面白い集客方法14選|競合と差別化できる集客の意外なアイデアが満載
更新日:2023.10.5
投稿日:2023.1.16
スマートフォンの普及でオンライン(Web)集客も広まり、集客方法は多様化しています。
しかし、一般的な集客方法だけでは競合他社の中に埋もれてしまい、うまく集客効果が得られないことも少なくありません。
そのような中で広告やクーポンの配布、テレビCM、SNSの運用などの一般的な集客方法以外にも、面白い集客方法を取り入れている企業があるのも特徴です。
この記事では、ユニークな集客方法を14選紹介しながら、顧客の目を惹く新たな集客方法のアイデアにつながるヒントを紹介します。
また、面白い集客方法を検討する際に意識したいポイントや、実際にユニークな集客を取り入れている企業の事例も紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
目次
集客とは?一般的な集客方法と基本
面白い集客方法を考える前に、まずは集客の基本を知ることが大切です。ここからは、集客とはなにか、一般的な集客方法と顧客層に合わせたアプローチ方法を紹介します。
集客は客を集めること
集客とは、企業が提供する商品やサービスを購入する顧客を集めるためのあらゆる施策を指します。
集客方法を検討する際、まず顧客が購買にいたるまでの心理面の変化や行動の推移を理解することが重要です。
顧客の購買行動を5段階でしめす「AISAS」
顧客の購買行動を段階ごとに分ける考え方の一つに、AISASがあります。
AISASは、顧客の購買行動が
- Attention(注意)
- Interest(興味)
- Search(検索)
- Action(行動)
- Share(共有)
の5段階のステップで推移するのを表すマーケティング用語です。
顧客は、まず商品やサービスを認知して注意(Attention)を向けます。そして、注意を向けた商品やサービスに対する興味(Interest)に変化するのが第二段階です。
興味をもった商品やサービスをより詳しく知りたいと感じ、情報を検索(Search)し、実際に商品購入やサービス利用などの行動(Action)を起こします。
さらに、購入した商品やサービスの情報を身近な人やSNS、口コミなどで共有(Share)する段階に移行する流れが顧客の購買行動です。
まずは、購買行動のうち、どのステップの顧客にアプローチしたいのかを絞りましょう。
収益安定化のための集客4ステップ
集客は、購買行動のステップに合わせて手段や方法を変化させ、購買行動や共有に導くものです。
集客方法は、大きく分けてオフラインとオンラインの2種類あります。オフライン集客は、テレビCMや折込チラシ、DM、看板などのインターネットを介さずに行う手法です。
一方オンライン集客は、インターネットを介して行う集客方法です。リスティング広告やSEO対策、メルマガ配信、オンラインイベントなどが挙げられます。
集客では、集客方法ごとの特性を理解し、顧客の購買行動に合わせた手段を講じることが肝心です。予算にあわせて、広告媒体にどれくらいの費用をかけるかも検討しなければなりません。
面白い集客方法を独自で生み出すには、まず基本を理解しておきましょう。
ここからは、顧客の購買行動に合わせてどのような施策を講じるべきなのかを一般的な集客方法と合わせ、4ステップに分類して紹介します。
Attention:「潜在顧客」に認知してもらう
顧客の購買行動で最初の段階にあたるAttention(注意)は、潜在顧客と呼ばれる顧客層へのアプローチを行います。
潜在顧客は、まだ自社の商品やサービスを認知していない、もしくは商品やサービスと自分のニーズが結びついていない状態です。
集客における最初の段階であり、まずは潜在顧客に商品やサービスを認知してもらわなければなりません。
例えば、手荒れが気になる人が、日中ハンドクリームをつけられない事情がある場合、ハンドクリームの購入を断念するケースもあるでしょう。
そこで、自社が販売している夜用ハンドクリームがあることを認知してもらえば、購入を検討してもらえる段階に進められます。
潜在顧客に認知してもらう場合、以下の集客方法をとることが一般的です。
- 看板設置
- 広告(ポスティング、テレビCM、リスティング広告、ディスプレイ広告など)
- SNSの企業アカウント運用
- イベント開催(展示会、オンラインイベントなど)
まずは、顧客の目に留まりやすい手段を用意し、商品やサービスの存在を認知してもらいましょう。
関連記事:集客イベントの成功事例11選|他社から学ぶ秀逸な企画と成功のコツ
Interest・Search:「顕在顧客(見込顧客)」の購入につなげる
Interest(興味)やSearch(検索)の段階は、顧客が商品やサービスに興味をもち、より詳しい情報を知りたいと考えている段階です。
近年では、情報収集のためにスマートフォンなどを活用して、インターネットで検索するケースが多い傾向にあります。
このような、商品やサービスに興味をもっており、情報収集のために検索するのは顕在顧客(見込顧客)とよばれる顧客層です。
顕在顧客に対するアプローチでは、商品の魅力や強み、顧客が購入をためらう要素を取り除けるような情報発信を行います。
顕在顧客を商品購入やサービス利用につなげ、新規顧客へ導く場合、以下の集客方法が一般的です。
- SEO対策、オウンドメディア運用
- SNSの企業アカウント運用
- 公式サイトの充実
- サンプル配布、モニター体験
- イベント開催
- Googleビジネスプロフィール、Googleショッピングの登録
顕在顧客へアプローチする段階では、商品やサービスを購入したくなるような施策を講じましょう。
関連記事:Web集客の方法13選!自社にあった選び方と効果的な活用術
Action:「新規顧客」をリピーターへ
新規顧客は、初めて商品購入もしくはサービスを利用した顧客層です。
集客では、購入や利用などAction(行動)を起こした新規顧客を既存顧客(リピーター)へ引き上げる施策も重要視されています。
既存顧客が増えれば企業の収益が安定し、中長期的な企業経営の安定化につながるためです。新規顧客を既存顧客へ引き上げたい場合、一般的には以下のような施策を講じます。
- DM送付
- メルマガ配信
- SNSの企業アカウント運用
- イベント開催
クーポン券の発行や、既存顧客のみが参加できるイベントの開催など、リピーターになるメリットを提供できると良いでしょう。
関連記事:SNS集客7つのコツと成功事例!口コミを生み出すポイントも解説
Share:「既存顧客(優良顧客)」をファンに育てる
既存顧客は、複数回商品購入やサービスを利用している顧客層です。とくに、高単価かつ購入頻度の高い既存顧客は、優良顧客とも呼ばれます。
既存顧客や優良顧客の中には、商品やサービスの情報をShare(共有)し、身近な人に勧める人がいるのも特徴です。
共有は、いわゆる口コミやSNSでの拡散が一般的な手段であり、場合によっては爆発的に話題が拡散する「バズり」が発生することもあります。
顧客間で情報が広まるため、企業が宣伝広告費のコストをかけずに集客効果が得られる点がメリットです。
既存顧客を優良顧客に育てるには、企業、商品のファンづくりが欠かせません。一般的には、以下のような方法で既存顧客を優良顧客やファンへと育成します。
- プレスリリース
- SNSの企業アカウント運用
- 動画配信サービス(ライブ配信なども含む)
- イベント開催
魅力的な商品の情報発信や、積極的に顧客とコミュニケーションをとるなど、企業や商品、サービスに対して愛着をもってもらえるような施策が効果的です。
関連記事:効果のある集客方法26選(オフライン・オンライン)と巧みに使い分けるコツ
集客とマーケティングは何が違う?
集客と混同しやすい言葉に「マーケティング」があります。マーケティングとは、企業が収益を得るために行う施策全般を指す言葉です。
例えば、顧客のニーズリサーチや商品開発、商品の流通経路の確保、宣伝、販売活動などが挙げられます。つまり、顧客を集める施策「集客」は、マーケティングの中に含まれているものです。
集客は、あくまで顧客を集めることが目的であり、収益化が目的であるマーケティングとは異なるものだと認識しておきましょう。
集客はなぜ重要なのか
集客は、必ずしも行わなければならないものではありません。一方で、集客が収益を左右する面も多く、企業ではさまざまな集客方法が取り入れられています。
収益機会の損失を防ぐ
集客が重要なのは、競合との顧客の取り合いによる収益機会の損失を防ぐ目的があるのも理由の一つです。
中小企業庁が発表した2022年度版の中小企業白書によると、2018~2019年度に落ち込んでいた開業率は、2020年度には回復の兆しを見せています。
廃業率は2010年度以降減少傾向となり、2020年度は新型コロナウイルスの感染拡大による影響は廃業率には大きく影響せず、3.3%に留まりました。
参照:2022年度版 中小企業白書 第2節 中小企業・小規模事業者の現状|中小企業庁
このデータから、開業する事業者が年々増加傾向にあることがわかります。
集客できないと売上はのびない
とくに宿泊業・飲食サービス業や生活関連サービス業・娯楽業などは、開業率・廃業率ともに高い水準にあり、入れ替わりが激しい業種です。
集客は、企業の収益を左右します。そもそも売上は、以下の計算方法で算出されるものです。
- 売上=顧客数×購買回数×平均購買金額
つまり、顧客数や購買回数、平均購買金額を増やさなければ売上そのものが伸びないことがわかります。これは、競合他社に顧客が流れないよう、集客することはどのような業種にも必要です。
ただ人を集めるのは集客ではない
企業の売上を伸ばすにはただ人を集めるのではなく、上述したAISASの考え方をもとに集客を行い、商品やサービスを顧客に購入してもらわなければなりません。
例えば、商品を知らない顧客には認知してもらい、知っていても購入したことがない顧客には、購入意欲を削いでいる課題を分析して解消する必要があります。
また、購買回数を増やすためには一度購入したのみの顧客に対し、複数回購入したくなるよう商品の改良や新商品開発などの工夫が欠かせません。
平均購買金額を伸ばすためには、顧客にファンになってもらい自社製品を多く購入してもらうためのイベントや特典を提供するのも良いでしょう。
売上に直結する施策が集客であり、企業の経営を安定させ、より伸ばしていくためにも競合に顧客が流れないよう、さまざまな方法で集客し続けることが大切です。
面白い集客方法のアイデアを考える際のポイント
企業で独自の面白い集客方法を検討する際、アイデア抽出の前に意識すべきポイントがあります。単純に一般的な集客方法とは異なる手段を講じれば、集客につながるとはかぎりません。
ここからは、面白い集客方法を新たに検討する場合に意識しておきたいポイントや注意点を紹介します。
集客の基本を押さえる
面白い集客方法を新たに検討する場合でも、まずは集客の基本を押さえましょう。集客の基本とは、前半で説明した一般的な集客方法と顧客層に合わせたアプローチ方法のことです。
潜在顧客、顕在顧客、新規顧客、既存顧客など、集客したい顧客層にアプローチできる集客方法を検討する必要があります。
例えば、企業の商品やサービスに対する認知度が低いときに既存顧客向けの集客を行うと、集客効果が得られない原因になりかねません。
まずは、自社の顧客層分布をリサーチして現状分析を十分に行うことが大切です。その上で、どのような顧客層をターゲットに集客すべきかを念頭に、新たな集客方法を検討すると良いでしょう。
集客方法ごとの強みを活かす
企業独自の面白い集客方法を検討する際、集客方法の特性や強みを活かしたアイデアを考えるのも重要なポイントです。
映像を活かした集客方法
例えば、視覚と音声に訴えかける映像を活かした集客方法を新たに打ち出すのであれば、テレビCMや動画配信サービスが適しています。
店舗近隣の客層に向けた集客方法
店舗の近隣に住む顧客を集めたいのであれば、チラシのポスティングや看板設置などが効果的です。
スマホユーザー向けの集客方法
スマートフォンユーザーが多い若い世代をターゲットにする場合、スマートフォン向けの集客方法(リスティング広告やSNS公式アカウントの運用など)を検討するのも良いでしょう。
集客方法それぞれの強みを活かすには、年代や性別、地域など、ターゲット層に合わせて集客方法を検討することが大切です。
集客方法ごとの基本的な特性や強みを理解した上で検討すれば、ターゲット層の顧客に対する効果的な集客方法の新たなアイデアにつながるでしょう。
意外なアイデアが成功につながる面白い集客方法14選
企業が実施している面白い集客方法のアイデアを14選紹介します。
保証をつけて安心してもらう
顧客が、商品購入やサービス利用を迷うポイントの一つが「期待した効果が得られないのではないか」との不安感です。
不安を解消すべく、さまざまな企業では商品やサービスに「保証をつける」手法を取っています。
その一つが「全額返金保証」で、顕在顧客へのアプローチに効果的な集客方法です。とくに、初めて商品やサービスを購入利用する新規顧客に対して取られる傾向にあります。
高額な商品の場合、金銭的な負担が購入をためらう原因になるため、金銭的な不安の除去に効果的な方法です。
<全額返金保証の例>
- 脱毛効果が実感できなければ全額返金保証
- 30分以内に注文した商品が届かなければ全額返金保証
- 成績が上がらなければ全額返金保証
上記のように、さまざまな業種で取り入れられています。ここで大切なのは、顧客が驚くような保証をつけることです。
例えば「カレーが1分以内に提供できなければ全額返金」のように、顧客が商品やサービス提供そのものに興味をもつような内容にすると良いでしょう。
また、複雑な条件にせずシンプルな保証内容にすることも大切です。そのほか、金銭ではなく商品保証(保証期間中は無償で修理対応するなど)をつける方法もあります。
強みを磨いて尖らせる特化型集客
自社の強みを磨き抜いて特化させ、強みを直接集客につなげる方法もあります。
具体的には
- 即日中に修理が完了できる修理店
- ネコを飼っている人向けの集合住宅販売
- 単身者を対象としたバスツアー
- ヘアセット専門の美容室
などの例です。
特化型集客では、一般的な企業と比べてターゲットの母数が少ない傾向にあります。
しかし、ニーズがある潜在顧客に対して訴求力が非常に高く、ファンやリピーター獲得に有効な集客方法です。
オンラインサロンでファンを囲い込み
オンラインサロンを活用してファンの囲い込みを行い、既存顧客を優良顧客に育成している企業もあります。
オンラインサロンとは、月額会員制の有料クローズドコミュニティです。会員同士の交流や情報交換の場として活用されています。
また、インフルエンサーや特定の業種内で著名な人物や企業がサロンオーナーになっていることも多く、専門的な知識やスキル、経験談などを知りたい加入者が多いのも特徴です。
オンラインサロンではファンとのコミュニケーションが生まる
企業が主催するオンラインサロンでは、サロンメンバー向けのイベント開催やメンバー同士の交流も活発に行われています。
オンラインサロンに加入している顧客は、企業の商品やサービスに対するファンも多く、ファン同士の交流から企業に対する愛着心につながるケースも少なくありません。
例えば「この商品はこんな使い方ができる」「こんな効果があった」など、ファン同士の交流から商品のメリットが広まるようなケースです。
またサロンオーナー(企業)が、自社の商品やサービスをサロンメンバーの悩みや疑問に回答しながら紹介する方法もあります。
ネガティブな口コミを逆手に商品開発
インターネットやスマートフォンの普及により、SNSやレビューサイトなど、さまざまな場面で顧客が口コミを発信できるようになりました。
しかし、企業に寄せられる口コミはポジティブなものばかりではなく、ネガティブなものも少なくありません。
ネガティブな口コミは、口コミを見た顧客の購買意欲を低下させる可能性があります。しかし、そういった口コミの中には新たな商品開発のヒントや顧客のニーズが隠れています。
例えば「ここのラーメンは熱すぎる」「商品は良いけどフタが硬くて開けられない」などの口コミがあれば、商品を改良するきっかけになります。
また「もっとこんな機能があれば良いのに」「持ち歩けるよう内容量を減らしてほしい」など、顧客のニーズが直接聞ける場合もあるでしょう。
ネガティブな口コミを逆手に商品開発につなげる方法は、新規顧客や既存顧客を優良顧客に育てるだけでなく、顕在顧客へのアプローチにも効果的です。
商品の宣伝よりもアフターサービスをPRする
面白い集客方法の中には、商品の宣伝よりもアフターサービスに注力しているものがあります。
アフターサービスとは、商品やサービスの販売後に企業が顧客提供するサービスのことです。
例えば、定期点検サービス、修理費永久無料、サービス導入後の効果測定や改善までサポートなどが挙げられます。
類似商品やサービスが世の中に多くある場合、大手企業との価格競争に負けるためてしまうなど、うまく集客できないケースも少なくありません。
このような場合でも、アフターサービスが充実していることにニーズがある潜在顧客を取り込める方法です。
小分け販売に対応
商品の小分け販売は、まとまった数量で販売するよりも製造・販売コストがかかります。
一方で「少しだけ食べたい」「試しに利用してみたい」などのニーズをもつ顧客に、訴求できる集客方法です。
例えば、飲食店であれば「+100円でサイドメニューが1品頼める」、化粧品販売であれば「500円のスキンケアトライアルセットを販売する」などの手法があります。
また、美容院の前髪カットやリタッチカラー(伸びてきた髪の根元部分だけを染める)なども、小分け販売の一つです。
商品本体や本格的なサービス利用の前にお試しで利用したい顕在顧客への訴求や、既存顧客の囲い込みなどに活用できます。
自虐的なキャッチコピー
キャッチコピーとは、見た人の注目を集めるような短文の宣伝文を指します。
商品のイメージやコンセプトを表したものが主流で、イメージは「カッコいい」「おしゃれ」などのポジティブなものが多い傾向です。
一方で、あえて自社商品を自虐的に紹介するキャッチコピーも注目を集めています。のSNSでは「#自社商品を自虐してみた」というハッシュタグが、一時話題になりました。
コンビーフを販売しているノザキの公式X(旧Twitter)が投稿した「正直、肉より高い」「開け方、初見殺し」などのキャッチコピーは、12万いいねを超える「バズ投稿(注目度の高い投稿)」となっています。
出典:Twitter(ノザキ(ノザキのコンビーフ)【公式】より
あえて自社商品の弱みやネガティブな面を自虐的なキャッチコピーで注目を集めることで、くすっと笑ってしまうような共感につなげる方法です。
結果的に、商品を購入した顧客が「確かにキャッチコピー通りだ」と、ネガティブな部分に対しても愛着心をもつようになるなどのメリットがあります。
また、SNSでのバズりにつながれば、潜在顧客の認知拡大にもつながる点が特徴です。
関連記事:X(旧Twitter)集客・7つのコツ!一瞬のバズより成約が継続する運用方法
あえてユーザーの少ない商品・サービスを開発する
商品やサービスを開発する際、あえてユーザーの少ないニッチな商品をつくるのも集客方法の一つです。
例えば、ターゲット層の範囲が広い「しっとり触感化粧水」ではなく、よりニーズを狭くした「乾燥によるたるみ毛穴ケア用化粧水」を開発するイメージです。
そのほか「辛すぎて誰も食べられない激辛メニュー」や「割れた煎餅の詰め合わせ」なども挙げられます。
ニーズを絞り込むメリットは、ニーズにマッチするターゲットへの訴求力が高まる点です。「この商品は私向けのものだ」と顧客が認識すれば、購入につながる可能性が高くなります。
そのため、ユーザーが少なくニッチな商品を開発することは、潜在顧客や新規顧客に対するアプローチに効果的です。
また、競合との差別化につながり、既存顧客を優良顧客に育成する際にも活用できるでしょう。
SNSで参加型イベントを開催
SNSの企業アカウントを運用すると、顧客とのコミュニケーションが図れるメリットがあります。
SNSを活用した顧客とのコミュニケーションには、普段の投稿に関するコメントやDMでのやり取りだけでなく、参加型イベントを用いるのも効果的です。
一般的にはハッシュタグを活用して投稿してもらい、クーポンや商品が抽選で当たるキャンペーンなどが行われています。
中には、公式サイトとリンクさせてくじ引きやクイズなどに挑戦してもらうなど、面白い施策があるのも特徴です。
新商品や企業の認知度向上につながるため、潜在顧客の獲得だけでなく、既存顧客への新商品告知やしばらく購入がなかった既存顧客(休眠顧客)の掘り起こしにも活用できます。
申し込みの手間を徹底的に削減する
集客は、宣伝広告など企業や商品、サービスを認知してもらう以外にもさまざまな施策があります。
一つが、購買意欲を阻害する要因を排除する方法です。この要因は購入までの導線に潜んでいます。
具体的には、商品やサービスの購入申し込みにかかる手間を徹底的に削減し、スムーズに購入できるシステムを導入する例が挙げられます。
顧客が「購入しようかな」と考えた際に、どこで購入すれば良いのか不明瞭、購入受付窓口が電話のみ、などの状況は購入する意欲が削がれる原因になるでしょう。
申し込みがスムーズに完了できれば、購入意欲が増している顧客に対する収益機会を逃さずに済みます。
このような集客方法は、商品やサービスを認知している顕在顧客や既存顧客に対するアプローチに効果的です。
販促物を捨てづらいものにチェンジ
店舗前や駅前などで、チラシやティッシュ配りを行うのも集客方法の一つです。しかし、このような販促物は受け取ってもらえないことも少なくありません。
そこで、面白い集客方法のアイデアに、思わず受け取ってしまうような捨てづらい販促物に変える方法を取り入れている企業があります。
化粧品などのサンプル、うちわ、タオル、ボールペンや消しゴムのほか、マスクや除菌ウエットティッシュなども一例です。
また、割り箸や注射器型のボールペン、動物や食べ物を模った組み立て式消しゴム、ガム型の付箋など、販促物のデザインにもアイデアは取り入れられます。
広告を添える必要はあるものの、見た人の気を引くものを配布すると受け取ってもらえる数は増加するでしょう。
休眠顧客を掘り起こすクーポン配布
既存顧客の中には、優良顧客以外にもしばらく購入がない休眠顧客がいます。休眠顧客に対するアプローチには、クーポンを配布するのも方法の一つです。
とくに、半年や1年など一定期間購入がなかった休眠顧客にのみ、割引率の高いクーポンを優先的に配布すると訴求力が高まるでしょう。
ただし、休眠顧客にクーポンを配布する場合、優良顧客に対する配慮がなければ顧客が離れる原因になりかねません。
例えば、誕生日月限定クーポンや優良顧客限定クーポンを配布するなど、休眠顧客の掘り起こしと優良顧客の囲い込みを並行して行うことが大切です。
ECサイトが期間限定で実店舗を出店する
インターネット上にオンラインショップを開き、商品を販売するECサイトでは、期間限定で実店舗を出店し、集客につなげるアイデアがあります。
限定出店の方法には、ポップアップストア(店舗の空きスペースなどを活用した小型出店)や、キッチンカーなどで移動販売を行うケースがあるのも特徴です。
一般的な店舗用物件は数年単位での契約が必要ですが、ポップアップストアなどであれば最短1日~数ヶ月の期間で出店できます。
このような出店方法は、普段ECサイトを利用しない潜在顧客層への認知拡大に効果的です。また、実店舗限定の商品を販売すれば、既存顧客へのアプローチにも活用できるでしょう。
製造工程が見られる工場見学
BtoC(一般消費者向け)商品は店頭販売されるものも多く、企業が消費者に直接販売せず、スーパーやドラッグストアなどに販売を委託しているケースがあります。
そのような販売方法は、顧客の反応を直接見られない点や、商品の良さを直接伝える機会の少なさがデメリットです。
そこで、工場見学などのイベントを通じて製造工程を紹介し、顧客とのコミュニケーションや商品の良さを直接伝える機会を設けている企業があります。
工場見学では、できたての商品をその場で試食できるものや、実際の商品を自分の手で作る体験型イベントも人気です。
工場見学は大手企業だけでなく、昔ながらの製法で醤油や味噌などを製造している事業者や酒蔵など、町のメーカーでも多く取り入れられています。
関連記事:面白い集客イベントの事例10選│人が集まるネタの仕掛け方
面白い集客方法を取り入れた企業の成功事例
ここからは、実際に面白い集客方法を取り入れている企業の成功事例を潜在顧客、顕在顧客、新規顧客、既存顧客それぞれを対象とした方法ごとに紹介します。
潜在顧客:【美容室LORONG】無言接客サービス
美容室LORONGでは、完全個室のマンツーマン美容サロンで無言接客サービスを提供しています。
施術を受ける際に「静かに過ごしたい」「プライベートな内容を話したくない」など、特定のニーズをもつ潜在顧客に対してアプローチするための集客方法です。
具体的には、まったく会話をしないのではなく、会話の主導権を顧客に渡し、顧客からの会話に丁寧に応じる形の接客を取り入れています。
数多くの美容サロンが掲載されている、大手フリーペーパー(アプリ)「HOT PEPPER Beauty」の年間Silverアワードを3年連続で受賞しているサロンです。(2022年12月現在)
SNSなどを用いた集客にはほとんど注力していないにも関わらず、連日予約が埋まるほどの賑わいを見せています。
顕在顧客:【森永チョコレート】ネガティブ口コミ買取キャンペーン
#ベイクを買わない理由100円買取
— 森永チョコレート (@MorinagaChoco) July 28, 2019
かつてのアイドル、焼きチョコ「ベイク」が何をしても売れず、絶望しています。。
1.当アカウントをフォロー
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3.ベイクを買わない理由を書いてください
4.Amazonギフト券100円で買取ります。
詳細はhttps://t.co/jVJDLIjbNn pic.twitter.com/SNa51O2sut
森永チョコレートは、X(旧Twitter)の公式アカウントで自社商品の「焼きチョコベイク」を買わない理由を100円で買い取るキャンペーンを行いました。
このキャンペーンを始めた背景には、2012年に売上のピークを迎えてから、2019年度にはピークのおよそ1/3にまで売上が低下した影響があります。
売上が伸び悩んだことが要因となり、コンビニなどの手に取りやすい販売先が減少して「買いたくても売っていない」などの声もあったようです。
キャンペーン開始から2日足らずで予算が尽きるほどの反響で、寄せられた声をもとに商品のリニューアルなどに役立てられています。
「なぜ購入しないのか」を顕在顧客や休眠顧客に直接問いかける、面白い集客方法の一つです。
新規顧客:【串カツ田中】ネーミングライツ(命名権)販売
串カツ店を経営する串カツ田中では、全国に約270ある店舗の1ヶ月間のネーミングライツ(命名権)を2,000万円で販売するキャンペーンを行いました。
クラウドファンディングの2,000万円支援のリターンに設定されたものです。購入したのが、お笑い芸人の宮迫博之氏であったことも話題を呼び、さまざまなメディアでも取り上げられました。
2020年7月の1ヶ月間、店名が串カツ田中から串カツ宮迫に変更されています。
また、期間限定メニューを注文時に顧客にプレゼントされる販促グッズも、串カツ宮迫ステッカーや串カツ宮迫キーホルダーになるほどの徹底ぶりです。
単純にテレビCMやインターネット広告を打ち出すよりも、アイデアが注目を集めた結果、新規顧客や既存顧客へのアプローチに役立っています。
既存顧客:【レストランsio】無料レシピ公開・オンライン料理教室
レストランsioでは、既存顧客向けにオンラインイベントなどのオンライン集客を行っています。
コロナウイルスの感染拡大による営業自粛などの要請を受け、飲食店は来店客数や売り上げ減少などの影響を受けました。
そこで、レストランsioではInstagramなどのSNSを活用し、家庭で再現できるプロの料理レシピを無料公開して人気を集めています。
また、視聴者参加型のオンライン料理教室も開催しており、プロが使う道具の紹介や、あまりがちな食材の活用方法などを紹介しました。
オンライン料理教室では、視聴者からの質問にも答えながら、レシピのコツや時短テクニックまで解説しています。
積極的に顧客とのコミュニケーションを図り、営業自粛後の来店につなげる工夫を講じている例です。
メディアで取り上げられた影響もあり、既存顧客だけでなく潜在顧客へのアプローチにもつながっています。
まとめ
企業では、自社の特色や強みを活かしたさまざまな面白い集客方法を取り入れています。
一方で、面白い集客方法のアイデアを検討する際は、集客の基本となる顧客層に応じたアプローチ方法などの基本を押さえることが大切です。
さまざまな集客方法を講じてもうまく集客できない場合、集客の基本が押さえられていない可能性があります。
そのような場合には、フランチャイズに加盟してフランチャイズ本部の指導を受けながら、集客方法を学ぶのも効果的です。
フランチャイズに関する最新情報を随時、メルマガや公式LINEアカウントより発信しています。フランチャイズに関する情報収集に、ぜひお役立てください。
著者情報
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独立・起業の最新ニュースや、明日からすぐ使えるテクニックを、分かりやすくご紹介!
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