今回のテーマは、女性のプチ起業です。 いきなり大きなビジネスを始めるのではなく、自分の好きなことや得意を活かして、新しい事業をスモールスタートする、プチ起業をここでは提案します。 とくに会社員をしている女性は、30代を過ぎると「いまの仕事を続けていて、将来大丈夫だろうか」「じぶんの行きたい方向で合っているのだろうか」と不安を感じやすくなるものです。 近年テレワークの推進や副業の解禁、フリーランスの急増などさまざまな働き方が話題になり、会社員としてのあり方にも疑問を感じているかもしれません。 しかし、会社を辞めて起業するには大きな勇気や決断が必要です。結婚や出産などのことを考えると、なにが正しい選択かわからなくなります。 そこで、おすすめなのがプチ起業にチャレンジしてみることです。プチ起業とは何で、どんな魅力があるのかを、この記事では30代・女性ライターの視点で説明します。 筆者も、ライターをしながらピアノ教室や電子書籍出版などに携わっている、プチ起業家です。今までの経験をもとに、おすすめのプチ起業や成功ポイントなども、紹介します。
プチ起業が少し気になっている女性が、一歩前進するための情報としてお役立ていただけます。
プチ起業とは、文字通り小さな起業です。個人で小さく始めて収入を得ていく起業をさします。会社員をしていても、他の本業を持っていてもできるのがプチ起業です。
プチ起業の内容は、自分の好きなことや得意なことを活かせるビジネスでも、チャレンジしたいビジネスでも、何でも構いません。一般的な起業と同じように、事業を立ち上げられます。
では、普通の起業や副業と何が違うのでしょうか。
一般的な起業とは、会社を作り従業員を雇って経営をすることです。本業としてビジネスに取り組まなければなりません。
一方、プチ起業はひとりで始められます。個人で小規模なビジネスをすることが、プチ起業の特徴です。
たとえば、自宅でネイルアートや料理教室を個人向けに行うような規模感です。週末や休日だけの活動でも構いません。会社員をしながらでも、経営者として起業できます。
副業との大きな違いは、経営者であるか否かがポイントです。
副業は本業以外で収入を得ることであり、収入を得る方法は限定されません。アルバイトや会社員などで雇われていても、本業以外の収入を得ていれば副業です。
しかし、プチ起業は誰にも雇われず自分のビジネスを持つことです。規模は小さくても、経営者として仕事ができます。副業からはじめて起業をしたい女性は、以下の記事も参考にしてみてください。
関連記事:副業から起業を目指すメリット3選!未経験者の起業アイディアの見つけ方
女性にプチ起業がおすすめな理由は、ライフスタイルに合わせた働き方ができるからです。
会社員としてキャリアを積んでいたとしても、女性は出産や育児などでキャリアを中断せざるを得ないケースがあります。
また社会復帰しようとしても、子育てがひと段落する目安の40代~50代から再就職をしようとしても、決して簡単ではありません。
さらに出産や育児を経験しなくても、ホルモンバランスの変化により体調を崩しやすい人も、男性に比べ多いかもしれません。
「自分のペースで働けたら」と思う女性は、プチ起業をすることにより、無理のない範囲で働けます。また、夢を叶える第一歩を踏み出せるのも魅力です。
プチ起業は、自分の経験を活かしひとりで小さく始められるので、何歳からでもチャレンジできます。年代によって強みが活かせるプチ起業を検討してみてください。
たとえば、20代はITに抵抗がない人が多いので、その強みを活かしインターネットを使った起業をしたり、30代~40代で子育てを経験していたら、これから子育てする女性にアドバイスしたりできます。
50代からは、ほかの年代に比べ家事経験が豊富なので家事代行サービスや終活アドバイザーでの起業が成功しているようです。
関連記事:【女性のひとり起業】一人で開業できる仕事5選と成功のポイント
プチ起業は、すべての女性におすすめとは言えません。
プチ起業の向き・不向きを診断で確かめてみてください。また今不向きでもどうすれば克服できるかを説明します。
プチ起業の適性を診断するために、「DokTech」独自のチェックリストをご用意しました。以下の項目にそって、該当するポイントをチェックしてみてください。
<女性のプチ起業|向き・不向き診断>□得意なことや好きを活かしたい□試したいビジネスアイデアがあある□憧れているライフスタイルがある□自分が自由に使えるお金を増やしたい□目指したいゴールを決めて行動計画を立てられる□成果が出ても出なくても淡々とやるべきことをこなせる□売上を月単位だけでなく1年単位など長期で考えることができる□「自分にはできる」という根拠のない自信がある□課題に対して「どうすればできるか」と考えることができる
□考えるより行動が早い |
いくつ該当しましたか?詳しく結果を見ていきましょう。
上記の10個の質問のうち6個以上当てはまった人は、適性があります。積極的にプチ起業を検討してみましょう。
3~5個当てはまった人は、実際にプチ起業を成功させている人に会いに行って実際に話を聞いてみると、実際に自分がプチ起業をするイメージがつかめるかもしれません。
2個以下であれは、今はまだタイミングではないかもしれません。まずは自分の理想のライフスタイルからイメージを膨らませてみると良いでしょう。
女性がプチ起業をすると、どういったメリットとデメリットがあるのでしょうか。
主なメリットは
- 低資金・低リスクで始められる
- 自分が無理のないペースで仕事ができる
- 経営者として働き視野が広がる
が挙げられます。デメリットは
ことです。詳しくは見ていきましょう。
プチ起業は低資金・低リスクで始められます。
仕事の種類にもよりますが、パソコン1台でできる仕事や、自宅でできる英会話や料理教室などは、大きなスペースを借りる必要がなく自宅で起業できます。従業員を雇う必要もありません。
自分の得意なことを身近な人に教えて収入を得ることも立派なプチ起業です。
従業員を雇ったり、物件を借りたりなど、ランニングコストがかからない方法を選べば、失敗してしまっても大きな損失をこうむるリスクは少ないでしょう。
会社に行く必要がないので、就業規則やルール、時間に縛られず自分のペースで仕事ができます。育児や家事で家を離れられない場合も、在宅の仕事を選び自分で仕事時間を決められます。
また会社員をしながらでも休日にできるので、新たな収入の柱が欲しい方は挑戦してみるとよいでしょう。
収入源だけでなく、日々のワイフワークや生活にやりがい・充実感を見出したい人にもおすすめです。
自分の趣味が誰かの役に立つことを感じられるととてもうれしいものです。本業とのメリハリがつき充実するでしょう。
プチ起業することは、起業家になることです。起業家としての考え方や知識が身に付き、視野が広がります。
どうしたら商品やサービスが魅力的に見えて購入してもらえるのか自分で全て考えなければなりません。さらに経理業務や経営全般の知識も必要です。実践を通して起業家の視点を手に入れられます。
さらには「社会貢献するにはどうしたらよいか」という視点も手に入れられるかもしれません。
起業家は社会に対する影響を広い視野で見ています。プチ起業でも自分の手の届く範囲から社会に貢献する経験ができます。
プチ起業は会社に属さず自分が経営者となるので、会社員のような「安定と保証」がありません。頑張ったからといって必ずしも収入になる保証はありません。収入がない可能性も考えられます。
ただし、プチ起業は起業に比べると従業員を雇ったり、物件を借りたりするなど金銭的なリスクが低いため、失敗しても損失は少なくて済みます。
周りの関係者に、金銭的な面などで迷惑をかける可能性も低いでしょう。
女性におすすめのプチ起業の具体例を6つ紹介します。
- 自宅でお教室・サロン
- オンラインの相談業(コーチング・コンサルタント・カウンセリング)
- オンラインスクール
- ネットショップ
- ハンドメイド商品の販売
- 在宅ワーク
自分にはキャリアがないから起業できない、と思っていませんか?
なにか人よりも優れたアイデアやスキルがなくてもプチ起業はできます。6つの仕事を職種例とともに、具体的に見ていきましょう。
自宅で自分の得意なことや好きなことを身近な人に教えます。またオリジナルの商品やプログラムを作って、サービスを提供できます。たとえば、ネイルサロンやピアノ教室、子育てサロンです。
美容関係のサロンでも、ベッドを使うようなおおがかりなサロンではありません。マニキュアやネイルジェル、ネイルマシンなどの道具さえあれば自宅などの小さなスペースでも始められるサロンです。
筆者の知人でネイルサロンを開業した女性がいらっしゃいます。
最初は自分が好きでネイルアートをはじめ、自宅で友人に施術しているうちに口コミで広がり、サロンを開きました。最初から大きく始めようとせず自宅で小さく始めて徐々に大きくしていくこともできます。
関連記事:ネイルサロンを開業する6つの手順|必要な資金や開業するメリットとは?
音大にいっていなければ、ピアノを専門に習っていなければできないと思われがちですが、初めてピアノを触るお子さんや、大人になってからピアノを趣味で始めたいという近所の人に教える場合、専門に習っていたかどうかは関係ありません。
ピアノを習っていた経験があるのであれば活かしましょう。またオンラインでも教えられます。
筆者もピアノは専門ではありませんが、ピアノ教室を運営しています。
自分がクラシックピアノを専門に習ってきたわけではないので、対象となるお子さんや大人もピアノをプロのように弾きたい人ではなく「ピアノを楽しく弾きたい」人です。
教則本はなるべく使わず、好きな曲の中でテクニックを学べるように工夫しています。
また小さなお子さんをもつお母さんの自由時間になればとピアノの後に宿題を見てあげる時間をとることで少しお月謝を余分にいただいております。
ピアノ教室となると「上達させなければ!」と考えがちですが顧客のニーズはそれだけではありません。
子育て中のママ(パパ)の育児に関する支援をするサロンです。
初めての子育てやこれから子育てをする人にとって、すでに子育てを経験しているあなたの知識や経験はとても頼もしいものです。
不安な気持ちや困ったことを聞いてもらえるだけでもとても助けになるでしょう。
自宅でも開催できるので固定費がかからないうえに知識や経験を活かして、ママを応援できるので、子育て経験のある女性は始めやすいでしょう。
ただし成功例でも、あまり営利を目的としていないことが多いようです。
オンライン上で、顧客の悩みや問題を聞き、解決へと導きます。コーチングやコンサルタント、カウンセリングなどのお仕事です。
結婚や子育て経験のある女性は結婚相談所でプチ起業する人も増えています。コンサルタントやカウンセリングは資格が必要ですが、コーチングや結婚相談所は資格がなくても開業できます。
顧客の目標達成と気持ちに寄り添って伴走をすることが主になるので、共感力の高い女性には始めやすいかもしれません。
対面ではなく、オンライン上で特定の技術やノウハウを生徒・受講生に教える教室を運営します。
英会話が得意な方であれば英会話を、プチ起業を成功させている方はその経験を活かしてプチ起業のノウハウを、講師として教えられます。
ほかにもITに詳しければ、プログラミングや各種ソフトの使い方を教えてもよいでしょう。
自分の今まで培ってきた経験を活かしましょう。オンラインスクールは、「教えることが好き」「ITの操作が苦にならない」女性に向いています。
最近は在宅でできること、女性の感性を活かせることからWebデザインのオンラインスクールが人気です。
気に入ったものやトレンドの商品を仕入れ、利益を上乗せして、ECサイトやネットショップ関連のサイトで販売します。
フリマアプリなら無料で使えるツールもあり、リスクを抑えて起業できる方法もあります。
店舗を構えると閉店時間には販売できませんが、ネットショップなら24時間販売してくれることもメリットです。可愛い雑貨やアクセサリーなどが人気です。
自身で作った雑貨やアクセサリー、ファッションアイテムなど商品をイベント出店や店舗の一部スペースなどで販売する仕事です。
子どものために作ったものが口コミで広がり頼まれるようになったケースが多いようです。
商品を作るだけではなく、作り方を教えるなど教室ビジネスやオンラインビジネスと組み合わせられます。入園・入学用グッズ、スマホケースなどが人気です。
自宅のほかカフェやレンタルスペース、宿泊先などで業務を行います。
クライアントから受注した案件を遂行して、納期までに提出する流れが一般的です。自分でブログやサイトを立ち上げて、収益を生み出すビジネスモデルもあります。
パソコン一台で起業できることから、とても起業しやすい仕事です。
たとえば、文章を書くことが得意で、事務の仕事経験がある女性は、始めやすいでしょう。具体的にどんな仕事があるのか例を2つあげます。
Webライターは、インターネットに掲載される文章を制作する仕事です。
- ネット広告の宣伝文・キャッチコピー
- 企業のWebサイトに掲載するコラムやブログ記事
- ECサイトの商品説明文・ランディングページ。
などのライティングを行います。文章を書ければ、基本的には誰にでもできる仕事です。
しかし、検索結果で上位表示をするために求められるSEOの知識や、成約につなげるための購買意欲を高める表現などの知識・テクニックも必要です。
アフィリエイターは、成果報酬型広告と呼ばれるアフィリエイトで収益を得る人のことです。
アフィリエイト・サービス・プロバイダ(ASP)に登録された商品を自身のサイトやブログなどに掲載します。
読者がその広告経由で商品を購入した場合、売上の一部が還元されます。楽天RoomやAmeba Pickなど女性のブロガーがよく使っている媒体もあります。
関連記事:女性起業のアイデアの見つけ方|日常をヒントに発想が生まれた事例も紹介
女性がプチ起業で成功する方法はたくさんありますが、自分がどういった仕事を選び、どのように事業をすると成功しやすいのでしょうか。
ここではポイントを3つお伝えします。
- 成功者に学ぶ
- 目標を立てる
- 経済的に負担なくスタートできるものを選ぶ
各ポイントを具体的に説明します。
すでにプチ起業を成功させている女性の真似をすることが一番の近道です。
SNSやブログなどで発信している人もいるので、自分の興味ある分野のプチ起業をして成功している方を探してみましょう。セミナーを開催している起業家がいれば、参加してみるのも1つです。
成功者の事例は「女性起業の成功例|13人の女性起業家から学ぶ成功のポイント」でまとめているので参考してみてください。
プチ起業はリスクも少なく手軽に始められますが、そのためすぐにあきらめてしまうことも少なくありません。成功させたいのなら具体的な目標を立てましょう。
- いつまでに開業するのか
- いつまでに何人のお客さんを得るのか
- 収入はどのくらいを目指すのか
など日付と数字を具体的に決め、その数字を達成するまで淡々と行動できるメンタルが必要です。
多額の初期費用を投資するのはおすすめしません。
まずは自宅で、無料または少しの費用で始められるものを選びましょう。だんだんと顧客が増えたら場所や機材などを考えてください。
女性がプチ起業を始めるやり方は、
- 起業するジャンルを絞り、アイデアを練る
- 起業アイデアの需要をリサーチする
- 起業にかかる資金を準備する
3つのステップで進めましょう。具体的なやり方は「起業したい女性向け!おすすめ6職種と事業成功の秘訣・創業に向けた準備」で紹介しています。ぜひご覧ください。
ただし起業をしたからと言って、すぐに顧客が集まるとは限りません。
まずは自分が新しいことを始めたことを周囲に認知してもらいましょう。SNSやブログ、メルマガなどを使って発信します。
身近な人にモニターになってもらい無料または低価格でサービスや商品を提供してみてフィードバックをもらうこともおすすめです。
インターネットでの集客には時間がかかるので、まずは身近な人に声をかけてみましょう。
資金的なリスクが少なく、自分のペースで無理なくスキルを活かせる、女性のためのプチ起業を解説しました。
おすすめのプチ起業や成功のポイントを参考にしてください。しかし、成功例やポイントを参考にするだけでなく、本記事にあったプチ起業に向いているマインドを身に着けることも重要です。
当メディアでは、プチ起業のヒントをメルマガや公式ラインでも発信しています。起業とのの学びを深めたい方は、ぜひこちらも登録してみてください。
DokTech編集部 独立・起業の最新ニュースや、明日からすぐ使えるテクニックを、分かりやすくご紹介!
フランチャイズ経営者やフリーランス、法人役員など、多種多様なキャリアをもつメンバーでお届けしています。