儲かるクレープ屋さんの開業方法|移動販売・店舗型の資金・必要なもの

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儲かるクレープ屋さんの開業方法|移動販売・店舗型の資金・必要なもの

更新日更新日:2023.9.19

公開日投稿日:2022.9.16

儲かるクレープ屋の開業方法!移動販売・店舗型の資金や必要なものを解説

お祭りやイベントなどで多くの出店が並ぶ中、不動の人気を集めるのがクレープ屋です。つい甘い匂いに誘われてクレープを購入したくなる女性や若者は、地域や時代を問わず数多くいます。

こういった需要の高さから、クレープ屋はビジネスとしても高い注目を集めています。クレープは、小麦粉が主な材料のため原価率が低く、儲かりやすい商品です。また、開業資金も300~700万で、飲食業界の中ではコストを抑えられる業態のため、参入しやすいビジネスの1つです。

しかし、初めてクレープ屋を開業するとなると、

「店舗型とキッチンカーどちらで始めたらいいかわからない」
「調理師免許や、ほかに特別な資格って必要なの?」
「実際にどれくらい儲かるのか。きちんと生計を立てられるのか」

など疑問はたくさん出てくるものです。

本記事では、クレープ屋の開業方法をわかりやすく解説します。必要な資格や開業資金。設備などを、店舗型・キッチンカーの営業形態にわけて紹介します。開業資金がなくてお困りの方でも、リースの利用や助成制度の活用など、開業を後押ししてくれる手段もお伝えします。

クレープ屋を開業できても、それで完結ではありません。開業はあくまでもスタートです。クレープ屋を成功させるポイントも紹介しますので、クレープ屋での開業をお考えの方は、ぜひ最後までお読みください。

目次

クレープ屋の開業が注目される理由

さまざまな飲食店の中でも、クレープ屋の開業が注目されるのは理由があります。

たとえば、時間帯をとわず、消費者が気軽に購入できる商品であることや、シュークリームやドーナツのように定番スイーツとして人気を確立していることから、安定した売上が期待できる点が挙げられます。

ここでは、大きな設備が不要で気軽に始められる点に注目して、開業に人気の理由を詳しく解説します。

原価率が低い(20%〜25%)

クレープは、原価率が低い商材です。クレープの製造に必要な材料は次のとおりです。

  • 小麦粉
  • ホイップクリーム
  • チョコレートシロップ
  • バナナなどの果物
  • 牛乳
  • バター
  • 砂糖
  • 包装紙

このなかで、仕入れの値段が高いのは、果物やホイップクリーム・チョコレートシロップです。

クレープの価格設定にもよりますが、原価率は20%〜25%の範囲が一般的です。たとえば、500円でクレープを販売した場合、100円~125円ほどが原価にかけられます。

このほかにも、光熱水費や人件費・店舗の賃料などの経費が原価率に含まれます。

一般的な飲食店では、30%前後が商品の原価率の目安なので、ほかの業態にくらべると、クレープ屋の原価率は低めです。原価率を抑えられることで、利益を上げやすくなります。

初期費用を抑えられる (300万円〜開業可能)

飲食店の開業で、多くの経営者が悩む問題の1つが、初期費用です。一般的に飲食店を開くには、数百万円以上のコストがかかります。内装や設備にこだわると、一千万円を超えることも珍しくありません。

しかし、クレープ屋は規模を最小限に抑えれば、300万円ほどから開業できます。詳しい開業資金は、「クレープ屋の開業に必要な資金の目安」で後述しているのでご覧ください。

店舗型・キッチンカーいずれのクレープ屋でも初期費用は抑えられる

クレープ屋には、店舗型とキッチンカ―(移動販売)の経営形態がありますが、いずれも大規模な設備投資は不要です。

テイクアウト中心の販売方法にすれば、ほかの飲食店のように店舗内に飲食スペースは必要ありません。また小規模な厨房設備があれば開業できます。

冷蔵庫やクレープ焼き器と呼ばれる鉄板などの設備は大がかりなものでなくてよいので、初期費用を抑えられるでしょう。

店舗型では、初期費用がかかることもある

ただし、カフェのような店舗形態でクレープの販売を希望される場合は、コーヒーマシーンなどの設備やイートインできるスペース、テーブル・チェアなどを調達しなければなりません。

その分、初期費用もかかります。

それでもコストをかけずに開業したいなら、コーヒースタンドという選択肢もあります。コーヒースタンドとは、質の高いコーヒーを提供するテイクアウト専門店のことです。

コーヒースタンドのスイーツ商品として、クレープを提供することで希望を叶えられます。

クレープ屋を開業する4つのメリット

クレープ屋を開業する4つのメリット

クレープ屋を開業するメリットは、4つあります。

  1. 調理工程が簡単
  2. メニューをアレンジしやすい
  3. イベントへの出店に対応できる
  4. 家庭で再現することが難しいため、顧客の購買意欲が高い

クレープは、調理工程が簡単です。複雑な調理を必要としないため、未経験者でも練習すれば開業できます。アレンジメニューも豊富です。

  • クリームやフルーツを包んだベーシッククレープ
  • アイスクレープ
  • ケーキクレープ
  • ブリュレ(プリン)クレープ
  • スイートポテトクレープ
  • ツナマヨ・BLTなどの惣菜クレープ

例えば、夏は冷たいアイスクレープのラインナップを充実させ、冬は温かいスイートポテトクレープを期間限定で提供するのも良いでしょう。

地域の祭りや音楽フェスなどイベント出店での需要も見込めます。

クレープの薄い生地は家庭で簡単に再現できません。「せっかくなら普段食べられないスイーツが食べたい」と感じる顧客もいるでしょう。

顧客の購買意欲が高いのもクレープ屋を開業するメリットです。

クレープ屋を開業するデメリットと対策

クレープ屋を開業するデメリットと対策

飲食店の開業で、人気の高いクレープ屋ですが、良い点ばかりでなくデメリットもあります。

初めてクレープ屋を開業する方が、どのような点に注意すればよいのかをご紹介していきます。

季節や時間によって売上に差が出る

飲食店は、季節や時間によって売上に差が出ます。クレープ屋では、以下のタイミングでは売上に大きく影響があります。

・真夏の暑い時間

・ランチタイム

夏は、クレープよりもアイスクリームなどの冷たいものが好まれます。季節に関係なくランチタイム前後にはお弁当や惣菜の需要が高いので、スイーツであるクレープの売上は落ちやすくなります。

出店する時期や時間帯によって、売上が左右されることを理解して、売れやすいタイミングを見計らった営業の工夫が求められます。

最近では、おうち時間を楽しみたい層を狙って、夜スイーツとしてクレープを提案する、夜間営業に力を入れたお店もあるようです。

ターゲットは若い世代や女性に限られる

クレープは、子どもや家族連れの若い世代や学生・女性から人気が高い商品です。

出店場所や提供する商品によりますが、男性や高齢者などの客層には、アプローチが簡単ではない商品であることを念頭に置いて対策を練っておきましょう。

女性客にアプローチするには具材・生地感にこだわる

たとえば、近年需要が増えつつあるデリバリー・出前に対応する、具材や生地にこだわるなどで、積極的にターゲット層を取り込んでいくことができます。

とくに、女性にはトロッとした食感が支持されやすいので、カスタードクリームやホイップクリームなどに、こだわるのも良いかもしれません。

男性客には食べごたえのあるクレープで勝負

また、男性にも根強いスイーツファンは存在しています。ある調査では、20~30代の若い世代の男性は、スイーツを日常的に食べる習慣があることがわかっています。

しかし、スイーツの購入先は、専門店よりもコンビニエンスやスーパーマーケットが一般的であるため、男性でも購入しやすい工夫が必要です。

具体的には、ボリューム感のあるクレープを販売する、学校・仕事帰りに購入しやすい時間帯に出店する、などが挙げられます。

売上を安定させるための対策

クレープ屋を開業するデメリットと対策を挙げましたが、売上を安定させるため、事前にできる対策を、ほかにも紹介します。

季節や時間によって売上に差が出るのであれば、夏場はアイスクリームや冷たいもののトッピングメニューを充実させたり、ライチタイムには惣菜メニューを提供したりするものよいでしょう。

また、若い世代や女性をターゲットに、積極的に訴求していく必要があります。

たとえばキッチンカ―であれば、人の集まるイベント会場やショッピングセンターの商業施設・公園などの公共スペース界隈の出店が狙い目です。

出店する地域を十分リサーチをして、どの場所にお客様が集まりやすいか事前に調べておきましょう。

クレープ屋の開業に必要な資格

クレープ屋の開業に必要な資格

クレープ屋に限らず、飲食店を開業する際には取得しておかなければいけない資格や許可があります。

必要な資格を取得し営業許可を得るために、想定以上の時間がかかることもあるでしょう。

開業予定日に間に合わず延期することがないように、余裕を持って申請しておくようにしましょう。

食品衛生責任者

2018年に食品衛生法が改正され、食品を扱うすべての事業者に対してHACCP*による衛生管理が義務化されました。

HACCPとは

食品等事業者自らが食中毒菌汚染や異物混入等の危害要因(ハザード)を把握した上で、原材料の入荷から製品の出荷に至る全工程の中で、それらの危害要因を除去又は低減させるために特に重要な工程を管理し、製品の安全性を確保しようとする衛生管理の手法です。

引用:HACCP(ハサップ)|厚生労働省

すべての飲食店でも、HACCPによる衛生管理を行う食品衛生責任者資格の取得が必要となりました。

この資格は、都道府県が定める講習会を受講することで取得できます。資格を取得するのは難しくないので、早めに受講の申し込みをして取得しましょう。

なお、栄養士の資格や調理師免許は必ずしも必要ではありません。

参考:食品衛生責任者について│一般社団法人東京都食品衛生協会

保健所の営業許可

クレープ屋をはじめるために必要な営業許可には、以下のとおりです。

店舗型飲食店営業許可
移動販売飲食店営業(自動車)
あらかじめ梱包された食品を販売食料品等販売業(自動車)

このほか、地域のお祭りなどで、不特定多数を対象として営業する場合は、臨時営業の許可申請や臨時出店の届出が必須です。

いずれにしても、営業所を所管する保健所の食品衛生担当に「事前相談」が欠かせません。許可まで時間がかかる場合があるので、早めに相談しましょう。

営業許可・届出の概要|「食品衛生の窓」東京都福祉保健局

自動車での営業|「食品衛生の窓」東京都福祉保健局

クレープ屋の開業に必要な設備

クレープ屋の開業に必要な設備

クレープ屋の開業に必要な資格や許可が得られたら、設備についても押さえておきましょう。

必要な設備は次のとおりです。

  1. クレープ焼き器
  2. 冷蔵庫やトンボなどの備品・消耗品
  3. レジや決済サービス
  4. 実店舗orキッチンカ―

それぞれご説明します。

1.クレープ焼き器

クレープ焼き器とは、クレープを焼く専用の鉄板のことです。

クレープ焼き器を選ぶポイントには、鉄板の厚さや大きさ・電気式とガス式があります。それぞれメリットとデメリットがあるので、自分に合った方を選びましょう。

電気式とガス式の比較をすると次のとおりです。

メリットデメリットこんな人におすすめ
電気式・温度管理が容易
・熱気が少ない
・価格が高い
・温度が下がりやすい
・クレープを焼くのになれていない初心者
・コンパクトなキッチンカーの場合(熱気がこもりにくい)
ガス式・火力が強い
・価格が安い
・熱気が高くなる
・温度管理に慣れが必要
・クレープを焼くのに慣れている経験者
・費用を抑えたい場合

2.冷蔵庫やトンボなどの備品・消耗品

クレープ焼き器以外に調理に必要なものとしては、冷蔵庫やトンボ・スパチュラ・おたま・クレープスタンドなどがあります。

あまり聞き慣れない調理用具もありますが、それぞれの用途は次のとおりです。

トンボ・クレープを伸ばすもの
・クレープ焼き器のサイズに合ったものを選ぶ
スパチュラ・クレープを返す
・ヘラさまざまな形状のものがある
クレープスタンド・できたクレープを載せるもの
・代用品あり

3.レジや決済サービス

クレープ屋に訪れるお客様は、電子決済を日頃から使い慣れている若い方や、ポイントを賢く貯めたい女性が多いので、電子マネーやバーコードなどのキャッシュレス決済が好まれます。

お店としても現金を金庫などで管理して常にお釣りを用意する手間が省けるので、積極的に導入しましょう。

また、電子決済サービスと連動したレジもあると便利です。タブレットを利用した安価なシステムもあるので、ぜひ検討しましょう。

4.店舗型orキッチンカ―

クレープ屋の営業形態は、店舗型かキッチンカーの2種類です。

店舗は調理スペースのみ必要なので、物件に大きなスペースは要りません。立地条件が良く、賃料が安価な物件を探すようにしましょう。立地条件が良いとは、ターゲットとなる層の集客が見込める場所を意味します。

なお、移動店舗のためのキッチンカーは、軽バンなどの車を改造したものです。新車を改造する場合と、既製のキッチンカーをリースやレンタルする場合があります。

こだわりを反映させたいなら前者、初期費用を抑えたいなら後者をおすすめます。営業スタイルにあったキッチンカーを選びましょう。

関連記事:キッチンカーの開業!儲かるメニュー・出店場所は?移動販売で儲けるコツ

クレープ屋の開業に必要な資金の目安

クレープ屋の開業に必要な資金の目安

クレープ屋を開業するために必要な資金は約300万〜700万円です。詳細は店舗型とキッチンカーで違いがあります。

いずれの場合も大規模な厨房設備をそろえる必要はありません。ここでは、店舗型とキッチンカーで開業するための資金の目安と内訳を整理します。

店舗型の場合

店舗型の場合は、先述した設備の調達費に加えて、物件の保証金や初回の賃料・内装工事費などがかかります。

概算費用は300万〜700万円程度を目安にしましょう。

<店舗型の開業費用(内訳)>

物件取得費100万~150万円
内装費100万~250万円
厨房設備費50万~150万円
材料費10万~30万円
運転資金120万~300万円

キッチンカーの場合

キッチンカーの場合は、店舗を有しないので安価に開業できそうですが、車の購入費用や改造費用が必要なので実際はまとまった初期費用がかかります。

概算費用は、店舗型と変わらず350万〜700万円程度でしょう。

<キッチンカーの開業費用(内訳)>

キッチンカー取得費150万~300万円
内装費100万~250万円
厨房設備費50万~150万円
材料費10万~30万円
運転資金120万~300万円

その後のランニングコスト

開業する際には、店舗やキッチンカーにかかる費用のほかにも、ランニングコストが発生します。
例えば、従業員を雇う場合の人件費や食中毒に備える生産物賠償責任(PL)保険料に加え、6か月程度の運転資金もあると安心です。また、フランチャイズに加盟するのであれば加盟金やロイヤリティも必要となるので注意しましょう。

クレープ屋は儲かるのか?毎月の売上や残る利益

クレープ屋は儲かるのか?毎月の売上や残る利益

クレープ屋の月の売上や利益はどのくらいでしょうか。

所得金額は、売上から必要な経費を引いて計算されます。

ここでは仮定の条件をもとにシミュレーションしてみましょう。

クレープ屋の売上(目安)

次の条件を元に売上を計算してみましょう

  • クレープ単価 1個350円
  • 営業日数   26日/月
  • 平日売上   80個
  • 休日売上   120個

350円×18日×80個+350円×8日×120個=840,000円

クレープ屋の利益(目安)

1か月の経費を次のように仮定します。

  • 賃料      100,000円
  • 材料費     168,000円(原価率20%)
  • 水道光熱費        210,000円(原価率25%)
  • 雑費             16,800円(原価率2%)
  • 宣伝費       42,000円(原価率5%)
  • 合計536,800円

(計算式)840,000円-536,800円=303,200円

ひと月の儲けは303,200円となります。

ここではひとりで営業する場合を想定しましたが、実際には人件費が必要な場合もあるので注意しましょう。

クレープ屋オーナーの月収・年収

クレープ屋オーナーの一般的な月収は20万円~40万円が目安です。年収に換算すると240万円~480万円です。

収入は手元に残るお金によって変動します。クレープ屋は、収益を伸ばしやすい業態です。

例えば、単価の高いメニューを開発したり、サイドメニューを充実させ顧客単価を上げたりして、売上は拡大できます。顧客が集まりやすい場所や時間に出店するのも儲けのポイントです。

食材の仕入れコストや人件費など支出を抑えられると、利益が残りやすくなります。効率的な経営ができれば、収入アップにつながります。

ハードルは高いのですが、年収1,000万円を目指すことも可能です。

クレープ屋を開業する方法

クレープ屋を開業する方法

クレープ屋を開業するには、個人で開業する場合とフランチャイズに加盟する方法があります。

フランチャイズとは、広域に展開しているチェーンの加盟店に加入することで統一された看板で営業することです。

それぞれの違いを見ていきます。

個人で開業する

クレープ屋を個人で開業するメリットは、自由度が高いことです。独自で考えた商品をラインナップに入れて、設定したい価格で販売できます。

個人で営業すると、材料の仕入れや宣伝・PR活動も、オリジナルの方法で実施可能です。

ただし、自由度が高いため、やり方が顧客や市場のニーズにあわなければ、失敗するリスクがあるのがデメリットです。

失敗しないように、フランチャイズに負けない個性的なお店づくりを心がけましょう。

フランチャイズに加盟する

クレープ屋を開業する際は、フランチャイズに加盟する方法もあります。

フランチャイズのメリットは、初めて開業する人でも本部からの経営サポートを受けられることです。

クレープの作り方や材料の仕入れ先のあっせんなど基本的なサポートから、広告宣伝の共同化・経営指導まで幅広くサポートしてくれるでしょう。

ただし、フランチャイズに加盟すると、加盟金とロイヤリティが発生します。長く経営を続けていくと、売上が減少した月などは、ロイヤリティの支払いが重荷になる場合があるので注意しましょう。

関連記事:クレープ屋のフランチャイズ|移動販売・路面店のメリット・デメリットを比較

クレープ屋で開業するなら補助金や助成金も活用しよう

クレープ屋で開業するなら補助金や助成金も活用しよう

クレープ屋で開業する場合は、補助金や助成金を活用できます。

補助金・助成金とは、企業や個人が行う事業活動に関して支援するために、特定の名目で使われた経費などを国や地方公共団体が給付する制度です。

開業費用に不安がある場合でも、補助金や助成金を利用することで金銭的負担を軽減できます。

クレープ屋をキッチンカーで開業する際には、「小規模事業者持続化補助金」や「ものづくり補助金」の対象です。

また、このほかにも地方自治体が独自に補助金制度を設けている場合もあるので、普段から気を付けて情報収集したり、同業者や関連業者が情報を持っていないか聞いてみたりするのもよいでしょう。

小規模事業者持続化補助金

小規模事業者持続化補助金(持続化補助金)は、小規模な事業者が経営の見直しを目的として利用する制度です。持続的な経営に向けた経営計画を作成し、販路開拓や生産性向上といった取組にかかった経費を補助してくれます。

厨房設備の設置や広告作成などを行う小規模事業者を対象にした補助金ですが、キッチンカーで開業するときにも利用でき、補助額は最大で50万円です。

参考:持続化補助金│全国商工会連合会

ものづくり補助金

ものづくり・商業・サービス革新補助金(ものづくり補助金)は、新しいものづくりに挑戦する事業者を支援する補助金制度です。

補助対象となる事業は機械設備や原材料費などで、移動販売(キッチンカー事業)も申請可能です。補助率は、必要な資金の2分の1までです。

参考:ものづくり補助金とは│経済産業省 中小企業庁

ただし、いずれの補助金も原則として事業期間終了後の後払いとなるので、支払われるまでは自己資金で立て替える必要があります。

また、補助金を申請すれば必ず採択されるわけではないので、この点も留意しておきましょう。

関連記事:開業で活用したい補助金・助成金8選│申請のポイント・注意点も解説

クレープ屋の開業で成功するポイント

クレープ屋の開業で成功するポイント

ここでは、クレープ屋の開業で成功するポイントを解説します。

少ない資金で開業しても収益が上がらなければ、続けていくことはできません。長くお店を続けて、多店舗化も視野に入れられるような経営を目指しましょう。

関連記事:多店舗展開のメリット・デメリットと注意点|成功に導く運営のコツ

差別化を図る

クレープ屋には、店舗型とキッチンカー型の両方を含めて多くの競合店が存在します。

厳しい競争のなか収益を上げて生き残って行くには、他店との差別化を図らなければなりません。

できるだけ利益率を上げて経営を安定させるために、惣菜メニューなど独自メニューの開発や厳選した商品のラインナップ・ドリンクとのセット販売・ポイントカードなど、さまざまな方法を検討してみましょう。

記事の焼き方一つで差を出せる

差別化と聞くと、難しい印象があるかもしれません。しかし、クレープは、生地の焼き方一つで差が出ます。強火で短時間で焼き上げ、ふんわりした食感の生地で人気を集めているクレープ店もあります。

ほのかも、米粉やそば粉など素材にこだわったり、卵の量やバターの比率などを工夫したりして、オリジナルの生地を開発するのも差別化の一つです。

他店にはないクレープが開発できれば、それがお店の売りとなりえます。

回転率を上げる

クレープの単価は基本的に350〜700円のものが多く、高くても1,000円程度です。

薄利多売が基本のため、回転率を上げることが欠かせません。回転率を上げると売上が上がるばかりでなく、待ち時間が減ってお客様の満足度も向上します。

現金決済ではなく券売機やキャッシュレス決済に対応することで、会計の手間と待ち時間を極力短縮して回転率を上げることが可能です。

SNSやブログなどで集客施策を行う

最近はInstagramやTikTokなどのSNSでの投稿がブームを呼ぶことがあります。

SNS映えする投稿やユーザーが興味の高い情報発信をすると、一気に顧客が増えるケースも珍しくありません。

事例紹介①「KANNON COFFEE kamakura」(カンノンコーヒー鎌倉)

神奈川鎌倉市にある「KANNON COFFEE kamakura」を紹介します。こちらの店舗はコーヒースタンドではありますが、クレープを名物商品として販売し、かつSNSでも注目を集めており、参考にできるケースのため取り上げます。

「KANNON COFFEE kamakura」鎌倉の大仏を模したビスケットが可愛らしいクレープを提供しています。このクレープがフォトジェニックだと、クレープ片手にInstagramなど、SNSで投稿する顧客が数多くいます。

SNSによる投稿が拡散されることで、潜在的な顧客に興味をもたれ、「自分も同じような投稿をしたい!」「可愛らしいし、一度食べてみたい」と来店を促すきっかけとなります。

さらに、ご当地の名物や名所、名産物のエッセンスを取り入れることで、ファンにSNS上で拡散してもらいやすくなることが、この事例から学べるのではないでしょうか。

関連記事:インスタ集客の6つのコツ│メリットや企業の事例も紹介

事例紹介②「La crprie de popin」(クレープリーポパン)

もう1つの事例は、大阪府吹田市にある「La crprie de popin」です。大人が美味しいと思えるクレープをコンセプトに、ランチも楽しめるクレープ屋です。

こちらのお店では、食欲をそそるクレープと品のある綺麗なパッケージがSNSで話題になっています。新商品の告知もInstagramで行うことで話題作りもうまく実践されています。

SNSで注目を集め、お客様が自然と自分のSNSに載せたくなったり、直接コメントをしたくなるような工夫が学べます。

ご紹介した事例のほかにも、店名や商品名などのハッシュタグをつけて投稿したり、お店のアカウントをフォローしたりすると、料金が割引になるサービスもよく採用されています。お客様が自然と自分のSNSに載せ、コメント・拡散したくなるような工夫をして、ファンを増やしていきましょう。

<SNS集客に役立つ記事>

興味をそそり、通いたくなる店づくりをする

クレープ屋の開業で成功するポイントは、お客様の興味をそそり、買いたくなる店作りをすることです。

クレープ屋にとってクレープがおいしいのは当然ですが、クレープを焼く音やにおい・店員の声かけ・お客様との会話・遠くから見ても分かる看板・人気メニューのわかりやすさなど、買いたくなる雰囲気作りを心がけましょう。

声かけ・看板で入りやすいお店を目指す

特に、キッチンカーの場合だと営業中か分かりづらいので「どうぞー!いかがですかー!」といった声かけや、少し離れた所から見てもクレープ屋だと分かるような大きく目立つ看板を用意しておくと効果的です。

また、賑わいのないお店は入りづらいのでお客様と日常会話をしたり、迷っているお客様に人気メニューをオススメしたりと積極的にコミュニケーションを取ると、周りのお客様が並びやすくなります。

まずは、お店の雰囲気づくりでお客様に興味を持ってもらうことが大切です。

まとめ

クレープ屋での開業に人気があるのは、ほかの業種の飲食店に比べて少ない初期投資で気軽にはじめられることに加え、利益率が高いことが理由です。

しかし、クレープ業界そのものの人気が高いため競合店が多く、開業は簡単にできても、経営を軌道に乗せるのは楽ではありません。

クレープ屋を成功させるには次のポイントを押さえる必要があることを解説してきました。

  • 差別化を図る
  • 回転率を上げる
  • SNSやブログなど集客施策を行う
  • 興味をそそり、買いたくなる店づくりをする

この記事が、クレープ屋を開業するにあたりほかの競合店との差別化につながり、リピーターが通いたくなるような収益率の高いお店とするための参考になれば幸いです。

もし、個人事業での開業に悩みや不安を抱えている場合には、役立つヒントをメルマガでお伝えしているので、興味のある方はチェックしてみてください。

飲食店の開業をもっと学びたい方は、こちらの記事も参考にしてみてください!
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DokTech編集部
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