難しい開業準備が円滑に進む!フランチャイズ加盟による支援内容を徹底解説
更新日:2023.10.2
投稿日:2023.1.5
今回はフランチャイズ事業に加盟するメリットを「開業前」「開業後」にわけ、シリーズで記事をお届けします。
フランチャイズ事業への加盟は、開業の手間を大幅に削減します。とくに初めての開業で開業準備に煩雑さを感じるようなら、フランチャイズ事業本部による支援が大きな助けになるでしょう。
しかし開業を志す人の中には、フランチャイズ事業の選択に懐疑的な人もいらっしゃいます。
・加盟金やロイヤリティなど余計なお金がかかる
・自由な経営が許されない
・自分でビジネスモデルの成功例を構築できない
などのデメリットがあるためです。
これらのデメリットは事業を成功に導くメリットと表裏一体です。メリットを詳しく知れば、デメリットを打ち消せることがわかります。
説明で取り上げるのは、DokTechの運営母体である「こどもプラスホールディングス」の支援内容です。弊社は放課後等デイサービス「こどもプラス」を全国展開しています。これまで190の加盟店を支援しながら、フランチャイズ事業本部としてのノウハウを蓄積してきました。
放課後等デイサービスは市場が急成長を続けており、フランチャイズ事業を展開する競合他社も多数存在します。他社に負けないサービスを追求する中で、あらゆる業種に適用できるビジネスモデルを構築してきました。
あなたがどのような業種で開業を志しても、弊社の支援内容ならば「役に立つ」と思っていただけるでしょう。フランチャイズ事業への加盟を選択肢に加え、「積極的に活用したい」と感じていただけます。
目次
フランチャイズ事業のデメリットはメリットで打ち消せる
フランチャイズ事業本部(以下、FC本部)を運営していると、お客様から、
「フランチャイズ事業には毎月のロイヤリティがかかるから損」
「自由に運営できないのは不自由」
などのご意見をいただきます。
たしかに、フランチャイズ事業には加盟前に理解しておかなければならないデメリットが存在します。しかしデメリットがある代わりに、それを打ち消せる大きなメリットもあります。
本章ではフランチャイズ事業のデメリットを一つひとつ挙げながら、メリットと表裏一体であることを説明します。
フランチャイズ事業のデメリットとその発生要因
フランチャイズ事業のデメリットを考えるときは、その発生要因まであわせて知ることが大切です。大きなメリットがあるからこそ、その代償でデメリットが生まれます。
加盟金が必要
フランチャイズ事業に加盟すると、契約締結時に加盟金を支払わなければなりません。これは、今後受ける支援に対する初期費用と捉えるとよいでしょう。
開業には物件の取得や改装、備品の購入など大きなお金がかかります。その上FC本部への加盟金まで加わると、費用を高く感じるかもしれません。
しかし加盟金は開業支援の対価です。
「専門家の支援にお金を払い、手間と時間を大幅に削減している」と考えるのが妥当です。豊富な実績を持つFC本部の支援があれば、開業準備でつまずくことはありません。
さらに集客や人材採用まで支援してもらえるため、事業開始後の円滑な運営も見とおせます。
毎月売上からロイヤリティを支払う
ロイヤリティは加盟店が毎月FC本部に支払う費用です。
支援への対価として、月の売り上げから定率又は定額で支払います。経営がうまくいかないときにも支払い義務が生じるため、厳しくも感じられるでしょう。
しかし店舗名や商標を使用できる効果は、開業直後に実感できます。
一からブランディングを行う必要がなく、全国の加盟店が培ったブランド力をそのまま使えます。集客に苦労せず業務に集中できるのは、フランチャイズ事業ならではの魅力です。
またスーパーヴァイザーからの定期的なアドバイスも受けられます。
スーパーヴァイザーとは本部所属の職員で、加盟店を巡回しながら運営指導や管理を行います。ビジネスのプロであると同時に、本部と加盟店の関係を良好に保つ橋渡し的存在でもあります。
自己開業では、わからないことがあっても、すぐに支援は得られません。フランチャイズ事業ではいつでもスーパーヴァイザーがそばにいます。この安心感は大きなものです。
さらに営業を円滑にする研修の実施や書類の提供なども受けられます。
ロイヤリティはこれらすべての対価です。加盟者が損をしないよう、どのFC本部も日々提供内容の充実に努めています。
守るべき規約が多く独自の運営ができない
フランチャイズ加盟店は、本部の運営方法を受け継いで業務を進めます。ブランド価値の低下や、提供するサービスや接客対応の質など店舗間での差異を防ぐためです。
このような決められた枠組みの中で業務を行うことが、嫌な人もいらっしゃるでしょう。とくに自分の手で一から成功例をつくりたい人には、もどかしく感じられるかもしれません。
しかし、FC本部が提供する運営方法は、数多くの加盟店を成功に導いた実績があります。同じ看板を掲げ事業を行うなら、最も成功しやすい形です。
守るべき規約が多いぶん、その中できっちり業務を行えば、ほかの加盟店の成功に倣えます。
商圏規定により希望地域に出店できないことがある
加盟店どうしで客を奪い合う状態を防ぐため、各店舗の商圏エリアには新店舗を出店できません。
あなたが希望する地域にほかの加盟店が進出している場合、諦めざるを得ないのです。ただし、開業後にはあなたの商圏エリアも守られます。
「フランチャイズ事業の商圏規定のせいで、予定していたエリアで開業できない・・・」
とフランチャイズ事業のデメリットを感じ、落ち込むかもしれません。
しかし、その代わりにFC本部は「確実に儲かるエリア」を提案します。
FC本部では物件選定の支援として、地域や競合他社のリサーチを徹底的に行います。消費者の購買行動や競合他社の運営状況などを分析し、成功が見込めるエリアだけを加盟者に提示するのです。
予定エリアの出店が叶わなくても、「事業の成功」というより大きな目標に近づけます。
このように、一見デメリットと思えるものも、裏を返せばメリットになります。
デメリットだけに着目せず、それを打ち消すメリットも知ることで、フランチャイズ事業への加盟を積極的に捉えられるようになります。
デメリットを打ち消しやすい業種
開業に制約が多い業種ほど、フランチャイズ事業との相性は良くなります。ここで言う制約とは、行政から運営方法に細かな制約を受けることです。
制約がなく自由な経営が許される業種では、成功するビジネスモデルは一つとは限りません。
FC本部は加盟者にさまざまなビジネスモデルを提案し、成功を模索しなければなりません。その業種にあった成功パターンを見つけ出すまでが大変なのです。
一方、制約が多ければ、その枠組みの中で成功するビジネスモデルを構築し、支援を行うだけで済みます。FC本部が事業成功への道筋をつくりやすく、効果的な支援を行いやすいのです。
代表的なのは福祉関連事業です。第一種・第二種社会福祉事業をはじめ、認可保育園、介護施設などには都道府県や市町村からの許認可が必要です。
施設運営の在り方が法律で定められており、事業者はそれに則り施設を運営しなければなりません。つまり、特定のビジネスモデルが要求されているのです。
FC本部はその特定の枠組みの中で、最大限利益を上げられるビジネスモデルを構築しています。
枠組みが限られているため、加盟者が困難を感じるところや失敗しがちなところを見つけやすく、事前に困難や失敗を回避する支援もできます。
加盟者は開業準備や経営を楽に感じるため、フランチャイズ事業のデメリットが気になる場面はほとんどないでしょう。
開業前にフランチャイズ事業本部から受けられる支援
フランチャイズ事業への加盟を検討するものの、具体的な支援内容がわからず、一歩を踏み出せない人も多いでしょう。
私たちFC本部にも、
「具体的になにをしてくれるの?」
「どれくらい役に立つの?」
などのお問い合わせが頻繁に寄せられます。
開業前の支援は多岐にわたり、支援のとおりに進めれば順調な開業に辿り着けます。業界未経験者でも成功できるノウハウを保有しており、なにもわからず開業に踏み出しても大丈夫なほどです。
本章では開業前の支援内容を詳しく紐解き、その効果を説明します。時間と手間を大幅に削減できることを実感していただけます。
物件選定に関するコンサルティング
物件が定まらないことには進まない準備も多いため、多くのFC本部は加盟契約直後から、物件のコンサルティングを始めます。
物件の良し悪しで業績は変わります。物件選定は判断を誤ると取り返しがつかないため、慎重に進めなければなりません。
たとえば飲食店を開くのに、人通りがない暗い路地裏に店を構えても、失敗する可能性のほうが大きいでしょう。「安いから」「たまたま空いていたから」などの理由で安易に物件を選ぶと、期待どおりに集客できない事態に陥ります。
FC本部では加盟者の希望を聞いた上で、以下のリサーチを行います。
- 地域ニーズのリサーチ
- 周辺競合他社のリサーチ
さらに福祉関連事業など許認可が必要な場合は、物件が許認可要件を満たすか確認も行います。
周辺ニーズのリサーチ
「ニーズがある場所に出店したい」と思っても、個人でリサーチを行うのは容易ではありません。FC本部であれば、効果的なリサーチ方法を確立しているため、短期間で成果をあげられます。
私たちこどもプラスでは、放課後等デイサービスの教室候補地の選定に以下のリサーチを行っています。
- 各小学校の特別支援学級に所属する児童の人数と、学級数
- 特別支援学校の在籍人数と、障がいの内訳、学級数
- 自治体の受給者証(福祉サービスを受けるための資格証)の発行数、利用可能日数
- 教室の需要がありそうな地域、利用希望がある地域(自治体が把握している範囲)
これには自治体や学校機関との協力関係が不可欠です。全国展開を行う中で培った信頼があるからこそ、可能だと言えます。
支援内容の詳細は<a>『放課後等デイサービスで許認可の取得は難しい?物件の選び方や申請方法』で解説しています。福祉事業に参入される場合はあわせてお読みください。
このように、FC本部は取引業者や地元事業者との繋がりを有効に使い、リサーチを行えます。信頼と実績があるFC本部の強みです。
競合他社のリサーチ
競合他社の運営状況は、出店地域選定に必須です。軒並み同業者が潰れている地域では、あなたの会社もうまくいかない可能性が高いでしょう。
しかし、「新規参入したいので経営状況を教えてください」と直球で頼んでも、応じてくれる会社はありません。
そこはFC本部がこれまで培った同業他社との繋がりや、対話のノウハウで解決します。FC本部の腕の見せ所です。
リサーチ方法の詳細は<a>『開業前に行うリサーチが開業後の経営の成否をわける』で詳しく説明していますのでご覧ください。
このように2つのリサーチを行い、対象物件を絞り込みます。さらにその地域の家賃相場、改装のしやすさなどもアドバイスしながら、長く使える店舗を選定します。
開業に必要な書類の提供と提出に向けたアドバイス
開業準備には多数の事務作業があります。しかもそのほとんどが知識が要されるため、頓挫する人も多いでしょう。
株式会社を自分自身でおこす場合
株式会社の場合、定款を作成し、地域の公証役場で公証人に認証をしてもらうことからスタートします。
それを法務局に届け出て法人登記を行い、登記完了後は税務署、都道府県、市町村などに届け出をしなければなりません。多くの人はその煩雑さから司法書士や行政書士に専門業務を依頼します。
フランチャイズ事業に加盟して会社をおこす場合
フランチャイズ事業であれば、追加の出費はありません。書式が用意され、記入方法や提出場所も丁寧に教えてもらえるでしょう。
担当するのは、FC本部が用意した「あなた専属」の担当者です。わからないことはすぐに聞ける体制で、開業まで伴走します。書類作成や提出も二人三脚で行い、他人任せにすることなく乗り切れます。
さらに「いつどこでなにをすべきか」を記したタスクシートが用意されていることもあります。これがあれば手続きの漏れもなく、煩雑さを感じることもなくなります。
とくに許認可事業では指定権者(自治体など)に提出する書類の種類が多く、不備があるといつまでも開業許可が下りません。経験豊富な伴走者の支援とタスクシートが活躍するときです。
許認可書類支援の具体的取り組みは、『意外と大変!放課後等デイサービスの開所準備・集客の取り組みを徹底解説』をご覧ください。
ブランド名の使用と集客のノウハウ提供
開業者にとって、「いかにブランディングを行うか」は重要なテーマです。
ブランディングとは、他社との差別化を図る中で自社固有の強みを作り出し、それを消費者に認知してもらう活動です。自社が認知され集客が進まないことには、事業は成功しません。
フランチャイズ事業には、「既にブランディングされた店舗名を使用できる」メリットがあります。新たに自社のブランディングを行わなくても、最初から「あの会社なら安心」と思ってもらえるのです。
集客の努力は必要
しかし集客に向けた営業努力を一切行わないわけではありません。有名店の看板を掲げても、存在が認知されなければ集客できません。
FC本部は、営業活動のノウハウも提供します。名刺や説明書類の準備はもちろん、「いつ」「どこに行き」「誰に挨拶するか」まで細かく指定します。
私たちは最低でも開所の2ヶ月前から営業活動を開始するよう、各加盟店に指示しています。早くから少しずつ認知度を高めていくのです。
FC本部が提供する集客のノウハウは、これまで多くの加盟店が挑戦し、成功を収めた方法です。物件の選定と同様、地域の分析を行った上で有効な営業先やアピール方法を提案します。
さらに詳しい手法は、『なぜ集客に失敗するのか?効果的に新規顧客を獲得する方法』をご覧ください。
チラシやホームページなど営業ツールの提供
自己開業で手が回らなくなりがちなのが、営業ツールの準備です。開業を知らせるチラシやホームページの作成が必要なことはわかっていても、ほかの準備の中で優先順位が下げられてしまいます。
フランチャイズ事業では、その点も安心です。チラシやパンフレットなどの紙媒体は加盟後すぐにお渡しできます。細かな違いはあるものの、フランチャイズチェーン店全体で同じフォーマットを使えるからです。
チラシは開業までに複数回、広告物として打てます。折り込み広告の利用やポスティングなど、手法は地域リサーチを行った上で提案します。
ホームページも共通のフォーマットを利用するため、早期に準備可能です。
SNSと連携させ、少なくとも開業2ヶ月前からは情報を更新していきます。いつどのような情報を書くかの提案や、検索エンジンで上位表示させるためのSEO対策も行います。
ホームページでの集客支援は、開業後さらに本格化します。後編『開業後の安定した経営でわかるフランチャイズ事業の真価』で解説しますので続けてお読みください。
さいごに
フランチャイズ事業への加盟は、開業準備の大きな助けとなります。
- 地域ニーズや競合他社の運営状況をリサーチした上で行う物件選定
- 必要な書類の作成支援と、提出に向けたアドバイス
- ブランド名の使用許可
- 集客のノウハウ提供
- チラシやホームページなどの営業ツールの提供
など、面倒な作業を代行し、開業準備にかかる時間と手間を大幅に削減します。
しかし、「加盟金やロイヤリティがかかる」「自由な経営ができない」などのデメリットばかりが気になり、加盟への一歩を踏み出せない人もいらっしゃるでしょう。
フランチャイズ事業のデメリットは、メリットと表裏一体です。大きなメリットがあるからこそ、その代償にデメリットが出現すると考えるべきです。
フランチャイズ事業なら、効率的な開業を実現できます。開業の選択肢の一つとして、積極的に活用してみてはいかがでしょうか。
弊社は放課後等デイサービス「こどもプラス」をフランチャイズ展開してきた経験から、フランチャイズ事業の魅力を知る一方で、今後の課題も把握しています。
フランチャイズ事業に関するご質問、ご相談はもちろん、フランチャイズ事業加盟の「向き・不向き」などの相談にも応じられます。どうぞお気軽にお問いあわせください。
著者情報
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