効果的なブランディングとは?顧客に選ばれ続ける会社の実践的なつくり方

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効果的なブランディングとは?顧客に選ばれ続ける会社の実践的なつくり方

更新日更新日:2023.10.3

公開日投稿日:2022.11.22

これから独立や開業を目指す皆様は、「できるだけ長く事業を続けていきたい」と考えるでしょう。そのためには、顧客から信頼される会社にならなければなりません。

「この会社の商品(サービス)ならば安心だ」という信頼感がマーケットに浸透すれば、競争が激しい市場でも生き残れます。たとえ値段が少し高くても、消費者は安心感からあなたの会社の商品を手に取るでしょう。

信頼感を構築する鍵となるのが、自社のブランディングです。ブランディングとは、あなたの会社の「ブランド価値」を形成するために行う取り組みです。消費者があなたの会社の商品やサービスを積極的に選び、信頼を寄せてもらえるよう努力します。

しかしブランディングのノウハウを知らなければ、開業早々に信頼を得るのは困難です。 そこで今回は、「効果的にブランディングを進める方法」をDokTechの経験から説明します。

私たちが携わる児童福祉事業「放課後等デイサービス」は、競争が激化し淘汰される事業所が多い状態が続いています。「DokTech」を運営する母体の「こどもプラス」は、運動療育の分野を得意とする放課後等デイサービスです。これまでに「運動療育=こどもプラス」と認知され、子ども達や保護者からの信頼を得ることに成功しました。

成功の秘訣は、私たちが長年取り組んできた3つのブランディング手法にあります。本稿では私たちの体験を交えながら、それを一つひとつ説明します。

これから開業する方はもちろん、今現在ブランディングに悩んでいる方にも参考にしていただけます。

目次

軸となる特色を持ちつつ挑戦を続ける姿勢が顧客の信頼感に繋がる

1.軸となる特色を持ちつつ挑戦を続ける姿勢が顧客の信頼感に繋がる

「高い技術力で良い商品を作り続ければ、それが自社独自の特色になるはず」と思う方もいるかもしれません。しかしブランディングは、そう単純なものではありません。

あなたが日々経営努力を続けるように、ほかのライバル企業も少しでも安く良いものを提供できるよう企業努力を続けています。

「良い商品の提供」や「安価での販売」は消費者の中では、もはや当たり前です。

では、ブランディングに有効な取り組みはなにかといえば、

  1. 他社に差をつけられる特色を持つ
  2. 新たな商材(商品)開発・改良を継続的に行う
  3. 社員の質を向上させる

の3つです。一つひとつ取り組むことで、顧客の信頼を勝ち取れます。

私たちは実際に放課後等デイサービスの運営で、その成果を実証しています。本章ではまず①と②の有効性を説明します。

他社に差をつけられる特色を持つ

あなたの会社の商品(サービス)に、特出した魅力があれば、競合他社が多くても選んでもらいやすくなります。

こどもプラスの事例

私たちが運営する放課後等デイサービスの教室「こどもプラス」は、遊びながらできる「運動療育」を軸に据え開業しました。

弊社が参入した2016年当時は、放課後等デイサービスで運動療育を提供する事業者は少なく、世間からは「珍しいもの」として興味関心を持って受け止められました。

しかし私たちの運動療育が脳科学に裏付けられている事実が認知され、子ども達が楽しみながら能力を伸ばす事例が増えていくほどに、「こどもプラス=運動療育=効果的」というブランディングが進みました。

他社に差をつけられる特色を持ち、それが良いものであることが知れ渡ったことで、ブランディングに成功したのです。

この体験は、あなたの会社にも応用できます。誇れる特色を持ってさえいれば、それを引き伸ばせば良いのです。

特色の作り方

起業するからには、技術やサービスになんらかの自信や強み、特色を持っているでしょう。その技術やサービスの優れたポイントを伸ばし、他社に負けない特色に育て上げる方法を考えましょう。

たとえば蕎麦屋を開業し、十割蕎麦をコンセプトにするのなら、採算を考慮しながら徹底的にこだわります。

<他店に差をつける特色例 「蕎麦屋」の場合>蕎麦粉は会津山都産で、鮮度を保つため雪室貯蔵したものを使用する(蕎麦の実が劣化しないため、収穫時期以外でも蕎麦本来の風味が保たれます)
生粉打ち製法で冷水だけで打つ(お湯に比べ蕎麦の風味が損なわれません。冷水の場合、通常繋ぎに小麦粉を入れますが、十割蕎麦は蕎麦粉のみです)
蕎麦がきや、蕎麦豆腐などアレンジ料理も提供する(蕎麦の魅力をより広く伝えられます)

重要なのは、顧客がこれらのこだわりの効果を実感できることです。蕎麦屋の場合、こだわったぶんだけおいしくなければなりません。

それができていれば、徐々に評判が上がりブランディングが進みます。

なお、広く認知されるために行うべき行動は、『なぜ集客に失敗するのか?効果的に新規顧客を獲得する方法』で説明しています。あわせてご覧ください。

新たな商品(サービス)の開発・改良の手を止めない

あなたの会社が特色を示し、それが広く認知されれば、必ず後追いの事業者が現れます。どの会社も儲かる材料を放っておくはずがなく、一社が成功すればそれに倣い、超えようとしてくるからです。

そのため、商品やサービスは改良や開発の手を止めてはなりません。ほかの会社が参入してくれば、あなたの独自性が「他社もやっている普通のこと」になる可能性があります。

せっかく築いたブランド価値が、通用しなくなることも想定しなければなりません。あなたも次の手を打つべきです。

こどもプラスの事例

こどもプラスが運動療育で全国的に知られるようになってからは、やはり多くの事業者が運動療育を取り入れました。今では人気のある療育方法の一つとして定着しています。

私たちは運動療育の先駆けではありますが、それだけでは他社との違いが、マーケットに伝わりません。

そこで運動療育だけで差別化を図るのではなく、より広い個性に対応することで、療育の幅を広げる努力をしたのです。

運動療育を軸に据えつつ、

  • 言語聴覚療法
  • プログラミング
  • 自立支援
  • 就労支援

など多彩なコンテンツを取り揃え、幼児から中高生まで幅広く対応できる教室づくりを推進しました。

これにより新たな利用者の獲得に成功しただけでなく、既存の利用者からの評判も上がり、利用回数の増加や長期の利用に繋がりました。

保護者からより信頼される教室をつくり上げることができたのです。

顧客に選ばれ続けるには、このように自社の特色を維持しつつも、新たな挑戦を行い、新鮮な感動や喜びを提供できる会社でなければなりません。

業務拡大の進め方

とくに一つのものに特化した店舗では、メインの事業に付随する範囲で業務を拡大すれば、顧客に新たな魅力を訴求できます。

たとえば衣料品店の場合、すでにあるブランドの洋服販売を軸に据えつつ、

  • オリジナルブランドの展開
  • オーダーメイド品の受注販売
  • カフェなど飲食店の運営
  • クラブイベントやLIVEなどイベントの開催

などを行うことで、より親しみやすく、何度も足を向けてもらえる店舗をつくれます。

定期的な研修により社員の質を向上させる重要性

2.定期的な研修により社員の質を向上させる重要性

本章では、ブランディングに有効な3番目の取り組みとして、「社員の質を向上させる重要性」を説明します。

質の高い商品やサービスを提供し続けるには、社員教育も重要です。せっかく努力をしてブランドイメージをつくり上げても、現場の社員がそのイメージを壊してしまっては努力が無駄になります。

社員の質を向上させるには、定期的な研修を取り入れることをお勧めします。そのさい、

  • スキルや知識をつけ商品やサービスを向上させる研修
  • 社員のキャリアプランを充実させる研修

の2種類の研修を用意すると良いでしょう。

スキルを上げ商品やサービスを向上させる研修

ブランディングには、社員が同じ方向を向き、商品やサービスの方向性を深く理解していなければなりません。そのために知識を増やし、専門性を深める研修を行います。

たとえば「会社の顔」とも言われる営業マンは、技術職に通じる知識を研修で身につけなければなりません。顧客にものを売るさいに、

  • 自社商品が他社に勝る部分はなにか
  • 自社商品を使うことでどのようなメリットがあるか
  • なぜ今自社商品を買うべきか

などを、端的に説明できなければ、顧客が納得して契約することはないでしょう。知識や専門性を身につけていれば、それだけ堂々と商品の魅力を語ることができます。

立ち振る舞いからは、「商品への熱い想い」や「商品への自信」が伝わります。

「とにかく売らなければならない」

「頼むから買ってください」

などの思惑が透けて見えるようでは、ブランディングどころか会社のイメージを損なうばかりです。

商品やサービスへの研修をきっちりと行い、全社員が自社商品(サービス)に誇りを持てるようになれば、営業先で魅力を伝えられ、ブランディングが進みます。

私たちが携わる放課後等デイサービスでも研修を定期的に行い、サービスの質を高めています。

  • 発達障がいの特性
  • 新たに考案した運動療育
  • 保護者支援

などが研修テーマです。とくに保護者支援は放課後等デイサービスの重要な役割の一つです。療育内容や教室での出来事、指導方針の伝え方を、研修で徹底的に学びます。保護者との間に固い信頼関係が生まれれば、口コミで新たな利用者を呼び込むことや、利用日数の増加、長期利用などに繋がります。

社員のキャリアプランを充実させる研修

会社の中で社員一人ひとりがキャリアプランを作り上げることは、定着に有効なだけでなく、仕事の質の向上にも繋がります。資格取得の手助けや、社内での認定制度の設定などは代表的な手法です。

たとえば保険営業の場合、ファイナンシャルプランナーや投資診断士の資格を取得できるよう、研修で手助けすると社員の質が上がります。

保険は人生のさまざまな局面に影響する商品であるため、販売しているうちに「お客様の人生により深く寄り添いたい」と思う営業マンも多いでしょう。

ファイナンシャルプランナーは「お金と生活」のプロとして、家計管理や生活設計の相談に全面的に応じられます。

また投資診断士は、投資に関連するあらゆる相談に応じる職業です。

保険会社が資産運用を行った結果で保険金額が変動する「変額保険」などで、顧客に投資の知識を説明するうち、資格取得に興味を持つ営業マンも多いでしょう。

これらの資格取得は社員のモチベーションを上げるだけでなく、ブランディングに繋がります。

一の知識しか要されない営業に、十の知識を持つ営業マンが現れ、多角的な観点で魅力を説明したら、「この会社はすごい!」と誰もが驚きます。顧客との信頼関係もより構築しやすくなるでしょう。

私たち「こどもプラス」も、キャリアップで社員の質を上げることに成功しています。代表的な取り組みは、「運動療育支援員」の資格認定システムの導入です。

初級・中級・上級にランクわけした2コースを用意し、それぞれの資格取得を目指す研修を定期的に行っています。

これにより、職員が運動療育をより深く理解でき、専門性を獲得できるのです。子ども達への療育効果が上がり、さらなる信頼を得ることに繋がっています。

さいごに

さいごに

消費者に選ばれる会社になるのは、簡単なことではありません。消費者にアピールし認知されるには、以下の3つの方法でブランディングを行うと効果的です。

①他社に差をつけられる特色を持つ

あなたの技術やサービスを伸ばし、他社に負けない特色に育て上げます。こだわるべきところにこだわり、しっかりと違いをアピールしましょう。

大切なのは、それが消費者に実感できることです。効果を実感できれば、リピーターとして訪れる顧客が増えます。

②新たな商材(商品)開発・改良を継続的に行う

一度ブランディングに成功しても、成功は必ず他社に模倣されます。あなたの会社も改良や新たな開発の手を止めてはいけません。

ブランディングした強みの部分を軸に据えつつ、より広い顧客に伝わる要素を加えていけると良いでしょう。

③社員の質を向上させる

ブランディングを行っても社員の質が伴わなければ、ブランドイメージを毀損する可能性があります。

社員の質の向上には定期的な研修が有効です。スキルを上げ知識をつける研修だけでなく、社員のキャリアプランを実現する手立てとなる研修も用意すると良いでしょう。

DokTechでは長年の放課後等デイサービスのフランチャイズ展開から、ブランディングの手法をはじめ、多くのノウハウを培ってきました。その経験を活かし、実現可能な経営アドバイスをいたします。

独立・開業を目指す方や、今現在会社のブランディングで悩んでいる事業者様は、どうぞお気軽にお問いあわせください。専門のスタッフが対応いたします。

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DokTech編集部
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