効果のある集客方法26選(オフライン・オンライン)と巧みに使い分けるコツ
更新日:2023.10.5
投稿日:2022.12.5
開業後の事業経営では「集客方法が確立できるか」「どのような手段で集客するか」などの課題があります。
近年では、スマートフォンやタブレット端末の普及により、集客方法が多様化し、インターネットを介して集客を行う「オンライン集客」を取り入れる企業が増加しました。
そのような中で、自社の集客に適した方法を見つけるには、集客方法ごとの特性を知ることが大切です。
今回は、オフライン集客とオンライン集客の方法を13選ずつ紹介し、それぞれの集客方法の強みや特性を解説します。
また、集客とはなにか、自社に合う効果的な集客方法を選ぶ際のポイントも解説していますので、参考にしてみてはいかがでしょうか。
目次
集客とは?基本の考え方とマーケティングとの違い
まずは、集客とはどのような行為や業務を示す言葉なのか、基本的な考え方を解説します。また、集客と混同しやすいマーケティングとの違いも、正しく理解しておくことが大切です。
集客は客を集めること
集客とは、顧客を集めるために行うあらゆる行動を指す言葉です。集客にあたるのは、広告や宣伝による企業や商品の認知拡大だけではありません。
例えば、顧客の満足度を向上させて「購入してよかった」「また購入したい」と感じてもらい、リピーターを獲得するのも集客行為にあたります。
集客は、商品の購入者やサービスの利用者を増やすために必要であり、企業の収益に直結する重要な施策です。
関連記事:思わず目を惹くユニークな宣伝方法5選|アイデアを生み出すコツは?
基本的な集客の考え方
どのような方法で集客するか検討する際、「潜在顧客」「見込顧客(顕在顧客)」「新規顧客」「既存顧客」の4つに分類してアプローチ方法を検討します。
潜在顧客を見込顧客に引き上げ、見込顧客を新規顧客へ、新規顧客を既存顧客に育てることが集客の基本の考え方です。
4つに分類したこれらの顧客層はそれぞれにアプローチ方法が異なるため、まずは顧客層ごとの特徴を理解しておかなければなりません。
顧客層ごとの特徴を理解していれば、獲得したい顧客層に合わせて効果的な集客方法を選定できるでしょう。
ここでは、4つの顧客層ごとの特徴と、それぞれの顧客層を獲得する際に必要な集客のポイントを紹介します。
自社の商品やサービスを認知していない「潜在顧客」
潜在顧客とは、自社の商品やサービスを知らず、商品やサービスの存在そのものを認知していない顧客層です。具体的には、顧客が抱える悩みと自社の商品やサービスが結びついていない状態を指します。
例えば「美味しいラーメンが食べたい」と思っている顧客が、自社(ここではラーメン屋)を認知していないケースです。
この場合、どれだけ美味しいラーメンを作り続けていても顧客獲得にはつながりません。集客では、まず自社の商品やサービスを潜在顧客に認知させることが大切です。
「ここは美味しいラーメンを提供している店だ」と、認知してもらえれば顧客が「ラーメンを食べたい」と思ったときに来店につながります。
<潜在顧客のニーズを満たすことが重要>
ただし、顧客によってニーズは異なるため、潜在顧客へのアプローチではニーズを満たせるか、どうかが重要です。
顧客によっては、美味しいラーメンよりも安いラーメンを優先する人もいるでしょう。自社の商品やサービスを認知していても、顧客のニーズを満たせていなければ売上にはつながりません。
そのため、自社が提供している商品やサービスにニーズがある潜在顧客に対して、認知してもらうことが大切です。
購入を迷っている「見込顧客(顕在顧客)」
見込顧客は顕在顧客とも呼ばれ、自社の商品やサービスは認知しているものの、商品を購入や利用していない層を指します。
見込顧客は、自社の商品やサービスに対して興味、関心があるため、購入にいたるまでの導線やリードを意識した集客がポイントです。
見込顧客や顕在顧客を商品購入やサービス利用につなげるには、購買行動を阻害する不安を取り除き、競合との差別化を図りましょう。
<有効なアプローチ方法>
「購入しても使い方がわからないかもしれない」と悩んでいる見込顧客に対して、使い方のレクチャーやサポートサービスがあるのをプッシュするのも効果的です。
また、どのような悩みの解消につながるのか、どのようなニーズを満たせるのか、詳細な情報を提供するのも良いでしょう。
見込顧客や顕在顧客に対しては、セミナーやSNSの活用、DM送付、コンテンツマーケティングなど、情報を発信しやすい集客方法が適しています。
初めて商品を購入した「新規顧客」
新規顧客は、初めて自社商品の購入やサービスを利用した顧客層を指します。新規顧客に対するアプローチで重要なのは、リピーターになってもらうことです。
リピーターが増加すれば、継続的に安定した収益の確保につながります。例えば、新商品の情報が届くように、メルマガ配信やプレスリリースなどを活用するのも良いでしょう。
また、SNSで顧客と交流してコミュニケーションを取り、企業や商品に対するファンを増やすのもリピーター獲得に効果的です。
複数回商品を購入している「既存顧客(優良顧客)」
既存顧客は、すでに企業の商品やサービスを利用している顧客層です。新規顧客も大枠では既存顧客に分類されます。
既存顧客に対する集客やアプローチは、ファンになってもらい、継続して商品購入やサービスの利用を続けてもらうのが目的です。
企業イメージを向上させるためのブランディングや、企業や商品のファンを増やす施策を講じると良いでしょう。
例えば、既存顧客に対してクーポン券の配布やセール情報を発信し、イベントを開催するなどの方法があります。また、SNSや動画(ライブ)配信、を活用して交流を図るのも効果的です。
<ナーチャリングにより中長期的な顧客獲得を実現>
このように、集客では獲得したい顧客層に合わせたアプローチを行います。これは、顧客を自社のファンへと育てるナーチャリング(顧客育成)と呼ばれるものです。
ナーチャリングを通じて短期だけでなく、将来顧客になる可能性がある潜在層を獲得し、中長期的な顧客獲得から企業の収益向上につなげるのが集客の基本的な考え方です。
集客とマーケティングの違い
マーケティングは、新商品の開発や流通ルートの構築、価格設定、サービスの向上など、企業の業務全般を指します。
マーケティングは、商品やサービスを売るためにどうすれば良いか検討する販売戦略です。
一方で集客は、マーケティング活動の一部であり、商品購入者やサービス利用者を増やすために行います。
商品開発や流通ルートの構築など、集客には直接影響しない業務も含まれているのがマーケティングであり、集客とは異なる点です。
集客方法が多様化した背景
集客は、収益に直結するため、どのような企業にも必要な施策です。
実店舗の有無、BtoB(企業向けの商品やサービスを販売する企業)、BtoC(一般消費者向けの商品やサービスを販売する企業)など、企業の業態に応じてさまざまな集客方法を取り入れています。
集客方法の多様化は、インターネット利用者が増加し、オンライン上での集客方法が広まったのも影響の一つです。
ここからは、インターネット利用者数の現状や、インターネットを用いずに行うオフライン集客の今後の必要性を解説します。
インターネット利用者の増加
集客方法が多様化した要因の一つが、インターネット利用者の増加です。とくに、スマートフォンユーザーが増加し、手軽に情報収集できるようになった影響は大きいでしょう。
総務省が行った平成24年度版情報通信白書によると、平成13年度には46%に留まっていたインターネット利用普及率が、平成23年度には79%に到達しました。
また、平成23年度はインターネット利用媒体に、スマートフォンなどのモバイル媒体を利用する割合は16.2%でした。
しかし、情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査(令和4年)では、スマートフォンなどのモバイル媒体をインターネット利用に使用する人の割合は80%を超えています。
(参照:平成23年度 情報通信白書 第2部 情報通信の現況と政策動向|総務省)
(参照:令和3年度 情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書|総務省)
この調査結果から、約10年の間でインターネットが急速に普及し、さらにスマートフォンなどのモバイル媒体で手軽に情報収集できるようになったことがわかります。
この影響で、新聞や広告、テレビCMなどのオフラインの情報源から情報を得ていた消費者が、インターネットでも情報収集できるようになりました。
そのため、多くの企業がインターネット上で集客を行うオンライン集客にも注力するようになり、集客方法が多様化したと考えられます。
40代以上のテレビ視聴者数は多い
インターネット利用率が上がり、オンライン集客に注力する企業が増えました。しかし、オフライン集客も依然として高い効果が期待されています。
総務省が行った令和3年度情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書では、50代以上ではインターネットよりもテレビ視聴時間のほうが長いとの結果が公表されました。
また、40代も平日のテレビ視聴時間はインターネット利用時間よりも長く、依然として40代以上のテレビ視聴者数は多いことがわかります。
(参照:令和3年度 情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書|総務省)
テレビ視聴者が多ければ、テレビCMなどのオフライン集客も効果的です。
40代以上を集客したい場面では、オンライン集客よりもオフライン集客の方が高い集客効果が得られる可能性があります。
そのため、集客したいターゲット層に応じて、オンライン集客とオフライン集客をうまく使い分けることが大切です。
【オフライン】集客方法13選
集客方法は多岐にわたるため、方法ごとの特性を理解して集客に活用することが大切です。
ここからは、インターネットを介さずに行うオフラインでの集客方法13選と、それぞれの強みや特徴を解説します。
テレビCM
テレビCMは、テレビ番組の途中に放送される数十秒程度の動画広告です。番組の視聴者に広くアプローチできるメリットがあります。
テレビCMの放送費用は、制作費を含めて15秒のCMを1回放送するには15万円~150万円程度必要です。
とくに、東京キー局かつ視聴率の高いゴールデンタイム(19~22時頃)になると高額になる傾向にあります。
また、テレビCMは複数回放送するケースも多く、さらに有名タレントをCMに起用すると数千万円単位の契約費用が発生します。
費用負担が大きい集客方法ではあるものの、40代以上のターゲット層や、特定の番組の視聴者に対してアプローチしたい場面で効果的な集客方法です。
テレビCMは、潜在顧客に認知してもらう、既存顧客に新商品の情報を提供する、など幅広いターゲットの集客に活用できるでしょう。
チラシのポスティング
チラシのポスティングも、オフライン集客方法の一つです。郵便ポストにチラシを直接ポスティングできるため、実店舗の近隣住人に対するアプローチなどに適しています。
また、家族層をターゲットに、集合住宅などでポスティングを行えば、効率良く配布枚数を伸ばせるのも特徴です。
しかし、チラシの配布には労力がかかります。また、集客できる顧客の数やエリアが限定されるなどのデメリットもあるため、ターゲットに応じて活用しましょう。
集客できるエリアは限定されるものの、潜在顧客から既存顧客まで幅広い顧客層にアプローチできる集客方法です。
DM(ダイレクトメール)送付
DM送付は、オフライン集客の中でも既存顧客に対するアプローチに適した集客方法です。
DMを送付するには顧客の住所や名前などの個人情報が必要になるため、潜在顧客を集客する手段には適していません。
郵送で配布でき、ポスティングのようにエリアを限定せず集客できる強みがあります。
一方で、未開封のまま処分されることも多いため、顧客の名前の挿入や、セール・新商品の優先的な情報提供など、特別感を演出して開封してもらう工夫が必要です。
新聞・雑誌などへの広告掲載
新聞や雑誌の広告欄に広告を掲載するのは、特定の新聞や雑誌の読者に直接アプローチできる集客方法です。
例えば、ファッション誌であればアパレル関連商品、旅行誌であれば旅館や観光関連に興味をもつ顧客層を効果的に集客できます。
また、新聞を情報源にしているシニア層をターゲットに新聞広告を掲載するのも良いでしょう。
新聞や雑誌などへの広告掲載は、潜在顧客から既存顧客にいたるまで幅広い顧客層にアプローチできます。
しかし、特定の顧客層に対する集客効果は高いものの、幅広い顧客層に認知してもらいたい場面には適していません。
折込チラシ
折込チラシは、新聞などに折り込まれているチラシです。新聞の広告欄に広告を掲載するよりも、大きな紙面で企業や商品、サービスの情報をアピールできるメリットがあります。
新聞が配達されている特定のエリアに対する集客力も高いため、潜在顧客へのアプローチに効果的な集客方法です。
ただし、新聞広告は新聞購読者に幅広く打ち出すものであり、年代や性別などのターゲット層を絞りにくい点に注意しなければなりません。
テレアポ
テレアポは、チラシや広告とは異なり、直接顧客に電話をかける集客方法です。
新規顧客に直接アプローチできるほか、購入後のアフターフォロー(使い方のレクチャー、不便な点はないか確認する、など)を通じて、新規顧客や既存顧客のナーチャリングにも活用できます。
顧客と直接やり取りできるため、商品やサービスのニーズをリサーチできるのもテレアポの特徴です。
テレアポを行う担当者のヒアリング能力やトークスキルが必要です。社員育成に時間がかかるため、外注する選択肢もあります。
ただし、登録していない番号からの着信を拒否設定にしている人も多く、必ずしも電話に出て話を聞いてもらえるとは限りません。
また、電話番号などの顧客データを収集し、蓄積しなければならないため、潜在顧客へのアプローチは難しいでしょう。
飛び込み営業
飛び込み営業は、BtoB向けの商品やサービスを提供している企業に効果的な集客方法です。また、BtoC向けであれば個人宅に営業をかける方法もあります。
飛び込み営業は、事前連絡を取らずに営業活動を行う点が特徴です。潜在顧客を増やす、新規顧客を獲得する、などの集客効果が期待できます。
しかし、事前にアポイントを取っていないため、話を聞いてもらえないケースも少なくありません。飛び込み営業は、初回で成約にいたるケースは少ない傾向にあります。
そのため、まずは最初から営業トークに入るのではなく、挨拶まわりや名刺交換などから顧客との信頼関係を構築しましょう。
そして、コミュニケーションの中で困りごとはないかなど、少しずつ商品やサービスのニーズを引き出して自社製品の提案につなげることが大切です。
展示会などのイベント開催
展示会などの顧客参加型イベントの開催は、とくにBtoB向けの商品やサービスを提供している企業におすすめの集客方法です。
商品やサービスに実際に触れてもらいながら、使用方法やメリットを顧客に直接PRできるメリットがあります。
その場で成約にいたらない場合でも、名刺交換を通じて企業データを収集し、テレアポなどのほかの集客方法につなげられるのも特徴です。
また、BtoC向けの企業でも、イベント開催を通じて直接顧客とコミュニケーションが取れる場として活用できます。
例えば、招待状を出して既存顧客限定のシークレットセールを開催するなど、既存顧客を優良顧客に引き上げる際にも効果的です。
ただし、イベントを開催するには場所や予算、人員の確保などを行わなければなりません。そのため、イベント開催で集客する場合、時間や費用などのコスト負担が大きい点に注意が必要です。
関連記事:面白い集客イベントの事例10選│人が集まるネタの仕掛け方
無料セミナーの開催
無料セミナーも、BtoB向けの商品やサービスを提供している企業の集客に効果的な方法です。
とくに、顧客が抱える悩みなどのニーズと商品やサービスが結びついていない、潜在顧客に対するアプローチに適しています。
例えば「人的ミスが原因で発生するリスクを抑止したい」と考えている顧客に対して「自社のサービスを導入して〇〇機能を活用すれば解消につながる」などと解説すると良いでしょう。
無料セミナーを通じて顧客ニーズと商品やサービスを結び付ければ、購買意欲を高められます。
しかし、セミナー参加者を募るためには、セミナーへの集客が必要です。また、イベント開催と同様に、費用や時間、人員確保などの負担がある点に注意して開催しましょう。
街頭でのチラシ配布・ティッシュ配り
街頭でチラシ配布やティッシュ配りを行うのも、オフライン集客方法の一つです。チラシのポスティングと同様に、特定のエリアに絞って集客したい場合に適しています。
チラシ配布やティッシュ配りは、ポスティングする必要がないのも特徴です。直接手渡しするため、エリアだけでなく、年齢や性別などでターゲットを絞って配布できるメリットもあります。
しかし、すべての人が受け取ってくれるとは限りません。チラシにクーポン券をつける、ティッシュやサンプルを配布するなど、受け取ってもらえる工夫を講じることが大切です。
看板設置
看板設置は、オフライン集客の中でも広告掲載に近い方法です。店舗の前に看板を設置する以外にも、駅やビルなど看板を有料で設置依頼できる場所もあります。
看板設置は、とくに潜在顧客の集客に効果的な集客方法です。人通りの多い場所に設置すれば、多くの人の目に留まるため、幅広い層に対する集客効果が得られるでしょう。
一方で、看板設置は場所によって高額な設置費用がかかることも少なくありません。
また、ターゲットを絞って集客するのも難しい傾向にあるため、集客効果が見込めるか検討した上で設置の可否や設置場所を決定しましょう。
プレスリリース
プレスリリースは、企業が新商品や新サービスの情報を文書化し、報道機関を通じて世間に発表する広報手段です。
一般的な広告は、企業が文面や紙面を作成しますが、プレスリリースでは報道機関が記事化するため、客観的な第三者目線で顧客に情報が伝わるメリットがあります。
紙面のプレスリリースだけでなく、ポータルサイトやニュースサイトなどのオンラインで発表されるものがあるのも特徴です。
潜在顧客、既存顧客ともに幅広く集客できる方法ですが、必ずしも高い集客効果が得られるとは限りません。
報道機関に取り上げてもらえないケースもあるため、ほかの集客方法と組み合わせて活用すると良いでしょう。
インフルエンサーの起用
インフルエンサーを起用して、商品やサービスを宣伝してもらうのもオフライン集客方法の一つです。
インフルエンサーとは、影響力や発信力をもつ著名人のことで、芸能人やユーチューバー、インスタグラマーなどが挙げられます。
インフルエンサーに商品やサービスを紹介してもらうのは、潜在顧客へのアプローチに効果的です。
ただし、芸能人などの知名度が高いインフルエンサーを広告塔に起用するには、高額な費用がかかります。
「プロゲーマーにPC関連商品を紹介してもらう」「ラーメン業界で有名なインスタグラマーに自分のラーメン店を紹介してもらう」など、特定のファン層をもつインフルエンサーを起用するのも良いでしょう。
【オンライン(Web)】集客方法13選
オンライン集客は、スマートフォンを利用している割合が高い、10代~30代の若い世代へのアプローチに効果的です。
オフライン集客と同様に、潜在顧客、既存顧客などのターゲット層に合わせて、オンライン集客も活用しましょう。
SNSの活用
Instagram、X(旧Twitter)などのSNSを活用して、企業や商品、サービスの情報を発信するのもオンライン集客方法の一つです。
SNSによっては、商品画像やショート動画(10秒程度の短い動画)なども投稿できます。
SNSを活用するメリットは、SNSのコメント機能を利用し、直接顧客とコミュニケーションを図れる点です。
幅広く企業の認知度を高めて潜在顧客を増やす、既存顧客を優良顧客に育成する、など幅広いターゲット層へのアプローチに活用できます。
SNSを活用した集客方法は、以下のページでも詳しく紹介しています。
<SNS集客が学べる記事> ・SNS集客7つのコツと成功事例!口コミを生み出すポイントも解説 ・SNSマーケティングの知識をつける3つの勉強法と学習ポイント <各SNSが学べる記事> ・X(旧Twitter)集客・7つのコツ!一瞬のバズより成約が継続する運用方法 ・インスタ集客の6つのコツ│メリットや企業の事例も紹介 ・LINE公式アカウント集客の方法・コツ│役立つ機能や成功事例も紹介 |
SEO対策・コンテンツマーケティング・オウンドメディア運用
SEO(検索エンジン最適化)対策やコンテンツマーケティング、オウンドメディアの運用は、検索からの流入を狙うオンライン集客方法です。
Googleなどの検索エンジンで顧客が特定のKWを検索した際に、コラムなどのコンテンツを表示させ、認知拡大や商品購入につなげます。
コンテンツマーケティングの活用事例
例えば、フォーマルを扱うアパレル関連企業がコンテンツマーケティングを行う場合、フォーマル服のニーズがある顧客にアプローチできるコンテンツを提供すると効果的です。
フォーマル服を探している顧客が「結婚式 服装」「冠婚葬祭 礼服」などと、関連KWで検索した際にヒットするコンテンツを作成すると良いでしょう。
コンテンツでは、服装のマナーやコーディネート例を紹介するとともに自社商品の提案を行い、検索から流入した顧客の商品購入につなげます。
検索ユーザーの悩みや不安の解消、ニーズを満たすコンテンツを提供しながら、自社商品の認知も並行できる集客方法です。
良質なコンテンツで集客効果がでるには時間がかかる
SEO対策やコンテンツマーケティングは、潜在顧客を獲得する、既存顧客を優良顧客へ育成するなど、ターゲット層を絞ったアプローチができる強みがあります。
一方で、検索からの流入を増やすには、流入経路となる良質なコンテンツを増やし、顧客の目に留まりやすいように上位表示されるコンテンツを作成しなければなりません。
そのため、SEO対策などの検索流入を狙う集客方法は、コンテンツ数が増えるまで集客効果が伸び悩む傾向にあります。
MEO対策
オンライン集客方法の一つ、MEO対策とはマップエンジン最適化の略称で、Googleマップの検索結果に自社情報を上位表示させる施策です。
Googleマップには、現在地や検索した地域周辺の情報が表示されるため、とくに実店舗をもつ企業の集客に適しています。
MEO対策は、飲食店や美容サロン、宿泊施設など、地名+業種のキーワード検索に該当する幅広い企業で取り入れられている集客方法です。
潜在顧客の流入につながるうえに、来店する見込みが高い顧客へアプローチできるため、MEO対策は収益に直結しやすい傾向にあります。
ただし、MEO対策ではGoogleマップと店舗情報を連動表示させることから、実店舗をもたない業種には不向きな集客方法です。
公式サイト・コーポレートサイトの作成
公式サイトやコーポレートサイトをもっている企業は多くあります。
とくに、デザインや操作性、キャッチコピー、企業ロゴなど、企業の魅力を発信できるようにブラッシュアップし、集客につなげるのが公式サイトやコーポレートサイトの運用です。
公式サイトやコーポレートサイトは、SNSやリスティング広告などで集めた顧客の誘導先であり、企業イメージをも左右します。
企業によっては、公式サイト内にコンテンツページを設け、コンテンツマーケティングと組み合わせて運用しているケースも少なくありません。
潜在顧客への認知拡大や、既存顧客へのアプローチのほか、企業イメージの確立(ブランディング)にも効果的な施策です。
リスティング広告・ディスプレイ広告など
リスティング広告やディスプレイ広告は、キーワード検索を行った際やWebサイト内に表示される広告からの流入を狙う集客方法です。
リスティング広告は検索したキーワードに、ディスプレイ広告はWebサイトの内容に関連する広告が表示されます。
顧客の興味関心が高い広告が表示されるため、潜在顧客へのアプローチによる新規顧客の獲得に効果的です。
ただし、広告を掲載し続けるには、広告費を継続して支出しなければならない点に注意しましょう。
動画投稿サイトの活用
YouTubeなどの動画投稿サイトを活用し、集客する方法もあります。動画投稿サイトの強みは、動画で企業や商品、サービスの紹介ができるため、短時間で多くの情報を顧客に提供できる点です。
また、商品の使い方や活用アイデアなど有益な情報を継続して発信すれば、ファン(優良顧客)を獲得できるメリットもあります。
ただし、動画撮影や編集機材、撮影・編集の技術や知識も必要になるため、業務負担や集客にかかるコスト増を許容できるか検討することが大切です。
Googleビジネスプロフィール・Googleショッピングの活用
Googleビジネスプロフィール(旧Googleマイビジネス)は、登録するとGoogleマップやGoogleの検索結果に企業情報が表示されるものです。
また、Googleショッピングでは商品情報を登録しておけば、Googleの検索結果から直接ECサイトへ誘導できます。
Googleが提供しているサービスのため、どちらも無料で利用できることや、ニーズの高い検索ユーザー(潜在顧客)に直接訴求できる点がメリットです。
一方で、有料の広告枠が優先表示されて無料枠の掲載順が下がってしまう、商品を一つずつ登録する手間がかかる、などの注意点があります。
メルマガ配信
メルマガ配信は、オフライン集客のDM送付に近い集客方法です。顧客情報のうち、住所ではなくメールアドレスを活用する点が異なります。
メルマガ配信は、登録している顧客に対して一斉に情報発信できるため、DM送付のような手間やコストがかかりません。
また、新商品の先行発表やセール、イベント開催など、有益な情報を発信し、既存顧客を優良顧客へ育てられるメリットもあります。
一方で、メルマガ配信に登録してもらうための集客も別途必要です。そのため、メルマガ登録者が増えるまでの時間や、集客にかける業務負担が増加することを念頭に置いて活用しましょう。
ウェビナーなどのオンラインイベントの開催
ウェビナーなどのイベント開催をオンライン上で行えば、オフラインイベントのように会場の準備手配を行わずに集客できます。
オンラインイベントは、オンライン会議ツールや配信サービスを活用して生配信を行うなど、場所を限定せず遠方の顧客にアプローチできるのも特徴です。
潜在顧客を新規顧客へ誘導するのはもちろん、既存顧客のナーチャリングにも活用できます。
ただし、直接会って参加者の反応を把握できないため、イベント参加者数の調整など、工夫を講じなければなりません。
また、主催者からの一方的な発信になっていると、参加者が飽きる可能性があります。参加型のプログラムを準備する、コメントにレスポンスするなど、参加者とのコミュニケーションも積極的に行いましょう。
プレスリリース
プレスリリースは、オフラインだけでなくオンラインでも発表できます。
自社サイトに掲載するなど、特定の報道機関に対してだけでなく、一般の顧客の目に留まる形で広く公開できる点がオンラインでプレスリリースを行うメリットです。
一方で、報道機関は数多くの情報からニュース素材として取り上げるものをピックアップしているため、より注目度の高い大手企業に自社の発表が埋もれる可能性があります。
報道しやすいように画像や映像などの添付資料を提供するなど、取り上げてもらえるよう工夫を講じることが大切です。
インフルエンサーの起用
オンライン集客は、インフルエンサーの起用でさらに情報の拡散力が増し、集客効果が高まる可能性があります。
例えば、SNSでインフルエンサーに商品紹介してもらう、コラボ商品の開発過程を動画で発信する、広告に起用するなどの方法です。
ただし、起用するインフルエンサーによっては、高額な契約費用が発生します。そのため、インフルエンサーを起用する場合は、集客にかけられる予算を念頭に置いて依頼先を検討しましょう。
ECサイトへの出店
商品販売を手掛ける企業であれば、ECサイトへ出店し、顧客がオンライン上で商品を購入できるようにするのも手段の一つです。
ECサイトとは、インターネット上で商品の情報や写真を確認し、購入できるWebサイトを指します。
企業で独自にECサイトを構築する方法以外には、ECサイトが複数集まっているECモールに登録する方法もあります。
ECモールは、インターネット上にあるショッピングモールや商店街のようなイメージのものです。
大型のECモールは集客力が高いため、出店すると収益につながりやすいメリットはあるものの、出店費用が必要になる点に注意しましょう。
ポータルサイトへの登録
ポータルサイトへの登録は、自社情報がより多くの人の目に触れる機会を増やせる方法です。ポータルサイトとは、Webサイトの玄関となるページのことを指します。
例えば、専門型のポータルサイトであれば、飲食、不動産、美容など、特定の業種に絞って情報を取得できるWebページです。
また、ニュースやエンタメ、天気、占いなど、幅広い情報が掲載されている総合型のポータルサイトもあります。
専門型のポータルサイトによっては、直接顧客からの予約や注文が入る仕組みが構築されている場合もあるため、潜在顧客へのアプローチに効果的です。
ただし、ポータルサイトには競合企業が多くいるため、集客効果を高めるには定期的にコンテンツの更新を行うなど、情報発信を継続し続けなければなりません。
また、ポータルサイトに自社情報を掲載している間は費用も発生し続けるため、集客方法をポータルサイトのみに依存しないよう分散させる工夫も必要です。
集客を成功させるには?
集客方法は、企業の業種や状況、アプローチしたい顧客層など、さまざまな要因で選択肢が変化します。
数多くある集客方法の中から、自社に必要な集客方法を選択するには、まず集客目的やゴールを決定することが大切です。
そして、どのような顧客層に対してアプローチしたいのか、ターゲットを明確化しましょう。また、どのような経路を経てターゲットを誘導したいのか、導線を一貫させることも欠かせません。
例えば「オウンドメディアを経由して資料請求、テレアポから成約」「チラシ配布のQRコードから公式サイトへ誘導、商品購入」など、経路を具体的にイメージすると良いでしょう。
その上で、実施した集客方法の効果測定を行います。投じた費用に見合う集客効果は得られたか、なにが原因で集客できていないのか分析し、集客方法の改善につなげることが大切です。
集客方法の選び方とポイント
獲得したい顧客層によって、集客するためのアプローチ方法は大きく異なります。
潜在顧客を獲得したい場合:認知拡大
潜在顧客へのアプローチは、自社の商品を知ってもらうために広告掲載する、テレビCMを流すなど、認知につながる集客方法を検討することが大切です。
また、インフルエンサーの起用など影響力の高い発信方法を検討し、見込み顧客に引き上げましょう。
見込顧客を新規顧客にしたい場合:営業活動
見込顧客を新規顧客に引き上げるには、企業の商品やサービスの情報をより詳細に理解してもらう営業活動が重要です。また、顧客のニーズを満たせること、顧客の悩み解消につながることをアピールしましょう。
新規顧客を既存顧客にしたい場合:ナーチャリング
新規顧客を既存顧客にするには、顧客に企業や商品への愛着をもってもらうなど、ナーチャリングにつながる施策を実施しましょう。積極的にコミュニケーションを取り、クーポンの配布や新商品情報を最優先で届けるなど、顧客に喜んでもらうことが大切です。
既存顧客を維持・定着させたい場合:リテンションマーケティング
既存顧客を維持・定着させるには、リテンションマーケティングが効果的です。
リテンションマーケティングとは、顧客を維持させるための施策を指します。商品購入時に、ポイントやクーポンを付与するのもリテンションマーケティングの例です。
メルマガを通じた継続購入特典の付与や、既存顧客向けのイベントを開催するなど、顧客が商品購入やサービス利用し続けたくなる施策を講じると良いでしょう。
【成功事例】集客に成功した企業の施策例
ここからは、集客に成功している企業が実際に行った施策の例を紹介します。
Jill&Lovers
ネイルサロンのJill&Loversでは、SNSの活用に力を入れ、集客につなげています。
Instagramでは、シンプルなものからアーティスティックなものまで、幅広いネイルデザインを紹介しているのも特徴です。
全体的に施術例で統一されている中で、この投稿ではニュアンスネイルのデザインイメージが紹介されています。
さまざまなネイルパーツへの対応や、3Dアートネイル、ニュアンスデザインに対応できることが一目でわかる投稿です。
技術力の高さをアピールするとともに「シンプルなネイルが良い」「スカルプで伸ばしたい」など、さまざまな顧客ニーズに対応できることを写真で訴求しています。
御素麺屋(おそうめんや)
和菓子や洋菓子の製造、販売を行っている御素麺屋では、公式サイトやSNSの運用、オンラインイベントを活用して集客につなげています。
公式サイトでは、商品の紹介や店頭予約・配送注文の受付、冠婚葬祭で使用する和菓子のコラムなどを掲載しており、集客導線が明確化されているのも特徴です。
おはようございます。
— 御素麺屋(おそうめんや) (@osoumenya) November 9, 2022
本日の福井市は晴れです。
🍁街路樹も紅葉してきましたね。
クリスマスに向けての仕込みも始まってます。🎄#和のクリスマス #和菓子
#企業公式が毎朝地元の天気を言い合う pic.twitter.com/LZ78OMjcJd
公式X(旧Twitter)アカウントのこちらの投稿では、実際に商品の和菓子を作っている様子がショート動画で投稿されています。職人の丁寧な仕事ぶりと、色鮮やかな和菓子が目を惹く投稿です。
また、御素麵屋では、和菓子職人やパティシエの指導を受けながらお菓子作りに挑戦できるオンラインワークショップを開催し、顧客とのコミュニケーションも積極的に行っています。
フランチャイズへの加盟も集客に効果的
さまざまな集客方法を取り入れても、うまく集客できない場合はフランチャイズへの加盟がおすすめです。
フランチャイズ企業によっては、本部がCMや広告を打ち出し、積極的にSNSを運用しているケースも多く、本部の集客力を活用できるメリットがあります。
フランチャイズに加盟するメリット・デメリットや、フランチャイズビジネスを成功させるポイントは、以下のページでも詳しく解説しています。
関連記事:フランチャイズのメリット・デメリット│FC業界のプロが解説
まとめ
集客方法は、スマートフォンの普及で多様化しているものの、ターゲット層に合わせたアプローチを意識すれば、自社に今必要な施策を選定できます。
まずは、どのような顧客層にアプローチしたいのか明確にし、短期的な顧客増だけでなく、中長期的目線で将来の顧客獲得につなげましょう。
また、集客方法に悩んだときは、フランチャイズに加盟してフランチャイズ本部の支援を受けるのもおすすめです。
フランチャイズに関する最新情報は、メルマガや公式LINEでも随時発信しています。フランチャイズはもちろん、事業経営やビジネスに関する情報収集に、ぜひご活用ください。
著者情報
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