エステサロン開業の流れ|出店までに準備したい資金・備品・資格が丸わかり
更新日:2023.9.20
投稿日:2022.8.17
エステサロンを開業して、理想的な働き方を実現したいOLや主婦の方もいるのではないでしょうか。
ほかの業種・業態と比べて、開業するハードルの低さがエステサロンの特徴です。しかしながら、闇雲にエステサロンの開業準備を進めてしまうと競合店舗と同じようなサービスになってしまい、お客様から高い満足度を得られません。
その結果、新規のお客様の集客がうまくいかなかったり、既存のお客様がリピーターになってもらえなかったりなど、店舗経営でさまざまなリスクが起こりえます。
本記事では、エステサロンの開業準備からオープンまでの手順や開業を成功させる秘訣3つ、持っておくと便利な資格を解説します。
「エステサロンを開業したいけど何から準備すればいいかわからない」
「エステサロンの開業に必要な資金や資格、成功させる方法を知りたい」
このような疑問・要望がある方はぜひ最後までご覧ください。
目次
エステサロンは、業界未経験のOL・主婦でも開業しやすい理由
エステサロンの開業は、エステの施術やエステサロンでの業務経験がないOLや主婦でも実現できます。
その理由を3つ解説します。
- 開業に必要な資格がない
- 未経験でも施術スキルを身につけやすい環境がある
- 開業までハードルが低い
それぞれ詳しく解説します。
開業に必要な資格がない
エステサロンの開業に必要な資格はありません。
医者や鍼灸師として開業する場合、医療系の国家資格を必要としますが、エステは医療行為に該当しないため無資格でも開業できます。
まったく知識や経験がない主婦やOLでもエステサロンは開業できる業態です。ただし、知識や経験がない状態でお客様にサービスを提供しても、高い満足度は得られずリピーターになってくれません。
そのため、絶対に必要ではありませんが、エステの知識と経験を増やすために積極的な姿勢で資格の取得を目指すと良いでしょう。エステサロンの開業に持っておくと便利な資格は、後述で詳しく解説します。
未経験でも施術スキルを身につけやすい環境がある
エステサロンを運営するために必要な施術スキルは、未経験からでも身につけられます。
なぜなら、プロのエスティシャンが施術を教えてくれる未経験者向けのスクール・講義が、全国各地に多数存在しているからです。経験豊富なプロ指導のもと、手に職をつけられます。
今はインターネットでも講義を受けられるので、なかなか家から出られない主婦の方や仕事が忙しいOLの方でも、学びやすい環境が整っています。
ただしオンラインで講義を受ける場合、施術相手がいないと実戦形式で学べません。一流のエステティシャンになり、開業して成功させるためには実務経験が欠かせないので、オンラインで講義を受ける際は友達や家族に協力してもらい、練習相手を用意しましょう。
開業までのハードルが低い
ほかの業種・業態と比較しても、エステサロンの開業はハードルは低いと言えます。なぜなら、開業にかかるコストが圧倒的に低いからです。
たとえばレストランを開業する場合、調理設備はもちろんのこと、テーブルやイスなど揃えるものがたくさんあります。すべて揃えるには1,000万円前後の資金がかかりますし、安定した運営をするにはスタッフを雇用する必要があるため、決して開業のハードルが低いとは言えません。
一方でエステサロンは、レストランや美容室のような高額な設備がなくても、サービスを提供できます。自身がエステティシャンとして働けば、スタッフを雇用する必要もありません。
エステサロンの開業・運営に必要なものは、ベッドやタオル、アロマオイルなど限られてくるので、物件の取得日を含めても数十万程度の開業コストで済む場合があります。個人の貯金でも十分揃えられる可能性があるので、開業するハードルは低いと言えます。
エステサロンの開業で持っておくと便利な資格
エステサロンの開業で持っておくと便利な資格をまとめました。
資格名 | 内容 |
---|---|
AJESTHE認定エステティシャン | 基本的な知識・技術をもち、お客様に適切なサービスを提供できるエスティシャンに与えられる資格です。 資格を取得するには、「エステティシャンセンター試験に合格」「「協会認定校での300時間以上コースまたは1000時間以上コースの終了、または実務経験1年以上」の条件を満たす必要があります。 |
AJESTHE認定上級エステティシャン | 「AJESTHE認定エステティシャンの上位資格」 専門的な知識・技術をもち、お客様のニーズに適したサービスを提供できるエスティシャンに与えられる資格です。 資格を取得するには、「協会認定校にて1000時間以上コースまたはCIDESCO国際認定校コースを修了し、筆記試験・技術試験(認定校試験)に合格」 「AJESTHE認定エステティシャン資格取得後2年以上、または通算5年以上の実務経験を有し、筆記試験・技術確認試験に合格」の条件を満たす必要があります。 |
AJESTHE認定トータルエステティックアドバイザー | 「AJESTHE認定上級エステティシャンの上位資格」 エステティックに関する知識・技術を総合的に理解しており、お客様のニーズに合わせた実践力とエステサロンでの指導力に長けているエステティシャンに与えられる資格です。 資格を取得するには、「AJESTHE認定上級エステティシャン資格もしくはCIDESCO資格の取得」「AJESTHE認定上級エステティシャン資格取得後2年以上または通算5年以上の実務経験」「資格取得講座の受講および資格取得試験の合格」の条件を満たす必要があります。 |
AJESTHE認定フェイシャルエステティシャン・AJESTHE認定ボディエステティシャン | 衛生面、安全性を理解し、エステティックの基礎知識とフェイシャルケア・ボディケアの技術をもつエステティシャンに与えられる資格です。 資格を取得するには、「協会認定校または理・美容師養成施設で認定FEコースまたは認定BEコースを修了」「800時間以上の実務経験者」「AJESTHE登録教室において所定の認定FEコースまたは認定BEコース・認定FE・BEコースを修了」などの条件を満たす必要があります。 |
上記のような資格を取得し、ホームページやSNSなどで積極的にアピールしましょう。
その結果、お店やエステティシャンへの信頼感が生まれ、「このお店はちゃんとした資格があるから安心できそうだ」と、お客様の来店数が増える可能性があります。
また、資格は競合店舗と差別化する手段にもなるため、お客様の来店数を増やしたいなら、資格の費用や勉強の労力をかけてでも取得することをオススメします。
ただし、エステサロンの開業に資格が必要なわけではありません。資格取得の条件を見ていただくと、未経験者にとっては難しい内容ですし、認定校に通うための時間もかかります。当然ながら、未経験者は実務経験もないので、「協会認定校での300時間以上コースまたは1000時間以上コースの終了」の条件を飛ばすこともできません。
資格取得のために、エステサロンの経営が疎かになっては本末転倒です。
そのため、開業の初期段階では資格に目を向けず、実務経験が身につき経営に余裕がでてきてから取得を目指すなど、無理のない範囲で資格の取得を目指しましょう。
エステサロンの開業にかかる資金一覧
エステサロンの開業に必要な資金は、「自宅型」と「店舗型」で異なります。
自宅型は、その名のとおり自宅でエステサロンの開業を行うので、物件取得費や内装費を抑えられます。一方で店舗型は、マンションなどの物件を借りて開業を行う必要があるので、自宅型よりも多くの資金がかかります。
それぞれにかかる開業資金を以下でまとめたのでご覧ください。
店舗面積10坪を想定した場合の費用
自宅型のエステサロンを開業する場合、内装や設備にこだわらなければ、最低10万円ほどの資金で開業できます。
施術用のベッドやアロマオイルなど、必要最低限のものを揃えれば十分にサービスを提供できる環境を整えられるでしょう。
ただし高価な設備を揃えようとすると、数百万円単位の資金が必要です。もしそのような設備を導入したい場合は、経営が軌道に乗ってから検討すると良いでしょう。
一方で店舗型で開業する場合は、物件取得費が必要資金の大部分を占めます。初期費用として家賃の4〜12ヶ月分の費用がかかるので、少なくとも80万円以上の資金が必要となります。
くわえて、内装費や設備費などの費用も要するので、最低でも155万円以上の開業資金がかかると見込まれます。
また開業にはトラブルがつきものです。「購入した照明がエステサロンに合わなかった」「インターネット環境が不安定」など、予想外のトラブルを想定して必要資金の計算をしておくと良いでしょう。
エステサロンの開業準備からオープンまでのステップ
エステサロンの開業準備からオープンまでのステップをまとめました。今回は1年をかけて、開業準備を進めるスケジュールを想定し、説明します。
それぞれ詳しく解説します。
市場・競合調査を行う
エステサロンの開業を決めたら、市場調査と競合調査を行いましょう。
店舗の開業における市場調査とは、出店のために必要な情報を収集し、店舗経営を成功させるヒントを見つける調査のことです。具体的には以下の観点から市場の調査を行います。
- 出店地域の世帯数や住んでいる人の属性
- 今後の人口の動向や街の発展計画
- 駅や大通りの人通りの数
出店予定の地域にファミリー層が多ければ、どのようなサービスを提供するべきか明確になるはずです。
たとえば市場調査の結果、出店予定の地域が町おこしのために0〜3歳の子どもを持つファミリー向けに、子育て制度を充実させているとしましょう。0〜3歳の子どもを持つ母親は、出産後の「産後疲れ」や抱っこによる「肩こり・頭痛・腰痛」が深刻と考えられます。
そのように市場の動向をよむと、「マタニティマッサージ」や「上半身中心のリラクゼーション」などのサービスがニーズに適していると推測できます。
また、駅や大通りにあまり女性の姿が見られなければ、「その地域でのエステサロンの出店は避けるべき」と判断できるでしょう。
このような調査は、エステサロンの今後の方針を決めるために必要不可欠です。
一方で競合調査とは、ライバルとなる店舗の状況を分析し、自身の店舗が優位となる状態を作るために行う調査のことです。以下の観点から調査を行います。
- 競合店舗の密度
- 競合店舗の顧客満足度
- 競合店舗が提供するサービスや価格
- 競合店舗の強みや弱み、コンセプトなど
上記の情報を調べるために、実際に自身で競合店舗に通ってみたり、インターネット上で検索してみたり、さまざまな方法を行います。
たとえば、インターネットで「地域名 エステサロン」と検索すれば、Googleの機能によって調べたい地域の店舗情報が表示されます。
Googleマップ上に競合店舗が表示されるので、「どのような場所に出店すればいいのか」「出店を避けたほうがいい場所はどこか」などのイメージが湧いてくるはずです。
また、上記のようなキーワードで検索した際に、競合店舗の口コミも併せて表示されます。評価の低い口コミが付いた理由を分析し、自身のエステサロンでどのような対策ができるのか考えてみましょう。
競合店舗とお客様を取り合い無駄に疲弊しないためにも、市場調査・競合調査が必要です。エステサロンを開業する際は、必ず行いましょう。
ターゲットを選定する
市場調査や競合調査を行ったら、ターゲットを選定しましょう。
ターゲット選定とは、「市場調査で得たデータをもとに、どのようなお客様にサービスを提供するのか」を決めることです。
「20代or30代」「子持ちの主婦or独身のOL」など、どのターゲットを選定するかによって提供するサービスは異なります。お客様に求められるサービスを提供するためにも、複数の要素を組み合わせ、ターゲット情報をより明確にする必要があります。
たとえば、「駅から5分圏内に住んでいる/30代の主婦/子どもは一人/世帯所得は600万円/週3回以上スーパーに行く/育児による運動不足」というイメージです。
このとき、ほかのエステサロンとお客様の取り合いを防ぐため、なるべく同じターゲットは選定しないことが重要です。競合店舗が女性全般を狙っているのであれば、自身のエステサロンは異なるターゲットを選定します。
女性全般と比べてターゲット全体の数は少なくなるものの、競合店舗との違いを明確に示せるので、お客様に選ばれる理由を作れます。
つまり、ターゲットの明確化が競合店舗との差別化の要因となり、大きな集客効果を生み出せるわけです。
なんとなくで決めるのではなく、具体的なイメージが湧くまでターゲットの情報を明確にしましょう。
提供するサービスや価格を決める
ターゲットの情報を軸に、提供するサービスや価格を決めましょう。
前述で例をあげた、「駅から5分圏内に住んでいる/30代の専業主婦/2歳の子どもが一人/世帯所得は600万円/週3回以上スーパーに行く/育児で美容に時間がかけられない/美容や癒やしのためならそれなりのお金を払う価値があると思っている」をターゲットとして、提供するサービス考えてみます。
まず注目すべき点は、以下の4つです。
- 30代の専業主婦
- 1歳の子どもが一人
- 週3回以上スーパーに行く
- 育児で美容に時間がかけられない
上記のターゲットの心情を分析してみると、「育児や買い物による肩こりや腰痛、頭痛がひどい」「睡眠不足で肌トラブルがある」「出産後、以前よりも疲れやすくなったと感じる」「子どもから目を離せずなかなか美容に時間をかけられない」といった悩みが挙げられます。
そのような悩みを解決するために、「ボディ・ヘッドケアとフェイシャルエステ」「事前予約制の託児サービス」を組み合わせるなど、ターゲットに適したサービスが思い浮かぶのではないでしょうか。
次にサービスの価格を決めるために、注目すべき点は2つです。
- 世帯所得は600万円
- 美容や癒やしのためならそれなりのお金を払う価値があると思っている
住んでいる地域にもよりますが、30代で世帯所得600万円は日本全体の平均値であるため、一般的な価格でサービスを提供するのが良いと考えられます。
しかし今回のターゲットは、「美容や癒やしのためならそれなりのお金を払う価値があると思っている」という価値観をもっています。
そのため、多少サービスの価格を高く設定して、ターゲットが高い満足感を得られるようなサービスを作ったほうがいいと想定できるはずです。
以上のように、ターゲットの情報から提供するサービスや価格を決めてみましょう。
コンセプトを設計する
エステサロンの経営には、コンセプトが欠かせません。
なぜなら、最近の女性はコンセプトに共感し、来店するか否かの判断を行う傾向にあるからです。また店舗経営やサービスの方向性を見失わないために必要だからという理由もあります。
コンセプトを設計する方法は、以下の4つの情報をもとに行います。
- ターゲット
- サロンの夢やほう向性、特徴など
- ベネフィット
- 競合のコンセプト
前述で例をあげた、「駅から5分圏内に住んでいる/30代の主婦/子どもは一人/世帯所得は600万円/週3回以上スーパーに行く/育児による運動不足」というターゲットからコンセプトを構想すると、以下のような言葉が思い浮かびます。
- 頑張るママ
- 子育てする女性
- 駅チカ
- コストパフォーマンス
上記のターゲットを言語化したものに対して、サロンの夢や方向性を組みあわせてみます。たとえば、「頑張るママに極上のエステティックを提供する」というイメージです。
最後にベネフィットを加えると、魅力的なコンセプトが設計できます。ベネフィットとは、サービスを提供したあとの未来のことで、メリットの先にある効果を指します。
たとえば「肩や腰がスッキリする」がメリットの場合、「家事や育児を楽しく頑張れるようになる」がベネフィットです。先ほど途中まで決めたコンセプトにベネフィットをくわえて、具体例を見ていきましょう。
「頑張るママに極上のエステティックを提供し、毎日ママとしての充実した生活を実現する」
上記のようなコンセプトの場合、「毎日ママとしての充実した生活を実現する」の箇所がベネフィットに該当します。
コンセプトを設計したら、競合店舗と被っていないか確認しましょう。
物件を取得する
店舗型のエステサロンを開業する場合は、市場調査・競合調査で得た情報をもとに、ターゲットに適した物件を取得しましょう。
OLがターゲットであるならば、オフィス街や駅チカ、子持ち主婦ならば、スーパーや保育園などの通り道が、物件を取得する場所として適しています。
また物件の取得には、コンセプトも大きく関わってきます。コンセプトの軸が「閑静」や「穏やか」であれば、大通りに面する場所ではなく、少し外れの静かな小道の周辺に出店するほうがいいでしょう。
市場調査や競合調査、ターゲットやコンセプトを考慮したうえで、物件を慎重に選びます。
内装工事を行う
物件が取得できたら、内装工事を行いましょう。
内装工事も物件取得の際と同様に、ターゲットやコンセプトから具体的なデザインを考えます。たとえば、「疲れている主婦向けに非日常感を演出する」「白を基調にしたデザインで清潔感をアピールする」などです。
具体的なデザインのイメージが湧いたら、内装会社に共有し連携を取りましょう。
また内装工事でやることは、デザイン作りだけではありません。インターネット回線を整えたり、電気やガス、水道を通したりなど、やるべきことはたくさんあります。
内装工事は、6ヶ月後ほどかかることもあります。トラブルや天災などの影響で、工事がスケジュール通り進まない場合があるので、余裕をもって進めましょう。
対策としては、エステサロンの開業実績のある会社や、店舗開業を得意とする会社を選びます。
必要な設備や備品を導入する
エステサロンの運営に必要な設備・備品を揃えましょう。
- タオル
- ベッド
- 施術着
- アルコール
- カルテ
- 洗濯機
- マスク
- アロマオイル
- 脱毛器などの大型設備
- 決済端末
エステサロンを経営するうえでタオルやベッドは絶対に必要ですが、手技による施術があるので、大型設備は最悪なくても運営できます。
そのため、「あるとサービス内容が充実するから」という理由で闇雲に高価な大型設備を導入するのではなく、「店舗の経営にどうしても必要か」「コンセプトやターゲットに適しているか」を検討したうえで導入しましょう。
また子連れ主婦をターゲットとして設定しているエステサロンであれば、育児設備を導入すると、お客様の満足度の向上につながります。
オープンする
上記の手順を行ったら、いよいよ自身のエステサロンがオープンするときです。
初めて開業する方であれば緊張と同時に、ワクワク感があるでしょう。「本当にお客さんは来るのかな?」という不安もあるはずです。
しかし、エステサロンは開業が目的になってはいけません。開業して成功させなければお金と時間を失ってしまうだけなので、オープン後もさらに頑張っていきましょう。
エステサロンの開業を成功させる秘訣3選
エステサロンの開業を成功させる秘訣を3つまとめました。
- お客様とのコミュニケーションを大切にする
- リピーターを作るためのコンテンツを用意する
- ほかのエステサロンとの違いを明確にする
お客様とのコミュニケーションを大切にする
エステサロンを成功させるには、お客様とのコミュニケーションを大切にしましょう。
ただお客様と会話をするだけではなく、カウンセリングで相手のニーズを汲み取ったり、リラックスしてもらうために丁寧な接客を心がけたりなども、コミュニケーションのうちに入ります。
施術に入る前に、コミュニケーションで適切な関係性を築くことができれば、お客様は安心してエステを受けられるでしょう。
そのようなコミュニケーションが信頼につながり、お客様はエステサロンをリピートしてくれるようになります。
リピーターを作るためのコンテンツを用意する
エステサロンを経営する中で、継続して新規顧客を獲得するのは非常に大変です。いつ新規顧客の集客が途切れるかも分かりませんし、新規顧客に頼りきった状態ではいずれ経営が厳しくなる可能性があります。
そのため、初めて来店されたお客様を積極的にリピーターにしていく必要があります。そのためにリピーターを作るためのコンテンツを用意しましょう。
具体的には、「LINE公式アカウント」や「回数券」、「スタンプカード」などです。「LINE公式アカウント」はお店の存在を忘れてもらわないため、「回数券」や「スタンプカード」は定期的に通ってもらうために必要です。
ただし上記のようなコンテンツの効果は、「質の高いサービスを提供している」と「適切なコミュニケーションが取れている」という前提のもと成り立ちます。
いくら回数券の販売を勧めても、サービスの質が悪ければ購入してくれないので、注意しましょう。
関連記事:LINE公式アカウント集客の方法・コツ│役立つ機能や成功事例も紹介
ほかのエステサロンとの違いを明確にする
当然ながら、自身の店舗以外にもエステサロンは存在しています。
お客様に来店してもらうためにも、自身のエステサロンと競合店舗との違いを明確にしましょう。
たとえば、「サービスの品質が高くほかの店舗よりも価格が安い」「24時まで営業しており仕事帰りでも通える」「感染予防対策がしっかりされており安心して通える」などです。
ほかにも「優良なクチコミの多さ」や「初回利用者限定の割引」「ホームページのクオリティが高い」なども、ほかのエステサロンとの違いを明確にする例として挙げられます。
自身のエステサロンが選ばれる理由を明確にし、ホームページやSNSでお客様に積極的にアピールしましょう。
エステサロンの開業で気をつけるべきポイント2つ
エステサロンの開業で気をつけるべきポイントを2つまとめました。
- 想像している以上に固定費が多くかかる
- 認知してもらえなければお客様は来店しない
それぞれ詳しく解説します。
想像している以上に固定費が多くかかる
エステサロンにかかわらず、店舗経営は想像している以上に固定費が多くかかります。具体的には、家賃やエステ機器のリース代、水道光熱費などです。
とくに夏場や冬場は、長くエアコンをつけた状態にしておくので、普段とは異なる光熱費にびっくりするかもしれません。
潤沢な資金がある開業時点ではそこまで気にしていなかったものの、いざ経営を始めたらあまりの固定費の高さに不安を覚える方もいるでしょう。固定費は毎月かかるため、当然ながらお客様の来店が減れば赤字経営になります。
そのため開業前におおよその固定費を算出し、4〜8ヶ月分を目安に用意しておくと安心です。固定費の算出は、想定している売上の30%以下(想定売上が100万円に対し、固定費が30万円以下)に抑えるのが理想的です。
このとき変動費と固定費を合わせて、利益が30%以上出るように調整してみてください。
経営してから「あれ、思った以上に経営厳しいかも」とならないためにも、固定費には気をつけましょう。
認知してもらえなければお客様は来店しない
開業したら、自然とお客様が来ると思っている方はたくさんいるでしょう。
そのように考えているのであれば、気をつけなければいけません。なぜなら、サービスの質や価格に自信があっても、自身のエステサロンがお客様に認知されていなければ来店は見込めないからです。
サービスの質を高めることも重要ですが、それと同時にエステサロンをお客様に知ってもらう対策も必要です。
開業初期から駅前でチラシを配ったり、SNSやGoogleマイビジネスを活用して情報発信したり、お客様に認知されるための行動を取りましょう。
関連記事:SNS集客7つのコツと成功事例!口コミを生み出すポイントも解説
まとめ
本記事では、エステサロンの開業準備からオープンまでの手順や成功させる秘訣を解説しました。
エステは医療行為ではなくリラクゼーションに該当するため、医師や柔道整復師などの国家資格がなくても開業できます。またほかの業種・業態と比較しても開業資金が安いので、主婦やOLでも気軽に開業できると人気を集めています。
しかし、準備を行わず開業しても失敗するリスクが高いです。「エステサロンを開業したい!」という明確な意識があるならば、本記事で解説した内容をもとに、できる範囲で準備を進めてみてください。
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サロンの開業・経営のことをもっと学びたい方は、こちらの記事も参考にしてください!! 脱毛サロンは個人でも開業できる?必要な資格や準備について徹底解説! ネイルサロンを開業する6つの手順|必要な資金や開業するメリットとは? |
著者情報
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