 総務省

今後のニーズの変化にあなたの事業をどう寄せるか考える

世の中の流れからニーズを分析したら、あなたの事業にどう落とし込むか考えます。

セレクトショップなら、「アフターコロナで、旅行や屋外でのアクティビティに需要が増える」点に着目すると良いでしょう。

  • リゾート気分が満喫できるリラックスウェアを仕入れる
  • 旅行先でもお洒落に着られるデザインの商品を充実させる

などの工夫ができます。事業の特性を考え、ニーズに寄せられるポイントを適切に判断しましょう。

会社員だから感じられる肌感覚を活かす

会社員であるあなたは、日々の仕事をとおして、顧客のニーズの変化を肌で感じているはずです。

同業種で起業する場合、今感じている顧客のニーズを、そのままあなたの事業計画に活かしましょう。

異業種の場合、今感じているニーズを紙に書き出し、あなたが起業する事業にも結び付く点がないか考えます。以下の例のように、活かせるポイントが見えてくるかもしれません。

例)現職:アパレルの販売員

明るい色の服や小物が売れており、今後ますますニーズが高まると感じられる。

起業する業種:喫茶店

コーヒーカップの色や商品名で、心が晴れるような明るい雰囲気を出す。(商品名の例:空色コーヒー)商品名をもとにイメージされる豆を厳選する。

「誰に売りたいか」理想の顧客を絞り込む

「誰に売りたいか」理想の顧客を絞り込む

事業モデルが具体化したら、顧客を絞り込みます。理想の顧客像をはっきりさせましょう。商品(サービス)を最も売りたい一人まで、ターゲットを絞り込むと良いでしょう。

前項で決めた「旅行先でもお洒落に着られるデザインの商品」なら、「自然の中でも街中でもお洒落を楽しむ活動的な人で、実用的な衣類を必要としつつも、ファッションへの感度も高い20代」と理想の顧客を絞り込みます。

ターゲットにアピールする特徴を考える

理想の顧客像が固まれば、具体的な商品づくり(サービスの策定)ができます。

大切なのは、商品(サービス)に特徴を出すことです。ターゲットの利用場面を想定し、外観や機能に特徴をつくりましょう。

<ターゲットにアピールする特徴の例>

  • 「自然の中でも街中でもお洒落を楽しむ活動的な人で、実用的な衣類を必要としつつも、ファッションへの感度も高い20代」へのアピールなら・・・
  • アウトドアブランドの服から、街中でも映えるものを厳選する
  • 有名ブランドだけでなく、デザインの方向性が似た安価な服を、新品・古着を問わず仕入れる
  • 旅行先のイメージにあった服を着られるよう、山のリゾート地向けのコーディネート」「街歩きにおすすめのウェア」などプロの目線で提案する。

商品(サービス)の特徴がつくれれば、店のイメージも決まります。内装や外装も、イメージをもとに考えます。

関連記事:<a>『顧客に信頼され選ばれる会社をつくる効果的なブランディング方法』

事業にかかる資金を見積もる

事業にかかる資金を見積もる

事業の内容が具体的になったら、事業遂行にどのくらいのお金が必要か、試算します。最初の売上があがるまでにかかる費用を概算しましょう。

自己資金が足りない場合は、融資も検討します。

<必要な費用例>

【固定費】必ずかかる費用

  • 家賃
  • 駐車場代
  • 水道光熱費
  • 電話・通信費
  • 給与(固定給) など

【変動費】売上状況で増減する費用

  • 仕入原価
  • 消耗品費
  • アルバイト給与
  • 外注費
  • 旅費交通費
  • 支払手数料
  • 会議費(例:打ち合わせのコーヒー代) など

【初期費用】開業時のみかかる費用

  • 定款認証費用(法人のみ)
  • 法人登記費用(法人のみ)
  • 物件取得費用(敷金、礼金、仲介料、内装、外装)
  • 工具・器具・備品購入費用
  • 広告宣伝費(名刺、チラシ、ホームページ作成) など

費用は正確でなくても構いません。概算をおこない、想定以上に費用がかるなら、コストカットを考えます。

スモールビジネスやひとり会社の場合、自宅兼事務所にすれば大幅に固定費と初期費用を抑えられます。

個人事業主で開業し、起業に必要な法定費用を削減するのも有効な手段です。

関連記事:法人とフリーランスどちらがお得?ひとり起業を法定費用・税金から考える

会社は勉強の場!お金の流れに注意を向けよう

会社員の利点は、会社が勉強の場になることです。あなたの会社は創業者が起業し、現在まで潰れることなく事業を継続してきました。

毎月かかる経費や、経費の削減方法は、今いる会社に学ぶのが一番です。経理担当者と仲良くなり、あなたが知りたいことを尋ねてみましょう。

関連記事:【ミドル世代】会社員のうちに始める独立に必要な意識改革と取り組み

次の2カ月で商品力・発信力を高め集客を始める

次の2カ月で商品力・発信力を高め集客を始める

準備3ヶ月目・4ヶ月目は、商品力と発信力を高めます。取り組みの流れは以下のとおりです。

  1. フロントエンド商品の設定
  2. 一連の仕事の流れを具体化する
  3. インターネットを使い宣伝活動を始める
  4. 適切な商品(サービス)価格を設定する

最初の2ヶ月で出した商品(サービス)のアイデアを、提供できる状態まで持っていきます。そのさい、フロントエンド商品を設定し利用すると、集客がうまくいく可能性が上がります。

集客には宣伝活動も欠かせません。早期に見込み客をつくれば、開業後の円滑なスタートが期待できます。

時間が経つごとに、起業準備は大変になります。会社員を続けながらの準備は、心が折れそうになることもあるでしょう。

モチベーションが下がっても、前に進んでいれば問題はありません。起業への意志だけは消さないよう注意しながら、適度に休息を挟みながら進めましょう。

フロントエンド商品の設定

商品を提供する上で検討したいのが、フロントエンド商品の設定です。

フロントエンド商品とは、消費者の興味を引き、より多く集客できるよう、低価格または無料で提供する商品です。

フロントエンド商品で集まった顧客に最終的に提供する本命商品は、バックエンド商品と呼びます。

あなたの事業が以下に該当する場合は、フロントエンド商品の用意が必要です。

  • やってみなければ売れ行きがわからない事業
  • 誰も挑戦したことがない革新的な事業
  • 隙間狙いで、市場が小さな事業

フロントエンド商品を設定することで、売上の不安定さをなくし、リスクを抑えられます。

フロントエンド商品の設定例

顧客がフロントエンド商品から、自然とバックエンド商品に流れるよう工夫します。具体例を見てみましょう。

  • 衣料品店

フロントエンド商品:流行の服、季節を先取りした服

バックエンド商品:店主こだわりの服(特定ジャンルの服や、特定ブランドの服)

  • 喫茶店

フロントエンド商品:モーニング(コーヒー+軽食)

バックエンド商品:こだわりの本格コーヒー各種

  • プログラミング教室

フロントエンド商品:小学生向けの入門プログラミング講座

バックエンド商品:高校生・大学生向けプログラマー養成講座

フロントエンド商品は、客寄せだと軽視するべきではありません。大切なのは、顧客に会社の存在を知ってもらうことと、バックエンド商品への興味を喚起することです。

顧客に大きな満足を与え、バックエンド商品の販売につなげる大きな役割を担います。

今いる会社のフロントエンド商品はなに?

あなたが現在所属する会社にも、集客に利用するフロントエンド商品があるのではないでしょうか。

意識して会社の商品(サービス)を見ることで、

  • どの商品で顧客を集めているか
  • 集めた顧客をどのようにバックエンド商品に誘導しているか
  • フロントエンド商品とバックエンド商品、それぞれの売上状況

などがわかります。あなたの事業の、なによりのお手本になるはずです。

一連の仕事の流れを具体化する

顧客に提供する商品(サービス)が決まったら、事業のシミュレーションをしながら、細部を練っていきます。

具体化しなければならないものをまとめました。

  • 仕事の受注方法
  • 仕入れの方法
  • 必要な人員
  • 告知・宣伝方法
  • 営業先
  • 営業方法
  • 販売方法
  • サービスの提供手段
  • 納品のしかた
  • 請求・売上回収の方法
  • キャンセルポリシー免責事項 など

業種により必要な要素が異なるため、あなたの事業に当てはまるものをピックアップしてください。

わかりにくい場合は、競合他社を研究しましょう。上記の事項を競合他社がどのようにおこなっているか、一つひとつ調べます。

苦手がある場合は3つの解決策を検討する

仕事の流れを具体的にシミュレーションする中で、「こんなことまで自分でやらなければならないのか・・・」とうんざりする人もいるかもしれません。

苦手なことばかりで乗り越えられそうになければ、次の3つの解決策を考えます。

  1. 苦手分野に強い協力者を募り、一緒に起業する
  2. 外部の専門家の力を借りながら起業する
  3. フランチャイズ事業への加盟

一人での起業にこだわらない場合、理想は①です。あなたのビジョンに心から共感し、人生をともに歩もうとする人がいるなら、協力をして乗り越えらえるでしょう。

ともに仕事をしたい人がいる場合、会社員のうちに関係を深めておきましょう。

協力者が現れない場合は、お金を払い、外部の力(主にコンサルティング会社)を利用します。あなたの特性に応じたアドバイスを受けられるでしょう。

フランチャイズ事業への加盟も大きな力になります。本部が加盟店を募集している事業であれば、FC契約をしてビジネスがスタートできます。

加盟金と月々のロイヤリティはかかるものの、成功するビジネスモデルをまるごと提供してもらえるのがメリットです。

関連記事:難しい開業準備が円滑に進む!フランチャイズ加盟による支援内容を徹底解説

ネットで事業の情報発信・アピールを始める

次の2カ月で商品力・発信力を高め集客を始める

最初の2ヶ月で、事業のターゲットを絞り込みました。3ヶ月目からは、ターゲットに向けた情報発信・アピールを始めましょう。

情報発信・アピールはネットでおこなうのが現実的です。会社勤めをしながらでも、手軽におこなえます。

  • SNS
  • ブログ
  • 動画投稿サイト
  • スキルシェアサービス

などが、取り組みの事例です。

SNSとブログ・動画投稿を併用する

SNSは手軽で隙間時間にも投稿できる利点があります。しかし、伝えられる情報量は限られています。ブログやYoutubeの動画投稿も併用すると良いでしょう。

ブログには写真を掲載しながら、説明を尽くせる利点があります。アクセスアップのためのSEO(検索エンジンで見つけやすくする対策)もおこなえば、より効果的です。

スマホで動画を撮り、Youtubeに投稿するのもおすすめです。

動画は商品(サービス)を端的に伝えられます。実際に商品を使っているところ、サービスを提供しているところを撮影すれば、視聴者に簡単に理解してもらえます。

業種によってはスキルシェアサービスでのアピールもおすすめ

スキルシェアサービスとは、個人の持つさまざまなスキルを、商品のように販売できるサービスです。

  • デザイン
  • Webデザイン
  • ライティング
  • 動画作成
  • 写真撮影
  • 講師

などの業種では、自分で営業することなく、スキルをアピールできる魅力があります。

会社員のうちに取り組めば、失敗のリスクはありません。「まずはやってみよう」という姿勢で気軽に動けます。

起業予定者にとっては、次のメリットがあります。

  • あなたや会社のアピールになる
  • 顧客や取引先の確保につながる
  • 自分のスキルが通用するか試せる
  • 事業のニーズを知るマーケティングになる

対人による商売の経験を積むことで、あなたのスキルは今以上に磨かれます。顧客の声を聞きながら、事業をよりニーズのある方向へ修正することも可能です。

有名サイトは、クラウディア、ランサーズなどです。

意外と重要「キャッチコピー」

意外と重要「キャッチコピー」

商品のアピールを始めると気づくのは、「消費者は、ほとんど文章を読まない」現実です。

あなたが普段情報収集目的でWebを閲覧するとき、どのようなスタンスか考えてください。結論だけを収集し、ページを閉じるのではないでしょうか。

情報発信には工夫が必要です。Web上で重要なのは、本文よりもキャッチコピーです。

キャッチコピーは、人の興味を引くための、魅力的な宣伝文句です。商品の特徴や他社にはない優位性を、端的に伝えます。

キャッチコピーが目を引くものであれば、ページを訪れた人のページ滞在時間を伸ばせます。商品の説明を読んでもらえる可能性が上がるでしょう。

キャッチコピーの上手な書き方

キャッチコピーをうまく書くには、想定する顧客の悩みにフォーカスします。商品(サービス)によって悩みが解決できる未来を示します。

例:ダイエットサプリ

「なにをやっても太り続ける40代・・・〇〇で脂肪を燃やし3ヶ月で理想の体型に!続けた人から喜びの声が続々到着!」

最初に顧客の悩みを出し、商品が悩みの解決につながることを訴えます。さらに商品が支持されている事実を示し、説得力を持たせます。

商品の価格設定

商品の価格設定

価格設定は、今後の事業の方向性を左右する大切な作業です。

高すぎる金額を設定すれば、顧客に支持されません。安すぎれば、思うような利益を得られず、事業の継続が危ぶまれるでしょう。

原価をきっちり考慮した上で、慎重に価格を決める必要があります。

原価を調べる

あなたの商品(サービス)の原価を把握します。

  • 製造をおこなう製品販売系の事業

材料費+労務費+販売管理費

  • 製造をおこなわない製品販売系の事業

仕入れ代金+販売管理費

  • そのほかのサービス業等

労務費+販売管理費

労務費とは、商品(サービス)を提供するために働いた人(あなた)の人件費です。たとえば英会話レッスンなら、あなたの指導費用(例:1時間5,000円)が該当します。

販売管理費とは、商品(サービス)を販売、継続管理するために必要な費用です。販売費と管理費にわかれ、それぞれ以下の項目が該当します。

販売費:営業活度にかかる交通費や広告宣伝費、販売手数料など

管理費:家賃や光熱費、人件費など

各項目を合計し、商品一つを提供するのにかかる金額を概算しましょう。

適正価格とはなにか

原価がわかったら、適正価格を考えます。原価に一定の利益を乗せて価格を決めるのが、一般的な手法です。ほかにも、

  • 地域の競合他社の価格帯
  • 想定する顧客の経済事情
  • 景気の動向

などを多角的に判断する必要があります。

あなたが商品を3,000円で売りたくても、近隣の競合他社が2,500円で販売していたら、勝ち目はありません。

2,500円以下に下げる方法を考えるか、3,000円でも買ってもらえる差別化を図るか、戦略が必要です。

顧客の経済事情や景気も重要です。景気が落ち込み、人々が必要なもの以外買わなくなっているときに、高級路線で勝負をするのは厳しいでしょう。

  • 低価格で利用しやすいフロントエンド商品を揃える
  • バックエンド商品は積極的に仕入れない

などで、価格帯を下げる工夫をしましょう。

あなたが現在所属する会社が、なにを根拠に価格設定をしているか、調べるのも勉強になります。

さいごに

会社員を続けながら6ヶ月で起業することを目標に、初動〜4ヶ月までに取り組む内容を説明しました。

最初の2ヶ月で、事業内容を組み立てます。

  • 自分の強みを分析し、軸に据える事業を決定する
  • 消費者のニーズを分析し、ニーズにあわせて事業内容を変更する
  • 理想の顧客を絞り込む
  • ターゲットにアピールする特徴を考える
  • 事業に係る資金を見積もる

この順番でおこなえば、事業の骨格ができ上がります。あなたの強みを活かし、想定する顧客にアピールできる事業計画が完成します。

次の2ヶ月でおこなうのは、商品力と発信力の強化です。以下の順番で進めます。

  • フロントエンド商品の設定
  • 仕事の流れを具体化する
  • ネットで発信を始める
  • 商品の価格を決める

商品を提供する姿勢がより具体化し、起業後に円滑に販売(提供)できるようになるでしょう。

4か月間で、起業に向けたおおよその準備を終えられます。5ヶ月目からは、ネットでのアピールを継続しながら、広告の出稿もおこないましょう。

後編『会社を辞めず半年で起業準備!準備終盤におこなう集客力を高める取り組み』で説明しますので、続けてお読みください。

DokTechでは、起業に関するさまざまなお悩みに対応します。一人ひとりに、現在の状況にあわせた具体的なアドバイスをさせていただきます。お気軽にご相談ください。

著者情報

DokTech編集部
DokTech編集部
独立・起業の最新ニュースや、明日からすぐ使えるテクニックを、分かりやすくご紹介!

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